2010年ブラジル団体戦
この大会は日本、韓国、ブラジル、フランス、スペイン、ポルトガル、イタリア、イギリスの出場8カ国による総当り戦で予選を行い、上位4チームが決勝ラウンドに進む方式で行われました。
予選日程は次の通りです。
7月23日 | ブラジル団体戦(第一ラウンド) |
7月24日 | ブラジル団体戦(第二ラウンド) |
7月29日 | ブラジル団体戦(最終ラウンド) |
7月30日 | ブラジル団体戦(準決勝戦) |
7月31日 | ブラジル団体戦(決勝戦) |
予選第1ラウンド 第1戦
階級 | 日本 | ①-1 | 韓国 |
---|---|---|---|
66kg級 | 江種 辰明 | ○ 一本 (体 落) |
キム ジョジン |
73kg級 | 中矢 力 | 引分 | バン ギマン |
81kg級 | 塘内 将彦 | 引分 | ワン キチュン |
90kg級 | 西山 将士 | 引分 | イ キュウォン |
90kg超級 | 棟田 康幸 | 優勢 ○ (指導2) |
キム スンミン |
予選ラウンド第一戦は韓国との対戦になり、韓国は9月に行われる世界選手権の代表を揃え、世界ランク上位選手を中心に挑んだ。塘内は73kg級世界選手権2連覇中のワン キチュンとの対戦となり序盤はスピードに翻弄されるも中盤から追い上げきっちり引き分けとなり、1対1の内容差で接戦をものにする。
予選第1ラウンド 第2戦
階級 | 日本 | 4-0 | フランス |
---|---|---|---|
90kg級 | 西山 将士 | ○ 一本 (大内刈) |
エルベルト |
90kg超級 | 百瀬 優 | ○ 優勢 (技有・大外刈) |
レ ノルマンド |
66kg級 | 小寺 将史 | 引分 | カドゥー ドゥック |
73kg級 | 齋藤 涼 | ○ 一本 (合 技) |
エミリエン |
81kg級 | 塘内 将彦 | ○ 一本 (内 股) |
コリン |
2戦目は強豪フランスとの戦い73kg級に出場の齋藤は'06年の世界ジュニアチャンピオンとの対戦2-0でむかえ齋藤は落ち着いて相手をさばき一本勝ち。続く塘内も一本勝ちで4-0の快勝。
予選第1ラウンド 第3戦
階級 | 日本 | 3-0 | ブラジル |
---|---|---|---|
73kg級 | 中矢 力 | ○ 優勢 (有効・小外刈) |
メンドンカ |
81kg級 | 塘内 将彦 | ○ 優勢 (技有・内股) |
カント |
90kg級 | 西山 将士 | 引分 | カミーロ |
90kg超級 | 百瀬 優 | ○ 一本 (足 車) |
サントス |
66kg級 | 小寺 将史 | 引分 | クーニャ |
地元ブラジルチームはカント、カミーロ、クーニャなどのトップ選手を起用する、次鋒塘内は、前半にカントの浮技(肩車)で有効を奪われるが、中盤から相手がバテて動きが悪くなり指導2で並ぶ。後半、相手が抱きついたところを内股で技有を奪い優勢勝ちを収める。
予選第2ラウンド 第4戦
階級 | 日本 | 4-1 | イギリス |
---|---|---|---|
90kg級 | 西山 将士 | ○ 優勢 (有効・小外刈) |
ゴードン |
90kg超級 | 百瀬 優 | ○ 一本 (払 腰) |
アウスチン |
66kg級 | 江種 辰明 | ○ 一本 (巴 投) |
オアテス |
73kg級 | 齋藤 涼 | 優勢 ○ (指導3) |
ダウソン |
81kg級 | 塘内 将彦 | ○ 一本 (縦四方固) |
ステワート |
イギリスチームはチームの軸となるゴードンを起用するが先鋒が終盤に有効を奪いチームに勢いがつくその後も2試合一本勝ちで3-0で副将、齋藤をむかえ序盤に足技で有効を奪いリードをするが、中盤からバテてしまい指導2で並ばれる。後半さらに3つ目の指導で逆転負けとなる。塘内は前日の疲労が残っているものの、相手がつぶれた所をすかさず寝技に移行し一本勝ち。
予選第3ラウンド 第5戦
階級 | 日本 | 4-0 | イタリア |
---|---|---|---|
66kg級 | 小寺 将史 | ○ 一本 (背負投) |
レセス |
