注文住宅の外壁の種類と特徴は?決め方のポイントやおしゃれな事例も紹介
「注文住宅の外壁にはどんな種類がある?」
「注文住宅の外壁は、どのように決めればいい?」
注文住宅の外壁を選ぶなかで、上記のような疑問を感じる方は多いでしょう。
本記事では、注文住宅の外壁の種類と特徴を解説します。注文住宅の外壁における決め方のポイントや、おしゃれな施工事例も紹介するので、参考にしてください。
この記事でわかること
- 注文住宅の外壁の役割や種類
- 注文住宅の外壁における決め方のポイント
- 注文住宅の外壁のおしゃれな施工事例
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注文住宅の外壁の役割

注文住宅の外壁には、以下の役割があります。
外壁の種類をチェックする前に、基本情報を押さえましょう。
1. デザイン性
注文住宅の外壁は色や素材によって住宅の雰囲気を左右し、印象を決定づける重要な部分です。
たとえば、外壁に使用する色によって以下のような印象に仕上がります。
- ホワイト系:明るい印象
- グレー系:モダンな印象
- ブラック系:シックな印象
ただし、住宅の外観の印象は外壁の色だけではなく、屋根を含めた建物の形状や外構部分も含めた全体のバランスで決まります。また、外壁の色は景観法により地域によって制限が設けられている場合があるので、事前に確認しておくことが大切です。
2. 機能性
注文住宅の外壁には、風雨などの外的な要因から住宅の構造部や住む人を守る役割があります。注文住宅の外壁の主な機能は、以下のとおりです。
- 防水
- 防風
- 耐火
- 耐震
- 断熱
- 遮音
上記のように、注文住宅の外壁の性能は耐久性・快適性・安全性に関わる重要な部分です。また、外壁の特徴やメンテナンス時期は種類によって違いがあるため、比較しながら検討する必要があります。
注文住宅の外壁の種類

注文住宅の外壁の主な種類は、以下のとおりです。
外壁に求める条件や理想のイメージと照らし合わせながら、チェックしましょう。
1. サイディング

サイディングとは、工場で生産される板状の建材のことです。サイディングには、以下の4種類があります。
種類 | 内容 |
---|---|
窯業系(ようぎょうけい) | セメント質と繊維質などを主原料としており、窯で仕上げている |
金属系 | 金属を成型して柄をつけ、断熱材で裏打ちしている |
樹脂系 | 塩化ビニルを主原料とした樹脂を成形している |
木質系 | 天然木の表面に塗装している |
サイディングの種類によっても異なりますが、サイディングは仕上がりが職人の腕に左右されず品質が一定なのがメリットです。また、デザインのバリエーションが豊富で好みに合わせて選択できます。
ただし、ボードをつなぐためのシーリング材が劣化して、ひび割れが発生する可能性があるので、注意しましょう。
2. ガルバリウム

ガルバリウムとは、金属鋼板をアルミニウム・亜鉛・シリコンでメッキ加工した金属性の素材の一種です。
ガルバリウムは、金属でありながらもサビに強いのが魅力です。また、金属ならではのシンプルさがあり、スタイリッシュな見た目に仕上げられます。
ただし、衝撃によって凹んだり傷ついたりする可能性があるので、お子さまが外でボール遊びなどをする際には注意が必要です。また、傷がつくとサビが発生するケースがあるため、取り扱いには気をつけましょう。
3. タイル

タイルとは、粘土などを主原料にして高温で焼いた陶磁器製の建築材料のことです。タイルを外壁に利用するメリットは高級感や重厚感を演出できる点にあり、デザイン性に優れています。
また、高い耐久性・耐水性を持っているので、劣化しにくいのもポイントです。表面の汚れは高圧洗浄機などを使って水洗いで簡単に落とせるため、掃除の手間が少なく済みます。
ただし、初期費用がかさみやすいため、取り入れる場合は予算のバランスを考えながら検討することが大切です。
4. モルタル

