研究開発への取り組み
これまで培ってきた創薬技術と最先端のテクノロジーとを駆使して、近未来社会で求められる新薬を世界に提供すべく研究開発に積極的に取り組んでいます。特に成熟化・高齢化社会で高まる医療ニーズを解決するため、整形外科領域、リウマチ関連疾患、疼痛領域等に経営資源を集中させ、さらにオープンイノベーションを積極的に推進することによって存在感のある研究開発型スペシャリティファーマを目指します。
重点領域
整形外科領域を重点領域として創薬研究に取り組んでいます。例えばヒト副甲状腺ホルモン(ヒトPTH)の強力な骨代謝回転亢進作用に着目して、骨形成促進作用だけを選択的に引き出すことに成功した「テリボン®」は、現在、特に骨折リスクの高い骨粗鬆症に対してその治療に貢献しています。こうした創薬研究にかける情熱は、合成カルシトニン誘導体製剤「エルシトニン®」や免疫抑制剤「ブレディニン®」などを世界に先駆けて研究開発してきた経験の産物として、私たちの中に世代を超えて脈々と受け継がれています。 各種運動器疾患におけるアンメット・ニーズの解決、治療の質の向上を目指して、新規作用機序と高い有効性を持った骨疾患治療剤、免疫疾患治療剤、慢性疼痛治療剤などの創製に今日も真剣に取り組んでいます。
革新を続ける研究開発
イノベーティブな医薬品の潮流の中心的な存在となったバイオ医薬にも当社はいち早く取り組んできました。血管内皮細胞膜に存在し血液凝固を制御するヒトトロンボモジュリンの遺伝子クローニングに成功し、世界初の遺伝子組換え型トロンボモジュリン製剤として「リコモジュリン®」の国内製造販売承認を取得しました。「リコモジュリン®」は新しい血液凝固調節作用メカニズムにより、悪性腫瘍、感染症などに併発するDIC(汎発性血管内血液凝固症)の治療に貢献しています。現在は、凝固異常を伴う重症敗血症を目標適応症として世界規模の治験を進めています。
挑戦し続ける研究体制
自由闊達で挑戦的な社風の中、研究者一人ひとりの挑戦しようとする意欲と自由な発想から新薬は生まれます。
研究者の意欲向上のために高く明確な目標設定を行い、自由な発想で研究を進めるために異なる先端技術を持つ各分野の研究員が枠組みにとらわれずプロジェクトチームを結成し、お互いが交流し、刺激しあえる体制を取っています。
また、オープンイノベーションを積極的に進め、社内外の研究者とともに、革新的な新薬の創製に挑戦しています。
創薬研究は、静岡県伊豆の国市の医薬研究センターにて行っており、合成化学研究部門と薬理研究部門を集約し、ものつくりに関わる研究を一貫で進める体制が整ったことで、研究員やチームそれぞれの知恵と技術の連帯強化につながっています。
研究所紹介
2013年10月に竣工した大仁地区(静岡県伊豆の国市)内の創薬研究のための「医薬研究センター
創薬棟」です。
最新の実験機器や実験設備を整えることで創薬研究開発機能を強化し、グローバルに競争力のある研究環境を整備しました。
また、競争優位性のある研究開発を進めていくため、これまで分散していた合成化学研究部門と薬理研究部門を創薬棟に集約・融合し、研究者同士の連携と交流の強化や、研究効率の向上、創薬研究の高度化などを図り、新薬創出を目指しています。
公的研究費の管理・監査および研究活動における不正行為に対する取り組み
文部科学省をはじめとする各府省の「公的研究費の管理・監査に関するガイドライン」および「研究活動における不正行為への対応等に関するガイドライン」に基づく旭化成ファーマ株式会社の取り組みは以下のとおりです。
1.不正防止対策の基本方針
公的研究費の適正な管理・監査および研究活動における不正行為の防止について、旭化成グループ行動規範に則った誠実な行動をとるともに、規程類を整備し、確実な運用を行う。
2.旭化成ファーマ株式会社の責任体制
最高管理責任者※1 | 代表取締役社長 |
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統括管理責任者※1 | 医薬事業統括本部長 |
コンプライアンス推進責任者※1 研究倫理教育責任者※2 |
公的研究費による研究開発を実施する部場の長 |
※1「公的研究費の管理・監査に関するガイドライン」に定める責任者
※2「研究活動における不正行為への対応等に関するガイドライン」に定める責任者
旭化成グループ内部通報事務局
研究活動における不正行為に関する連絡は、社外の方からもお受けします。
なお、社外窓口をご利用いただけます。受付のみ社外で受付け、旭化成グループの内部通報事務局が調査・対応を行います。
住所(封書)
〒100-8136 東京都千代田区大手町1-1-1 大手町パークビルディング
アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業「AKホットライン」係 宛