2007年5月22日

各 位
旭化成株式会社


(社)日本栄養士会と連携した「特定保健指導」事業への新規参入について
〜ライフサポートビジネス「げんき!家族応援団」の提供開始〜

 旭化成株式会社(本社:東京都千代田区 社長:蛭田 史郎)は、健康保険組合や国民健康保険などの医療保険者(以下:保険者)に平成20年度より義務化される「特定健康診査・特定保健指導」(*1)において、特定保健指導のアウトソーシングを保険者より受託する事業「げんき!家族応援団」を本年6月より開始しますのでお知らせいたします。
 「げんき!家族応援団」は、社団法人日本栄養士会(東京都千代田区 会長:中村 丁次)が全国の都道府県栄養士会と展開している「栄養ケア・ステーション」(*2)と連携して特定保健指導サービスを提供してまいります。
 「げんき!家族応援団」は、当社が展開しているライフサポート事業の「栄養指導」システム「げんき!食卓」(*3)のノウハウと、特定保健指導の資格者である、各地区「栄養ケア・ステーション」の管理栄養士を活用することで、特定保健指導で必須事項とされる「初回面談」も実施可能なプログラムです。特に被扶養者に対する「初回面談」については、対象者の住まいが点在するなど地理的条件に合わせて指導資格者の確保が必要となり、面談そのものが難しいとされていました。「げんき!家族応援団」では、日本栄養士会との連携により面談も可能になります。

1.新事業開始の背景
 昨年6月医療制度改革法案が成立し、平成20年度より健康保険組合などの保険者に対し、40歳以上の被保険者、被扶養者への「特定健康診査と特定保健指導」の実施が義務付けられることとなりました。保険者は、メタボリックシンドローム(*4)の概念に沿って、ウエストサイズの測定を含めた健康診断を実施・分析し、予想される生活習慣病などの発生リスクに応じて「情報提供支援」「動機付け支援」「積極的支援」「受診勧奨」の特定保健指導をしなければならなくなります。特に特定保健指導に関しては、指導資格が医師、保健師、管理栄養士に限られており、今後指導資格者の確保が求められます。
 一方当社では、インターネットを利用した食事の栄養分析・アドバイスサービス「げんき!食卓」を、平成12年より展開しています。これまでに医療機関を始め健康保険組合、自治体、フィットネス施設など約150社を対象に食事を分析し、指導した実績と信頼を得ております。
 今回日本栄養士会などの協力の下、これまでの知見を活かし厚生労働省指針にある「標準的な保健指導」のプログラムに沿った新しいサービスの提供、ならびに特定保健指導資格者である管理栄養士の確保、育成を通じて人々の生活の質の向上・改善に貢献し、ライフサポートビジネスの拡大を図ることとしました。
 今後、当社は、特定保健指導の評価項目である「指導の実施率」「指導による改善率」などの向上が期待できるプログラムとして、企業の健康保険組合や国民健康保険、政府管掌の健康保健組合などの保険者から特定保健指導のアウトソーシング受託を目指してまいります。

2.「げんき!家族応援団」の概要・特長

  (1)事業概要
    特定保健指導のフルアウトソーシング受託事業
   
  (2)内容・特長
    1) 専門の管理栄養士による特定保健指導
日本栄養士会などが実施する保健指導に関する専門的な教育・研修を受けた旭化成専属の管理栄養士などが指導に当たります。
初回面談による直接指導を実施後、電話やメールによる指導を3〜6ヶ月間実施するプログラムです。
    2) 全国で特定保健指導サービスを受託可能
日本栄養士会と都道府県栄養士会が設置する「栄養ケア・ステーション」と連携する事で、当社は、被保険者はもちろん、被扶養者の方を対象とした特定保健指導を日本全国で受託する事ができます。
    3) エネルギーの摂取と消費、両面から改善サポート
「げんき!食卓」を活用した食事分析や、活動量計を装着した身体活動分析など、生活習慣の改善を食事と身体活動の両面から対象者をサポートします。
    4) 心理学的アプローチから改善サポート
実際の臨床の現場で糖尿病患者の指導にあたっている専門医の監修の下、行動変化の段階に応じたアドバイスや動機付けを行い、健康を維持する気持ちを応援します。
    5) オーダーメイド・双方向のサービス
健康面をトータルにサポートするため、WEBやメール、電話など様々なコミニュケーションツールや連携する他の企業の製品・サービスを取り揃えています。
保険者のニーズに合ったサービスを組み合わせる事により、オーダーメイドでかつ双方向の特定保健指導プログラムを提供します。
    6) 専用のホームページ
URL:http://kazoku365.com/ (5月23日 開設)
    なお、「栄養ケア・ステーション」との連携の内容については、都道府県栄養士会との協議により異なる場合もあります。
   
  (3)利用料金
    (例)積極的支援レベル
   
3ヶ月コース  18,000円/人〜(税・通信費別)
6ヶ月コース  25,000円/人〜(税・通信費別)
  ※ 参加人数、事業所の数などで異なります。
※ オーダーメイドでプログラムが設定できます。


3.売上目標
 平成22年度 10億円


「げんき!食卓」、「げんき!家族応援団」は、旭化成(株)の登録商標です。

以上



【ご参考】
*1「特定健康診査・特定保健指導」
  昨年6月に医療費の抑制を目的に一括審議された医療制度改革の施策の一つで、「生活習慣病の予防対策」の具体的かつ重要な施策です。
厚生労働省が健康保険組合や国民健康保険などの医療保険者に対し、平成20年度より、40〜74歳までの被保険者及び被扶養者への「健康診断の実施」や「保健指導の実施」などを義務付け、その実行成果(糖尿病など生活習慣病の25%削減)を求めています。
これら保険者に義務付けられた健康診断や保健指導を、従来の企業や地域の自治体が行う健康診断や保健指導と区別して、「特定健康診査」「特定保健指導」と言います。
なお「特定保健指導」は、「特定健康診査」の結果により、将来のリスクを4段階に階層化し、それぞれに応じた保健指導を保険者が実施することになります。
 
*2「栄養ケア・ステーション」
  栄養ケア・ステーションとは、管理栄養士・栄養士が地域住民の方々の健康や栄養に関する問題を支援するために、日本栄養士会と都道府県栄養士会が全国に設置している場です。
具体的には、地域における健康の保持・増進、生活習慣病予防(メタボリックシンドローム対策)、介護予防、食育推進など、昨今の健康・栄養問題に対する取組みの活動拠点であり、学習の場であり、更には、これらに取組む人材登録の場として、健康づくりに地域貢献しています。
 
*3「げんき!食卓」 (「げんき!食卓」は、旭化成の商標登録です)
  実際の食事写真をインタ−ネットを経由して、旭化成のサーバーに送信する事により、経験豊富な専属の管理栄養士が栄養の分析や食事に関する種々の情報を返信するサービスです。携帯電話での利用も可能で、写真からの食事分析・アドバイス提供の他、データベースを活用した食事の簡易分析やレシピ検索などのサービスが利用できます。

URL:http://shoku365.com/
 
*4メタボリックシンドローム
  生活習慣病の疾患の発症や悪化には、「内臓脂肪型肥満」が大きな関わりを持つことが明らかになっています。この「内臓脂肪型肥満」に加え、さらに血糖値、血圧、血清脂質のうち二つ以上が危険域にある場合をメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)と呼んでいます。

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