|
《ご参考》 語句のご説明 |
(1) |
Rho-kinase: |
|
Rho-kinaseは、細胞内情報伝達に関与するリン酸化酵素で
、血管平滑筋の収縮・弛緩をコントロールする生体機能分子として、近年、注目を集めている。
血管平滑筋に存在するRho-kinaseが異常に活性化されると、血管平滑筋の収縮が亢進され、
その結果生じる血流障害により組織の機能異常が起こる。Rho-kinase阻害剤であるファスジルは、
血管平滑筋の収縮を抑制するとともに、付随しておこる組織障害を効果的に改善することができる。 |
|
|
(2) |
脳血管攣縮: |
|
くも膜下出血を起こしても元気だった患者が、
数日後、急に具合が悪くなり、手足のまひ、ろれつが回らないなどの言語障害が現れてくることがある。
これは出血のために脳の血管が強く収縮し、脳に十分な血液が流れなくなっているためである。
この脳の血管の収縮が脳血管攣縮である。(出典:小学館「家庭医学館」) |
|
|
(3) |
脳梗塞: |
|
脳血管の血流障害により、脳組織が壊死を起こすことを
いう。
血流障害の原因として、脳血栓、脳塞栓によることが多いが、くも膜下出血に伴う血管攣縮、
低血圧、低酸素血症などによっても起こる。(出典:南山堂「医学大辞典」) |
|
|
(4) |
狭心症: |
|
心筋に流れる血液量が必要量に達しなくなると、
心筋虚血という状態になる。心筋虚血は、血液の必要量と供給量のアンバランスによって生じるが、
そのアンバランスの原因には、必要量が増加した場合と、供給量が低下した場合との2つがある。
心筋虚血がおこると、「胸が痛い」・「胸が圧迫される」などの症状を感じる。この症状を狭心症という。
(出典:小学館「家庭医学館」) |
|
|
(5) |
肺高血圧症: |
|
肺動脈圧の上昇を認める病態の総称であり、
肺動脈圧上昇の原因は様々である。肺高血圧症の自覚症状としては、労作時呼吸困難、易疲労感、
動悸、胸痛、失神などがみられる。いづれも軽度の肺高血圧では出現しにくく、症状が出現した時には、
既に高度の肺高血圧症が認められていることが多い。また、高度肺高血圧症には労作時の突然死の危険性
がある。(出典:「肺高血圧症治療ガイドライン」) |
|
以上 |