2007年7月10日

各 位
旭化成ファーマ株式会社
旭化成メディカル株式会社
株式会社クラレ
クラレメディカル株式会社




統合対象事業形態の一部変更に関するお知らせ

 旭化成ファーマ株式会社(本社:東京都千代田区 社長:大江 啓)の100%子会社の旭化成メディカル株式会社(本社:東京都千代田区 社長:吉田 安幸)と株式会社クラレ(本社:東京都千代田区 社長:和久井 康明)の100%子会社のクラレメディカル株式会社 (本社:東京都千代田区 社長:堀井 秀夫)は、2006年12月14日付の「透析事業および血液浄化事業の統合について」で発表のとおり、両社の透析事業と血液浄化事業を統合することについて基本合意し、本年10月1日の統合を目指して協議を重ねてまいりましたが、下記の通り本件の内容を一部変更することとしましたので、お知らせいたします。

1. 既発表内容の変更
 
(1) 統合対象事業(本年10月1日時点)
  (変更前) 両社の透析事業と血液浄化事業の統合
  (変更後) 旭化成メディカル(株)の透析事業・血液浄化事業とクラレメディカル(株) の透析事業の統合
 
(2) 統合会社への出資比率
  (変更前) 旭化成ファーマ(株) 85%、クラレメディカル(株) 15%
  (変更後) 旭化成ファーマ(株) 93%、クラレメディカル(株)  7%
 
2.上記変更の理由
   本件事業統合にあたり、公正取引委員会との事前協議を行っておりましたが、統合予定事業のうち血液浄化事業については、統合日程に間に合う期日までに、同委員会から国内市場での競争を制限するおそれがないとの回答を得られない見通しとなったため、透析事業のみの統合を先行させることとしました。また、出資比率の変更は、統合対象事業範囲の変更による事業価値評価の見直しによるものです。
 
3.統合スキーム
 
【現状(統合前)】(注) %は出資比率
統合前
 
【変更後(統合後)】(注) %は出資比率
統合後
4.統合会社の事業方針
    旭化成メディカル(株)は、特に低分子量タンパクの除去性能の高い世界標準の高性能膜のポリスルホン(商標:APS「商品名」)中空糸膜とセルロース中空糸膜技術を、クラレメディカル(株)は、優れた生体適合性で特に導入初期や高齢者に優しいマイルド透析のEVOH(商標:エバール「商品名」)中空糸膜技術を有しています。両社は今回の事業統合により、医療用中空糸膜の製造・開発技術の融合、発展を目指すと同時に今後の医療用中空糸膜技術の向上と品質競争力の強化を図り、日本トップメーカーとして、グローバル競争基盤を確固たるものとしていきます。
 
5.変更後の統合会社の概要
 
社名: 旭化成クラレメディカル(株)
事業開始日: 2007年10月1日
資本金: 8億円(予定)
出資比率: 旭化成ファーマ(株)93%、クラレメディカル(株)7%
代表者: 未定(代表取締役社長は旭化成メディカル(株)より選任)
本社所在地: 東京都千代田区神田美土代町9−1
事業内容: 透析および血液浄化治療製品の開発・製造・販売
製造拠点: 延岡(宮崎県延岡市)、大分(大分県大分市)、中国(浙江省杭州市)
売上目標: 約480億円(2010年度) (初年度年間換算約400億円)
従業員数: 約1,400名
販売拠点: 日本、米国、欧州、中国、韓国
 
以上
 
<ご参考>
〔会社概要〕 
旭化成メディカル株式会社の概要
 
代表者: 吉田 安幸
設立: 1974年7月24日
資本金: 8億円(旭化成ファーマ(株)100%出資)
※旭化成ファーマ(株)は、持株会社旭化成(株)の100%出資会社。
本社: 東京都千代田区神田美土代町9−1
工場: 延岡工場(人工腎臓向け中空糸膜製造他)、大分工場(人工腎臓他組立加工)、中国工場(浙江省杭州市 人工腎臓組立加工)
主要製品: 人工腎臓、血液浄化関連製品、輸血用白血球除去フィルター、ウイルス除去フィルター等の開発・製造・販売
売上高: 431億円(2007年3月期)
従業員数: 約1,700名(2007年3月末)
  
クラレメディカル株式会社の概要
 
代表者: 堀井 秀夫
設立: 2001年6月21日
資本金: 25億円((株)クラレ100%出資)
本社: 東京都千代田区大手町1−1−3
工場: 倉敷事業所(人工腎臓向け中空糸膜、歯科用接着材・充填用レジン製造他)
主要製品: 人工腎臓、血液浄化関連製品、歯科用接着材・充填用レジンなどのメディカル関連製品の開発・製造・販売
売上高: 118億円(2007年3月期)
従業員数: 約300名(2007年3月末)
 
〔用語解説〕 
1.透析(人工透析)
 血液を体外に誘導し、中空糸膜(人工腎臓)を介して血液と透析液を接触させ、本来尿中に排出される尿素、クレアチニン、尿酸などの老廃物を除去して浄化された血液を体内に戻す療法(透析治療)。この療法を行う際の血液と透析液を接触させるための半透膜を容器に組み込んだものが人工腎臓(ダイアライザー)である。 素材としてはセルロース系(再生セルロース、セルローストリアセテート)、合成高分子系(ポリスルホン、EVOH、ポリアクリロニトリル、ポリメチルメタアクリレート等)がある。
 
2.血液浄化治療(アフェレシス治療)
 血液浄化器を使用する血液浄化治療(療法)は、薬剤等の内科的治療のみでは困難な肝不全や膠原病等の患者に適用される血液浄化に関する療法や治療システムで、血漿中に存在する病因物質等を体外循環により除去する療法である。血液浄化器の素材としては合成高分子系中空糸膜(ポリスルホン、EVOH、ポリアクリロニトリル、ポリエチレン等)、吸着材,不織布等がある。



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