2006年7月14日

各 位
旭化成マイクロシステム株式会社

モバイルアプリケーション市場にポインティング・ソリューションを提供
~世界初となる携帯電話用「3D空間検索技術」を開発~

 旭化成マイクロシステム株式会社(本社:東京都新宿区、社長:鴻巣 誠)はこのたび、 NECマグナスコミュニケーションズ株式会社、株式会社ネットディメンション、株式会社キャドセンター、 アジア航測株式会社および株式会社サイバーマップ・ジャパンと共同し、 携帯電話の画面上に表示された3次元地図画像上で対象物をクリックするだけで情報を得ることができる、 世界初(※1)となる携帯電話用「3D空間検索技術」を開発しました。

 NECマグナスコミュニケーションズ株式会社は、米国のITベンチャー企業であるジオベクター社と共同で、 同社の空間検索技術をもとにポインティングアクセスプラットフォーム(※2)を構築し、 本年1月よりモバイルコンテンツ事業者へ提供しています。
 このたびの携帯電話用「3D空間検索技術」は、サービスの高度化と既存のアプリケーションの利便性の向上を目指して、 ポインティングアクセスプラットフォームの一環として携帯電話側の表示機能と操作性を大幅に強化したものです。

 「3D空間検索技術」を使用すると、携帯電話に搭載されたGPSと電子コンパス(※3)からの位置情報と方位の情報をもとに、 携帯電話を向けている方向の現実空間が3D画像として携帯電話の画面上にリアルタイムで表示され、 あたかも現実空間でパソコンのマウスを操作するように、3D画像上に表示された広告やアイコンをクリックするだけで簡単に情報を取得することができます。

 この携帯電話用「3D空間検索技術」には、ジオベクター社が特許を持つ3D空間検索技術をベースとした 「GViDポインティングプラットフォーム」、株式会社ネットディメンションの3Dコンテンツ表示技術「MatrixEngine」、 株式会社キャドセンターの3D都市データ構築技術、アジア航測株式会社のGIS技術、 旭化成マイクロシステム株式会社の電子コンパス技術が採用されています。なお株式会社サイバーマップ・ジャパン(Mapion) がコンテンツ及びサービスに協力しています。

 今回新たに開発した携帯電話用「3D空間検索技術」の主な特長は以下の通りです。


1.店舗情報表示
  (1) 電子コンパスと3D画像の採用により平面状だけではなく上下方向にも情報を配置できる
  (2) メニューから階層をたどることなく携帯電話の向きで店舗情報を取得できる
  (3) ジャンル別に、必要な情報だけを選択できる
  (4) 店舗だけではなく街中の様々なものに情報を付加できる
例)遊園地内ではアトラクション情報を表示
   
2.目的地表示
  (1) 鳥瞰図による目的地の表示
     
3.その他の機能
  (1) 視点切り替え(平面、3D)
  (2) 表示ジャンルの選択
例)グルメ、宿泊、ショップ、レジャー・観光、駅、病院、銀行・郵便局、交差点名等
  (3) 現在地を別の地点に設定し遠方の情報が検索できる
例)東京にいながら大阪付近の店舗情報を表示できる
     

 尚、携帯電話用「3D空間検索技術」は、『ワイヤレスジャパン2006』(7/19~7/21 東京ビッグサイト)のNECブースおよびネットディメンション社ブース(ルネサステクノロジSHモバイル・コンソーシアム内)に出展いたします。

 このたびの携帯電話用「3D空間検索技術」は、従来の情報検索や広告の概念を大きく変えるものであり、既存のアプリケーションの利便性を向上させるとともに、モバイルコマース、イベント、ゲームや観光案内といった幅広い用途へ展開することで新たなビジネス市場を作り出すことが可能となります。
  旭化成マイクロシステムは、旭化成グループの磁気センサー技術と、ASIC技術、そして情報処理アルゴリズム技術を融合させた、3軸/6軸電子コンパス製品を始めとする新たなセンシングソリューションを、携帯電話・携帯機器などの様々な用途に向けて提供してまいります。

 携帯電話用「3D空間検索技術」については、下記サイトも参照ください。
  http://necmagnus.jp/GViD/

以上

 
*本文に記載されている社名、サービス名等は各社の商標または登録商標です。
 
  (※1) 平成18年7月NECマグナスコミュニケーションズ株式会社調べ
  (※2) ポインティングアクセスプラットフォーム:位置、方位情報と検索要求条件をもとに、登録されたデータベースより、特定の範囲にある情報のみを検索することができる検索エンジンを含む共通プラットフォーム
  (※3) 電子コンパス:地磁気センサーの信号から方位を計算することによって、携帯電話を向けている方向が分かるデバイス
     
ジオベクター社について
  http://www.geovector.com/
ジオベクターは、アメリカ・サンフランシスコに本社を置く、位置情報関連サービス、通信事業者、サービス提供者やコンテンツ開発者向けの開発支援ツールにフォーカスした広範囲のソリューションを提供するITベンチャー企業です。ジオベクターのGViD3D空間検索技術は、新しいコミュニティーやゲーム、広告宣伝その他位置情報関連のアプリケーションのためのプラットフォームを提供します。
 
<参考>
携帯電話用「3D空間検索技術」のサービスイメージ
 
■ 携帯の位置・向きとバーチャル3D視点の同期
 
現在地の現実空間が3D画像として携帯画面上に表示されます。携帯を左右に向けると、その方向にあわせて携帯画面の3Dアングルが同期します。3D画像上には、現実空間上に配置できない、店舗情報などの情報を配置できます。

図1.3D視点の同期
 
ユーザーは携帯電話を向けている方向で検索した、現在地付近の店舗情報を、3D画像上で分かりやすく見ることができます。表示された対象物をクリックすると3D視点で情報を表示します。

図2.方位検索結果表示
 
特定の店舗をクリックすることでリンクしている詳細情報を表示します。例えば、店舗の電話番号やURLを表示することもできます。

図3.検索対象物の表示


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