モルタルとは、セメント・水・砂を混ぜ合わせてつくられる素材を指します。
モルタルは燃えにくい性質があり、万が一の場合にも延焼を防止しやすく、ご家族の命を守ることにつながります。またデザイン性が高く、塗り方次第でさまざまな風合いに仕上げられるのが魅力です。
ただし、モルタルは継ぎ目がないことからひび割れが発生しやすいのがデメリットで、こまめなメンテナンスが必須です。加えて、表面に凹凸をつける仕上げを採用するとカビやコケが発生しやすく、汚れの付着を防ぐ塗料などで対策する必要があります。
5. 塗り壁

塗り壁とは、下地の上に自然素材を塗って仕上げる壁のことです。塗り壁に使われる自然素材には、以下のような種類があります。
- 漆喰
- 土
- ジョリパッド(砂などを塗料に混ぜてつくられる素材)
たとえば、漆喰はつるつるとした肌触りをしており、防火性や耐久性に優れているのが特徴です。
塗り壁は職人の手によって仕上げていくため、独特の風合いを楽しめます。また、仕上げの模様のバリエーションも豊富で、選択肢が広いのも魅力です。
ただし、職人の腕で仕上がりが左右されることから、技術力の高い施工業者を見つける必要があります。
6. 羽目板

羽目板とは、板を連続して張る手法のことを指します。羽目板の張り方は、以下のとおりです。
種類 | 内容 |
---|---|
下見板張り | 板が少しずつ重なり合うように張る方法 |
羽目板張り | 板を平面状に張る方法 |
羽目板を外壁に取り入れるとナチュラルな外観に仕上げやすく、自然の温もりを感じられます。また、時間が経過すると色や風合いが変化し、経年劣化を楽しめるのもポイントです。
アクセントとして、外壁の一部に羽目板を利用するケースもあります。なお、木材は自然素材であるため模様にばらつきがあるため、「均質な見た目にしたい」と考える場合には避けるのが無難です。
7. ALC

ALC(Autoclaved Lightweight aerated Concrete)とは気泡を含ませた軽量なコンクリートのことで、パネル状に加工したALCを外壁へ利用します。ALCは以下の性質に優れており、多機能な外壁材です。
- 軽量
- 強度
- 耐久性
- 断熱性
- 耐火性
- 遮音性
- 調湿性
- 寸法安定性
上記の性質によって住宅の快適性や安全性を高めやすく、居心地よく安心して生活できます。なお、ALC自体は比較的防水性が低いものの、防水塗装によってデメリットを解消できます。
ALCの外壁にはさまざまなデザインや塗装の種類があるため、希望する外観のスタイルに合わせて選べる点もメリットです。
注文住宅の外壁における決め方のポイント

注文住宅における外壁の決め方のポイントは、以下のとおりです。
それぞれのポイントについて解説します。
1. テイストに合わせて選ぶ
注文住宅の外観で目指すテイストを決めて、デザインの方向性に沿って外壁の種類を選びましょう。たとえば、ナチュラルテイストの場合は塗り壁や羽目板、モダンテイストの場合はガルバリウムやモルタル、ALCなどの選択肢があります。
また、外壁の種類によってはカラーバリエーションが豊富です。たとえばALCであれば明るいホワイト系の色やシックな印象のブラック系などさまざまな色味から選べます。
外観のテイストを決める際には、内装のテイストも踏まえると統一感が生まれて住宅全体でつながりを感じられます。
2. メンテナンスの頻度・コストを考慮する
紫外線や風雨の影響を直接受ける外壁は、定期的なメンテナンスが欠かせません。メンテナンスの頻度・コストを考慮して外壁の種類を選ぶことが重要です。
外壁のメンテナンスは、主に定期的な外壁塗装が必要です。一般的に10年前後が目安とされていますが、種類によって異なるので事前に施工業者に確認しましょう。
また、外壁の耐久性が低いと、メンテナンス時に塗装とあわせて補修工事が発生し、費用がかさむリスクがあります。外壁の素材を決める際には、耐久性も踏まえて検討しましょう。
3. 全体のバランスを踏まえて色を決める
外壁単体で色を決めると外観がちぐはぐな印象になる可能性があるので、全体のバランスを踏まえて色を選びましょう。外壁の色を決める際に考慮したい要素は、以下のとおりです。
- 窓
- 玄関ドア
- 外構(庭や駐車場など)
- 隣家
外壁の色はカタログや色見本のみで決めるとミスマッチを感じる場合があるため、モデルハウスやサイズの大きなサンプルを確認することをおすすめします。
屋内と屋外では光の具合が異なるため、屋外のモデルハウスなどで確認することが重要です。また、外壁の色を選ぶ際は、汚れの目立ちやすさも考慮しましょう。
4. 機能性を重視する
外壁は住宅性能に影響を与える部分なので、以下のような機能性を重視する必要があります。
- 断熱性
- 耐震性
- 耐火性
- 防水性
- 防音性
外壁表面に特殊加工・塗装を施すことで機能をプラスできる場合もあるため、ハウスメーカーや施工業者に相談してみましょう。
また、住宅の周辺環境や気候条件によっても重視すべき性能が異なります。たとえば、道路が近いなど音が気になりやすいエリアの場合は、遮音性に優れたALCが最適です。
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注文住宅の外壁のおしゃれな施工事例

