振動診断基礎講座
振動診断基礎講座 第6回<6月>
雨って憂鬱ですね!!
せっかくてるてる坊主をつるしたのに・・・
Nishimuraです。
今月から内容がちょっと具体的になります。
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第6回 振動値の判定
前回、測定点と測定方法に関して述べましたが、いかがでしたでしょうか?
今回は、振動値の判定に関してまとめてみました。
振動値の判定方法で良く知られているものは、次の3点です。
① 絶対判定方法
② 相対判定方法
③ 相互判定方法
絶対判定方法による代表的な規格としてISOやJISがあります。
それ以外に、私ども旭化成グループでは、長年の診断実績データからAMDという基準も持っています。これらの基準を参考にし、機械毎に作りあげていくことと実機にあわせてきめの細かい判定基準をつくっていくことが重要です。
絶対判定基準
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①速度基準(機械全体振動の判定)
振動速度基準には、ISO基準やAMD基準(旭化成振動基準)が有ります。【機械全体振動のAMD基準】
良 好
GOOD2mm/s以下 : GOOD(良好) 2~4mm/s : FAIR(要観察)
微小欠陥、摩耗の発生注 意
CAUTION4~8mm/s : SLIGHLY ROUGH(要注意)
摩耗と欠陥が進行、要注意危 険
DANGER8~16mm/s : ROUGH(危険)
急速に摩耗と欠陥が進む16mm/s以上 : VERY ROUGH(極めて危険)
部品の破損が発生【ISO基準値】
②転がり軸受基準(AMD基準)例:回転軸 d=30φmm,回転数 n=3,000rpm → d×n = 9×104
加速度測定値 ACC:0.85(g)
グラフよりこの振動状態は注意の状態にあると判定できます。
相対判定基準
同一部位の定期測定により時系列比較し、正常な場合の値を初期値として、その値の何倍になったかをみて判定する。
判 定 振 動 値 良 好 正常時の値の2倍未満 注 意 正常時の値の2倍~4倍 危 険 正常時の値の4倍以上