1.「親を頼るべきでない」は少数派に
共働きで子育てをする夫婦の、親から受けるサポートについての意識、実態はどう変わったのでしょうか。
調査では、かなり多くの夫婦が親の協力・支援を受けて生活している実態が浮かび上がってきました。その割合は、夫の親より妻の親、親世帯との距離が遠居より近居の方が高くなる傾向があります。
(2012年「子育て期共働き家族・専業主婦家族調査」)
たとえば近居の親からの支援を見てみると、日常的な子どもの世話は夫の親で22.3%が、妻の親では43.2%が協力してもらっています。
また緊急時の子どもの世話に至っては、夫の親でも半数近く、妻の親なら7割を超える割合で協力をしてもらっているのです。
さらに、親の協力・支援に対する意識はというと、1991年の調査では「親を頼るべきでない」と答えた人が近居でも3人に1人、遠居では半数近くにのぼったのに対し、2012年には近居では夫の親で約2割、妻の親だと17.3%と少数派に。
これらの結果から、夫の親・妻の親にかかわりなく、状況に応じて協力を上手に得て、何とか共働きと子育てを乗り切ろうとする家族像が見えてきます。