2007年9月14日

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旭化成メディカル株式会社


ウィルス除去フィルター「プラノバ」の組立工場増設竣工について

 旭化成メディカル株式会社(本社:東京都千代田区 社長:吉田安幸)では、ウィルス除去フィルター「プラノバ」の増設工事を宮崎県延岡市のプラノバ工場にて行ってまいりましたが、この度竣工しましたのでお知らせいたします。これにより、「プラノバ」の生産能力は、現在の倍増の年産40,000m2となります。
 
1.工場増設計画の概要
  (1) 場 所 宮崎県延岡市旭町
  (2) 名 称 旭化成メディカル プラノバ工場
  (3) 工 期 2006年10月着工、2007年9月竣工
  (4) 投資額 約7億円
  (5) 生産能力 20,000m2/年(トータル能力40,000m2/年)
  (6) 販売計画 2010年度 80億円(2006年度の5割増)以上を見込む
 
2.工場増設の背景
 「プラノバ」は世界のバイオ医薬品の製造工程で使用されているウィルス除去フィルターのパイオニアです。ウィルス除去用に設計された世界初のフィルターとして、1989年の発売以来、日本を始め世界の国々で生物学的製剤の製造工程に導入され、その優れた性能と品質については、各方面で高い評価を得ています。
 近年、生物学的製剤のウィルス安全性に対する要求が高まっていることに加え、モノクローナル抗体を中心としたバイオ医薬品の開発が盛んになってきております。こうしたことから、年々需要が増加しており今後も需要増が継続すると予想されています。当社では、世界トップメーカーとしての安定供給責任を果たすため、組立工場の増設工事を進めてまいりました。
 これからも、高品質製品の安定供給責任を果たすとともに、優れた技術開発力により、ニーズに対応した新製品を発売し生物学的製剤の安全性の向上に貢献してまいります。

※「プラノバ」は旭化成メディカル株式会社の登録商標です。
 
<用語解説>
1.「プラノバ」
 銅アンモニア法再生セルロースを原料とした中空糸型ウィルス除去フィルター。孔径サイズにより、15N,20N,35Nの3種類のほか、プレフィルターとして75Nを発売しており、それぞれについて各種サイズのフィルターを用意している
 
2.生物学的製剤
 生物由来の医薬品の総称であり、生物から得た材料から抽出された製剤、又は遺伝子工学的に培養細胞等から精製される製剤を呼ぶ
 
3.生物製剤のウィルス安全性に対する要求
 エイズウィルス、肝炎ウィルスなどのウィルスが、ヒトおよび動物由来成分を原料とした医薬品(生物製剤)に混入するのを避けるように、ウィルスに対する安全性を確保することが強く求められている。
 
4.モノクローナル抗体
 単一の抗体産生細胞から作られる一種類の均一な分子でできた抗体であるが、医薬品としては、通常、遺伝子組替え技術で作られる。近年、リウマチ、癌などに対する抗体医薬の開発が盛んである。
 
5.バイオ医薬品
 遺伝子工学、細胞培養などのバイオテクノロジーを利用して生産されるペプチドやタン パク質を有効成分とする医薬品。インターフェロン、成長ホルモン、エリスロポエチン、モノクローナル抗体などがある。
 
<ご参考>
 
旭化成メディカル株式会社の概要
代表者:   吉田 安幸
設 立:   1974年7月24日
資本金:   8億円(旭化成ファーマ(株)100%出資)
※旭化成ファーマ(株)は、持株会社旭化成(株)の100%出資会社。
本 社:   東京都千代田区神田美土代町9−1
工 場:   延岡工場(人工腎臓向け中空糸膜製造他)、大分工場(人工腎臓他組立加工)、
中国工場(浙江省杭州市 人工腎臓組立加工
主要製品:   人工腎臓、血液浄化関連製品、輸血用白血球除去フィルター、
ウィルス除去 フィルター等の開発・製造・販売
売上高:   431億円(2007年3月期)
従業員数:   約1,700名(2007年3月末)
 
以上

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