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防災力で賃貸住宅の付加価値を高める

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2019年3月26日

防災力で賃貸住宅の付加価値を高める

自然災害が多発する中、あらためて防災・減災の意識を持つ方も多いと思います。賃貸住宅オーナーとしても賃貸住宅の防災力を高めることは、入居者の安全を確保することはもちろん、その後の事業継続においても喫緊の課題です。「賃貸住宅では限界がある」との声も聞こえてきそうですが、旭化成ホームズでは賃貸住宅の防災力を付加価値とする「防災パッケージ」を発表しました。入居者のニーズも高まっている賃貸住宅の防災力についてご紹介します。

高まる入居者の防災意識-防災パッケージを開発

2018年の今年の漢字は、「災」でした。ここ数年は予想していなかったエリアに地震や水害の被害が出ています。今年に入っても、あちらこちらで地震が起き、あらためて防災の意識を高めざるを得ない状況です。
それは、賃貸住宅に住む入居者も同じことです。旭化成ホームズがヘーベルメゾンの入居者に実施したアンケート調査によると、賃貸住宅でも「災害に対する強さが重要か」という問いに対して99.6%の入居者が「そう思う・ややそう思う」と回答しました。また「災害に対する強さが部屋選びの決定要因の一つになったか」という問いには、77.8%の入居者が「そう思う・ややそう思う」と回答しています。賃貸住宅であっても、災害に対する強さは必須のニーズとなっているのです。
さらに、賃貸住宅に求められる防犯性能として「停電時に電気が使える」「保存食・水等の備蓄」「部屋の壁への家具固定」と、一般家庭同様の防災性能が求められていることがわかりました。

賃貸入居者の防災意識■賃貸住宅でも「災害に対する強さ」が重要だと思いますか?■「災害に対する強さ」がお部屋選びの決定要因の1つになりましたか?■賃貸住宅に求められる防災性能

現時点で、これらの防災性能を持った賃貸住宅は少ないでしょう。しかし、ニーズがある以上、賃貸住宅の防災力は大きな付加価値となるに違いありません。
ヘーベルメゾン・ヘーベルハウスは過去の自然災害で、耐火・耐震性など高い防災性能があることが実証されてきました。例えば、建物被害が深刻だった阪神・淡路大震災でもヘーベルメゾン・ヘーベルハウスは全半壊ゼロでした。また、地震後に発生した大規模火災でも、建物が防火壁となって、近隣の類焼・延焼を食い止めた例もあります。

ヘーベルメゾンは優れた耐火・耐震性で、賃貸経営に求められる基本的な防災力である「入居者の暮らしを守り、賃貸事業が継続できること」については、高く評価されています。それに加えて入居者が求めている防災力を実現するため、アイテムを仕様化した「ヘーベルメゾン防災パッケージ」を開発しました。
これは、災害時における入居者の自助・共助を啓発する設備・仕様で、耐火・耐震性といった基本性能の高いヘーベルメゾンだからこそできるものです。

賃貸住宅であっても入居者は防災力を求めている。今後、賃貸住宅の防災力は大きな付加価値として、入居者にアピールできる。

賃貸住宅に防災ステーションを設置、停電時も電力を確保

「ヘーベルメゾン防災パッケージ」の一番の特長は共用部に「防災ステーション」を設けたことです。
中でも大きな機能が、停電時でも電気が使用できる非常用コンセントを設置した「防災蓄電パック」です。入居者アンケートでも一番必要とされていたのは、電力の確保です。これは、発電機ではなく、太陽光発電を利用します。昼間はもちろん、夜間でも蓄電池の電気が使えるようにしました。
停電時には、入居者が譲り合いながら、スマートフォンの充電やテレビ・ラジオからの情報収集、電気ポットによるお湯の確保ができ、一定の生活を維持できます。

長期間、停電が続いた場合でも電力の備えがあれば、避難所ではなく、自宅で過ごすことができます。特に乳児やペットがいる場合は、避難所での生活は気をつかいます。プライバシーや健康面からも大きな安心となるはずです。

