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監修
社会医療法人善仁会 市民の森病院
副院長 膠原病・リウマチセンター所長 日高 利彦 先生 (看護部一同)

関節リウマチの発症(関節の変形と破壊)

関節リウマチは、本来は自分の体を守るための免疫めんえきシステムが、何らかの原因で自分自身の正常な細胞や組織(リウマチの場合は関節)を攻撃することによって起こる自己免疫疾患と呼ばれる病気の1つです。関節に炎症が生じ、進行すると関節の軟骨や骨が破壊され、変形などが生じるようになります。

正常な関節

関節を構成する骨と骨の間には軟骨があり、衝撃を吸収したり、骨同士がこすれて傷ついたりしないように、クッションの役割を果たしています。

関節の腫れや痛み 朝のこわばり 発熱・全身のだるさ

関節リウマチの患者さんは、さまざまな細胞から放出される、サイトカインという免疫システムの一端を担うタンパク質が増えていることが多いです。その中のティー・エヌ・エフ-アルファ(TNF-α)やインターロイキン-6(IL-6、アイエル-6)と呼ばれるサイトカインは、関節の炎症、腫れ・痛み、骨や関節の破壊などを引き起こす原因となる物質でもあります。

関節リウマチの関節

関節で炎症が起こると、滑膜中のサイトカインと呼ばれるタンパク質(TNF-α、IL-6)の量が増え、その結果、関節が破壊されます。 炎症が起こると滑膜が増殖する 腫れや痛み → 炎症が続くと滑膜の増殖に伴って、関節が破壊される 腫れや痛みが強くなる 関節が変形し動かしにくくなる