平成25年全日本柔道選手権大会

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垣田が81kg級ながら大健闘の3位入賞
百瀬が意地の5位入賞!

4月29日(月・祝)に東京都・日本武道館に於きまして、平成25年全日本柔道選手権大会が行われ、当部より増渕、辻、野田、垣田、百瀬の5選手が出場しました。

体重無差別で行われる中、81kg級の垣田が準決勝に勝ち進み重量級ホープの原沢選手をあと一歩のところまで追い詰めるも敗れ、大健闘の3位入賞を果たしました。

百瀬が持ち前の組手の上手さで接戦を勝ち進み、準々決勝戦で敗れましたが意地の5位入賞を果たしました。

詳しい内容と最終結果は以下の通りです。

2回戦

一本
(合 技)
北見
(警視庁)
百瀬 判定
(2-1)
小林
(筑波大学)
野田 優勢
(指導3)
石井
(日本中央競馬会)
垣田 優勢
(指導2)
長尾
(兵庫県警)
増渕 一本
(一本背負投)
永瀬
(筑波大学)

3回戦

百瀬 優勢
(技 有)
佐藤
(静岡学園高校)

高校生ながら東海地区を勝ち上がった佐藤選手(右組)との対戦。身長180cm、体重110kgと均整のとれた体格で成長著しい相手である。両者ともに右組で序盤から技が出ずに足払などで牽制し合う。膠着状態が続いていたが開始3分30秒にタイミングよく大内刈に入るもポイントに至らない。その後も百瀬は組手で制してチャンスを伺いながら技を出していく。ラスト30秒百瀬が大外刈に入れば相手は崩れ技有を奪いそのまま抑え込みに入る。15秒程で逃げられ一本勝ちは逃すもそのまま試合終了。優勢勝ちで準々決勝進出を決める。

垣田 優勢
(指導2)
高橋
(新日本製鐵住金)

2010年本大会優勝者の高橋選手(左組)との対戦。身長差25cm、体重では40kgも大きい相手との対戦にも垣田(左組)臆することなく背負投を中心として前に攻めて行く。開始1分13秒、消極的な相手に指導1が宣告される。その後も大内刈から背負投と連続技を繰り出し大きな相手の懐に飛び込んで投げに行く。果敢に攻めていく姿勢に会場全体が垣田への声援に変わり始める。再三、背負投で懐に潜り込みその度に会場がどよめく。残り2分25秒に消極的な相手に対して指導2が宣告され有効ポイントでリードする。そのまま垣田ペースで試合は進み試合終了。体格差を感じさせない戦いで全日本選手権優勝経験者を退け準々決勝へと駒を進める。

増渕 優勢
(指導2)
原沢
(日本大学)

昨年の講道館杯100kg超級で優勝し、重量級期待のホープとして期待される原沢選手(右組)との対戦。増渕(左組)とはケンカ四つの組手となりお互い引手が持てない状態で警戒し合う。増渕より一回り大きい相手は片手から強引に小外刈に入って来るが逆に内股で応戦し投げに行く。残り2分25秒に消極的として増渕に指導1が宣告される。

その後、内股、小内刈と攻めるもポイントには至らない。相手は片手から内股などを掛けて圧力を掛けてくるも増渕はしっかりと捌く。お互いにポイントなしで試合は進み残り46秒というところで増渕に対して指導2が宣告され有効ポイントでリードされる。

反撃するもポイントが奪えず試合終了となり惜しくも優勢負けとなる。

準々決勝戦

百瀬 優勢
(指導2)
穴井
(天理大学教員)

ロンドンオリンピック100kg級代表で今大会をもって現役引退を表明している穴井選手(左組)との対戦。百瀬(右組)は釣手(右手)で制しながら大外刈、大内刈で攻めて行きたいところ。しかし、試合開始から逆に相手の釣手(左手)に翻弄され主導権を握られ開始早々に指導1を宣告される。しばらく組手争いで技での攻防はないが組手で後手に回った百瀬に対して残り3分に指導2が宣告され有効ポイントでリードされる。

百瀬はここから挽回しようと大外刈や内股を掛ける。残り2分を切った頃から相手の釣手(左手)の圧力が増して百瀬が場外を背に戦うようになる。残り1分30秒、不用意に場外に出たとして百瀬に指導3が宣告され技有のポイントを奪われる。その後も相手の釣手(左手)に苦しめられ試合終了。5位入賞に留まる。

垣田 一本
(浮 落)
今井
(新潟総合警備保障)

3回戦で昨年チャンピオンの加藤選手を破って勝ち上がって来た今井選手(右組)との対戦。手足が長く懐が深い選手に対して垣田(左組)は釣手(左手)で間合いを取って戦いたいところ。開始早々、相手は釣手(右手)で奥襟を掴みにくるもしっかりと釣手(左手)で捌いて前に出て行き相手はたまらず場外へ。開始線に両者戻り仕切り直し。

垣田は徹底して間合いを取り自分のペースで試合を進める。対する相手は両手で垣田の襟を掴み距離を詰めてチャンスを伺う。開始1分15秒、相手が釣手(右手)で垣田の背中を持って強引に距離を詰めながら小外刈を掛けるが垣田は相手の技を巧くかわし浮落に変化すれば相手は背中から落ち一本の宣告。会場から拍手喝采を浴び初出場ながら準決勝へと駒を進める。

準決勝戦

垣田 一本
(内 股)
原沢
(日本大学)

増渕、棟田と強豪を下し準決勝に勝ち進んできた本大会注目選手の1人である原沢選手(右組)との対戦。垣田(左組)は今井戦同様に釣手(左手)で間合いを取って背負投を中心に勝機を掴んでいきたいところ。

開始早々、垣田が背負投を掛けていきリズムを掴む。その後も背負投で相手の懐に潜り込み相手を浮かすもポイントに至らず。後手に回った相手に対し開始1分25秒指導1が宣告。ここから相手はギアチェンジしたかのように前に出て釣手(右手)で垣田の背中を持ち垣田に覆いかぶさるような体勢で大外刈内股、小外刈などを掛けてくる。

そして開始1分42秒に相手が内股を掛けると垣田は絶妙のタイミングで原沢の内股を内股透かしで返し一本かと思われたが技有の判定。会場は今大会一番の盛り上がりをみせる。その後も相手は背中や帯を持って強引に技に入ってくるも垣田は上手く捌いて小外掛などを狙う。

残り2分43秒、技数の減った垣田に対して指導1が宣告される。なおも相手はどんどんプレッシャーを掛けて大腰、大外刈と攻めてくる。残り2分を切ったところで相手の内股を小外掛で返すもポイントにはならない。後のない相手は釣手(右手)で帯を持ち垣田は釣手(左手)で背中を持ちお互い守らず勝負に徹する。残り1分に差し掛かるところで相手は内股、垣田は透かしを狙って勝負にでる。

結果は相手の内股一本。会場中の人が互いに攻め合った両者に対して大きな拍手が送られた。

垣田は81s級という小柄な体格ながら準決勝まで進み3位入賞と大健闘した。

最終結果

優勝 穴井 隆将(近畿・天理大学職員)
2位 原沢 久喜(東京・日本大学)
3位 垣田 恭兵(九州・旭化成)
3位 石井 竜太(推薦・日本中央競馬会)
5位 百瀬 優(東京・旭化成)
5位 小林 大輔(東京・ALSOK)
5位 今井 敏博(北信越・新潟綜合警備保障)
5位 棟田 康幸(東京・警視庁)

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