注文住宅の外壁のおしゃれな実例として、ヘーベルハウスの施工事例から以下を紹介します。
「外壁のイメージがつかめない」とお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
1. 独創的で落ち着きのある外観を実現した家

凹凸のある建物の形状や外壁表面のデザインによって陰影が生まれており、表情豊かな外観に仕上げています。
また、奥行きのある土地を活用して、ウッドデッキと庭を斜めに配置することで独創的な門構えにまとめました。道路側からは植栽や塀によってリビングが見えにくく、視線を気にせずにご家族の時間を過ごせます。
2. シンプルながらも立体感のある家

ホワイトを基調としてシンプルに仕上げている外壁の事例です。建物はキューブ型を組み合わせたような凹凸のある形状で、メリハリが生まれています。
駐車スペースや門塀は外壁の色に近いホワイトやベージュを採用しており、まとまりのあるおしゃれな雰囲気にコーディネートしています。また、全体を明るい色合いで統一することで、やわらかさや爽やかさを感じられるのもポイントです。
3. メテオブルーの外壁でスタイリッシュにまとめた家

鉄隕石をモチーフとした硬質なメテオブルーの外壁を採用し、外観をスタイリッシュにまとめた事例です。加えて、下の階の床よりも上の階の床が張り出した「オーバーハング」の形状によって、立体感が感じられます。
また、玄関ドアや出っ張っている「キャンティ」の部分にはブラウンを取り入れており、メリハリがありながらも落ち着いた雰囲気にまとめています。
4. 水平ラインを強調した外壁がシャープな印象の家

水平ラインを強調した土壁調の外壁を使用し、外観をシャープな印象に仕上げている事例です。ベランダの手すりや外周のルーバーによって、水平ラインがさらに際立っています。
屋根や窓のサッシのブラックは外観のアクセントとなっており、雰囲気を引き締めるとともに、上品さを感じさせます。また、外周ブロックや門柱には天然石を取り入れているため、高級感が生まれているのもポイントです。
5. ブラウンで明るくスタイリッシュに演出している家

外壁にブラウンを採用することで明るい印象を演出している事例です。縦長の目地・窓やシルバーのサッシによってスタイリッシュな印象を与えています。
また、ベランダの笠木を極限まで薄くしており、洗練された雰囲気に仕上げています。笠木とは、手すりなどの上部に帽子のようにかぶせる仕上げ材のことです。
注文住宅の外壁をおしゃれに仕上げるには、統一感を意識することが大切です。まず全体のテイストを決めて、マッチするような色や素材を選びましょう。
外構も含めてデザインや素材選びを行うと、住宅全体のデザイン性が高まります。
注文住宅の外壁はデザイン性と機能性にこだわって選ぼう

注文住宅の外壁には、サイディング・ガルバリウム・ALCなどの種類があります。
外壁は、見た目だけではなく住宅の機能性も左右する重要な部分です。将来のメンテナンス費用や防音性にも影響するので、機能性の高いALCなどの外壁を選ぶのがおすすめです。
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この記事の監修者

ヘーベルハウスのコラム編集部です。
家づくりに役立つ情報をわかりやすく発信中。
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