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Success Story | Vol.1
内視鏡用ワイパー
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Who
医療従事者、ハイゼ®ガーゼ発売元である衛材メーカー、製造元メーカー、旭化成の協業によるもの。院内感染の予防指導を行う専門家からの、適切で効率的な清掃に必要な道具へのニーズを受けて取り組みがスタートした。
What
内視鏡は粘膜に接触する精密機械にもかかわらず、当時使用後の洗浄に統一ルールはなく、各医療機関独自の方法で行われていた。内視鏡メーカーは感染防止対策のため専用の全自動洗浄機器を使うことを推奨していたが、1本を洗浄するのに時間と手間がかかることもあり、医療機関によっては独自の簡易方法で洗浄を実施していた。そのため、表面を単にアルコールで拭いただけで次の検査を行ったり、1枚のタオルで複数本の内視鏡を拭いていたり、使用後すぐに洗浄せず終業時にまとめて洗浄したりするなど、感染リスクの高い方法で内視鏡の管理を行っていた。そうしたずさんな内視鏡管理を是正すべく、内視鏡検査技師と協業して全国各地で感染対策の講演会を開催し、ベンリーゼ®を使用した内視鏡ワイパーの優位性と併せて適切な内視鏡の洗浄方法を啓蒙した。
Why Bemliese®?
ベンリーゼ®は吸液性が高いため内視鏡洗浄後に残った水分のふき取りに優れており、脱落繊維が少ないことから 内視鏡に毛羽を残さず内視鏡清拭用ワイパー の素材としては最適であった。脱落繊維の多い素材を使用すると、内視鏡内部の隙間に拭き取り時の毛羽が蓄積される。有機物である毛羽は栄養源となるため細菌・ウィルス繁殖の原因になり、最悪の場合感染症を引き起こす恐れがある。加えて内視鏡内部への毛羽残留は高額な内視鏡機器の故障にもつながるため、脱落繊維の少なさが内視鏡清拭用ワイパーとして大きな強みとなった。
The Challenge We Welcomed
旭化成は、看護師、病院の協力を得て洗浄方法のマニュアルを作成、製品PRと併せて全国で講演会を実施した。その後、この講演内容を日本内視鏡技師会が反映し、「内視鏡消毒法ガイドライン2003」が改訂された。現在では多くの病院でこのガイドラインに準じた洗浄・消毒方法が採用され、ベンリーゼ®の内視鏡清拭用ワイパーが使用されている。