73kg級 | 中矢 力 | 引分 | ソコロ |
81kg級 | 塘内 将彦 | ○ 一本 (内 股) |
カロロ |
90kg級 | 西山 将士 | ○ 一本 (払巻込) |
ファセンテ |
90kg超級 | 百瀬 優 | ○ 一本 (合 技) |
アウスチン |
中堅塘内、は連戦の疲れからか、前半は精彩を欠いたが冷静に相手をさばいて一本勝ち。4-0で快勝。
予選最終ラウンド 第6戦
階級 | 日本 | 5-0 | スペイン |
---|---|---|---|
90kg超級 | 百瀬 優 | ○ 一本 (内 股) |
ディアス |
66kg級 | 小寺 将史 | ○ 一本 (大内刈) |
D.ラミレス |
73kg級 | 中矢 力 | ○ 一本 (大外刈) |
J.ラミレス |
81kg級 | 塘内 将彦 | ○ 優勢 (有効・内股) |
マデラ |
90kg級 | 西山 将士 | ○ 優勢 (指導3) |
アルナル |
副将塘内は相手に組み手を嫌がられ、攻めあぐんだが、一瞬の隙を見逃さず内股で有効を奪い優勢勝ち。
予選最終ラウンド 第7戦
階級 | 日本 | 5-0 | ポルトガル |
---|---|---|---|
90kg級 | 西山 将士 | ○ 一本 (払 腰) |
メデイロス |
90kg超級 | 棟田 康幸 | ○ 不戦勝 | |
66kg級 | 江種 辰明 | ○ 一本 (横四方固) |
ジャシント |
73kg級 | 中矢 力 | ○ 一本 (小内巻込) |
アルベス |
81kg級 | 塘内 将彦 | ○ 一本 (体 落) |
ネト |
大将塘内はポルトガルのポイントゲッターネトとの対戦となり、終盤うまく体落に入り、5-0で圧勝。1位通過で準決勝へコマを進める。
決勝ラウンド 準決勝戦
階級 | 日本 | 4-0 | ポルトガル |
---|---|---|---|
90kg級 | 西山 将士 | ○ 一本 (横四方固) |
ネト |
90kg超級 | 棟田 康幸 | ○ 一本 (合 技) |
タヴェイラ |
66kg級 | 江種 辰明 | ○ 一本 (合 技) |
オレイニック |
73kg級 | 中矢 力 | 引分 | アルベス |
81kg級 | 塘内 将彦 | ○ 一本 (内 股) |
リマ |
予選最終戦に引き続き、4位通過のポルトガルとの対戦となり大将塘内は激しい試合展開となったが、終了間際に内股に入り見事に一本勝ち。いい形で決勝戦へとつなげた。
決勝ラウンド 決勝戦
階級 | 日本 | 2-1 | 韓国 |
---|---|---|---|
73kg級 | 中矢 力 | 引分 | バン ギマン |
81kg級 | 塘内 将彦 | 反則勝 ○ | ワン キチュン |
90kg級 | 西山 将士 | ○ 優勢 (技有・谷落) |
イ キュウォン |
90kg超級 | 棟田 康幸 | ○ 総合勝 | キム スンミン |
66kg級 | 江種 辰明 | 引分 | チェ ミンホ |
韓国チームは予選ラウンド同様、世界選手権代表を揃えてきた。66kg級はキム ジョジンではなく60kg級北京五輪チャンピオン、チェ ミンホと73、90kg級の世界チャンピオンを起用し激しい戦いとなる。
先鋒戦は一進一退を繰り広げ引き分けに終わり、続く塘内は序盤から積極的に攻撃したが、小内刈りからの朽木倒を「足取り」の反則とみなされ、反則負けで日本は1点をリードされる形となり苦しい展開となるが中堅、副将とポイントを重ね大将をきっちり引き分けて2-1で競り勝ち優勝をかざる。
最終結果
団体成績
優勝 | 日本 |
---|---|
準優勝 | 韓国 |
3位 | ブラジル |
4位 | ポルトガル |
日本選手
100kg超級 | 棟田 康幸 (警視庁) |
---|---|
100kg超級 | 百瀬 優 (国士舘大学) |
90kg級 | 西山 将士 (新日本製鐵) |
81kg級 | 塘内 将彦 (旭化成) |
73kg級 | 齋藤 涼 (旭化成) |
73kg級 | 中矢 力 (東海大学) |
66kg級 | 江種 辰明 (警視庁) |
66kg級 | 小寺 将史 (筑波大学) |