2008年2月20日

各 位
旭化成株式会社


米国Luminit社との光学電子材料分野での包括的技術提携締結について
 

 旭化成株式会社(東京都千代田区有楽町 社長:蛭田 史郎)は、高度な光拡散制御技術※を持つ米国Luminit,LLC社(本社 米国カリフォルニア州トーランスPresident and CEO  Engin Arik, Ph.D、以下「Luminit社」という)との間で、製品、技術及び販売に関する包括的技術提携契約を締結しましたので、お知らせいたします。
 両社のもつ光学電子材料技術を融合、発展させ迅速な製品開発と供給体制を確立し、当社は液晶ディスプレイ向けバックライトユニット用光学シート市場への早期参入を図ってまいります。
 
  光拡散制御技術:光の拡散角度を自由に制御可能な、微細かつ不規則な表面形状を設計(最適化)し、製造する技術
 
1.背景
 液晶テレビを中心とする液晶ディスプレイ市場は、大型液晶テレビ需要の拡大や液晶モニターやノートPCの好調な需要と画面サイズの大型化を背景に、今後も順調に拡大する見込みです。
 旭化成グループでは、液晶ディスプレイを含むフラットパネルディスプレイ(FPD)分野で、導光板、拡散板、フォトマスク用ペリクル、ドライフィルムレジスト等を製品化しご好評を頂いております。また、現在推進中の中期経営計画「Growth Action – 2010」で、電子・光学材料領域を戦略拡大分野と位置付け、高付加価値新用途開発と事業化を目指しています。
 一方Luminit社は、「光の広がりを自在にコントロールする(SHAPING LIGHT AS NEEDED)」というコンセプトの下で、長年LSD(Light Shaping Diffuser=光拡散制御フィルム)の研究開発を継続し、同分野で非常にユニークな技術(光拡散制御技術、干渉露光によるシームレスマスターロール作製技術※など)及び製品を持つ会社で、さらなる事業拡大を目指していました。
 今回、両社で製品開発の推進と将来の事業化を目指す戦略が一致したことから、包括的技術提携契約締結に至りました。
 今後、国内外において、このLuminit社のLSD製品の販売を行うとともに、両社の技術を融合した新製品開発を早急に進め、現在、市場の流れである液晶パネルの「薄型化」やディスプレイ全体の「省エネ化」に貢献できる全く新たな光学シート製品を2008年度内には上市する予定です。
 
  干渉露光によるシームレスマスターロール作製技術:干渉露光法を用い、大面積かつロール(筒)状に 表面加工を施したマスターロール(金型)を作製する技術
 
2.包括的技術提携契約の概要
  (1) Luminit社のLSDの設計、開発、製造に関する全技術の旭化成への移転と、今後、両社による製品、技術の共同開発。
  (2) FPD用途におけるワールドワイドでの独占的製造、販売権の取得。
  (3) FPD以外の用途(一般照明、カンバン、検査照明など)における両社での協業推進。
  (4) 旭化成はLuminit社に少額出資し、一部株式を取得。
 
<ご参考>
【Luminit, LLC社概要】
  (1) 設 立 2005年11月。親会社であるPOC (Physical Optics Corporation)から独立。 POCは1985年設立。
  (2) 所在地 20600 Gramercy Place, Building 203 Torrance, CA 90501-1821 (USA)
  (3) 代表者 Engin Arik, Ph.D President and CEO
  (4) 事業内容 LSD(Light Shaping Diffuser)の設計、開発、製造及び販売
  (5) 従業員 約40名
 
以上

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