1.工場新設計画の概要 |
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場 所 |
宮崎県延岡市旭町6丁目 プラノバ組立工場東側更地 |
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増設能力 |
40,000m2/年 (トータル能力70,000m2/年) |
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投資額 |
約42億円 |
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工 期 |
2008年4月着工、2009年3月竣工予定 |
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2.工場新設の背景 |
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「プラノバ」は、工業用のウイルス除去フィルターで、血漿分画製剤やバイオ医薬品といった生物製剤の製造工程において広く使用されており、その優れたウイルス除去性能とタンパク質の透過性能について国内外で高い評価をいただいております。現在では、90%弱の顧客が欧米を中心とした海外となっています。
近年、世界において生物製剤のウイルス安全性に対する要求が高まっていることに加え、モノクローナル抗体を中心としたバイオ医薬品の開発が盛んになってきたことから年々需要が増加しており、今後もこの動きは世界的に続くことが予想されています。これに対応し、さらなる安定供給を目指すために、組立工場増設(2007年9月竣工)に続き、新紡糸工場の建設を決定いたしました。
当社では、今後とも積極的に研究開発、設備投資を行い、高性能、高品質の製品を開発し、世界のニーズに対応した新製品を生み出すと共に、生物製剤の安全性の向上に貢献してまいります。 |
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※「プラノバ」 「セパセル」は登録商標です。 |
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<用語解説> |
1.「プラノバ」 |
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銅アンモニア法再生セルロースを原料とした中空糸型ウイルス除去フィルター。孔径サイズにより、15N,20N,35Nの3種類のほか、プレフィルターとして75Nを発売しており、それぞれについて各種サイズのフィルターを用意している。 |
2.血漿分画製剤
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血漿から精製して得られる治療に有益なタンパク製剤で、感染症の治療に用いるグロブリン、血友病などの治療に用いる血液凝固第Ⅷ因子などの血液凝固因子製剤などがある。 |
3.バイオ医薬品 |
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遺伝子工学、細胞培養などのバイオテクノロジーを利用して生産されるペプチドやタンパク質を有効成分とする医薬品。インターフェロン、成長ホルモン、エリスロポエチン、モノクローナル抗体などがある。 |
4.生物製剤のウイルス安全性
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ヒトおよび動物由来成分を原料とした医薬品(生物製剤)に混入するエイズや肝炎などの原因となるウイルスを除去又は不活化すること。 |
5.モノクローナル抗体
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単一の抗体産生細胞から作られる一種類の均一な分子でできた抗体であるが、医薬品としては、通常、遺伝子組替え技術で作られる。近年、リウマチ、癌などに対する抗体医薬の開発が盛んである |