さらに所在地の気象情報や備災ノウハウを発信するモニター「防災サイネージ」を設置。災害時には各種注意報や地震速報も発信します。また、「防災備品倉庫」には、各世帯ではなかなか備えることのできない大型の備品や、災害時に入居者同士の情報共有や助け合いに役立つアイテムを格納します。

■防災ステーションのイメージ

共用部に防災ステーションを設置し、停電時でも電力を確保。電力の備えがあれば、避難所ではなく自宅で過ごすことができる。

居室には自助を促す設備で防災力をアップ

各居室には、入居者の自助を促す設備・仕様が必要です。そこで、「防災パッケージ」では5つの設備・仕様を備えました。

①感震ユニット付分電盤

地震の減災で気をつけなければならないのが二次災害の火災です。その原因の一つが、停電から復旧した際に起こる通電火災です。阪神・淡路大震災の火災原因で最も多かったのがこの通電火災です。「感震ユニット付分電盤」は、震度5強以上の地震を感知するとブレーカーを強制遮断し、電気を自動的にストップします。避難時にブレーカーを切り忘れても安心です。地震後に発生の可能性がある通電火災を防止します。

②窓シャッター

豪雨や台風、竜巻による被害が多発しています。特に台風や竜巻は飛来物の心配があります。飛来物から室内を守るためにもシャッターは必須です。

③地震の被害を減らす集中収納

室内での地震対策の一つが家具の転倒や棚の上に積み上げた荷物の落下防止です。「防災パッケージ」では、転倒や落下の恐れがあるタンスや衣装ケースなどの家具を集中収納できるように、大きめの納戸やウォークインクローゼットを設置します。生活空間と収納空間を分離することで、人的・物的被害を減らすことができます。

④家具固定が可能な壁面

賃貸住宅では基本的に壁に釘を打つことは禁止されています。そうなると家具を固定してもよいのか、また壁は固定に耐えられるのか疑問を持つ入居者も少なくありません。そこで、冷蔵庫や家具を置くことが想定される壁面には、固定用の下地を設置し、壁面に「家具固定OK」のプレートを掲示します。家具の固定を入居者に促し、地震時の被害を低減します。

⑤ローリングストックを促すパントリー

今、備蓄方法として推奨されているのがローリングストックです。非常食の賞味期限切れなどを回避するため「日頃から食べる」「補充する」を習慣的に行い、常に新しいものを備蓄していく方法です。災害の後には、生活物資の品薄が続くこともあります。「防災パッケージ」では、パントリーを設置し、入居者の日頃からの備蓄意識を促します。

集中収納/パントリー/家具固定のプレート

各居室には、家具の固定や効果的な備蓄など、入居者の自助を促す設備を準備し、防災力のアップにつなげる。

管理面でも入居者への注意喚起で防災力をアップ

賃貸住宅の防災力をアップするには、入居者や募集代理店にも、ヘーベルメゾンの防災力をしっかりと伝えることも大切です。

入居者に対しては、まずヘーベルメゾンの防災力やサポート体制を分かりやすく解説したリーフレットを配布しています(※)。「ヘーベルメゾンなら安心」と思ってもらうことは、賃貸住宅での生活満足度も向上します。
さらに各世帯での自助や入居者同士の共助を促すノウハウを記載した「住まいの防災HANDBOOK 集合住宅版」を配布し(※)、自助・共助の防災意識を啓発します(2019年4月以降配布開始)。
あわせてへーベルメゾンの防災力と魅力を入居者に伝えるため、定期的に募集代理店への説明会を実施しています。災害への強さはもちろん、商品の開発背景や快適性へのこだわりなどを伝え、その後の募集活動に活かせるように取り組み、安定した賃貸経営へとつなげていきます。

また、コミュニティ賃貸住宅「子育て共感賃貸住宅ヘーベルメゾン母力」や「ペット共生型賃貸住宅+わん+にゃん」では、自助意識と、入居者同士のコミュニティによる共助意識を育むため、入居者向けの防災イベントを開催し、お互いに交流を図りながら防災を学べる機会をつくっています。
※旭化成不動産レジデンスの管理物件に限ります

コミュニティ賃貸住宅で開催した防災イベントの様子

入居者や募集代理店に防災意識の啓発に取り組むことも防災力アップには欠かせない。特に入居者には「ここなら安心」と思ってもらうことが大切。

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