1.製品開発の背景 |
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現在、小規模住宅建築物の基礎補強工法としては、土とセメント系固化材を混合し固化させることにより地盤強度を向上させる表層改良工法や柱状改良工法と、良好な支持地盤(支持層)に小径鋼管を貫入させる鋼管杭工法が主流です。
しかし従来の柱状改良工法は、土質性状によっては固化材の反応が促進されず、固化不良が発生し、地盤強度の不足により建物の不同沈下を引き起こすケースが発生しています。さらに、大量の水を使用するため施工現場の泥土化や、残土処理なども問題となっています。また、鋼管杭工法についても、鉄価格の高騰により小規模建築物では大幅なコストアップ要因となっています。
当社では、これらの問題を解決できる工法として、BAUER社が特許を保有し、ドイツ鉄道ICEの線路の路床補強工事やアウトバーンの延長工事でも採用されている「CSV」工法の技術を導入し、日本の小規模建築物にも適合できるように技術改良を重ねてきましたが、試験販売の結果高い評価を得たことから、このたびの本格販売に至りました。 |
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2.商品の特長 |
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「CSV」は、スパイラルロッドを逆回転させ地中にドライモルタルを連続して圧入し、モルタル柱状体を築造する柱状改良工法です。従来の柱状改良工法と異なり、原地盤と攪拌しないため土質性状による影響が小さく、安定した品質のコラムが築造できるほか、以下のような特長があります。 |
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1) |
コラム築造時間が1本(施工長6m)で約5分と、従来の柱状改良工法に比べ2倍以上の高速施工が実現できます。 |
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2) |
地盤に孔をあけずにスパイラルロッドを押込み、周面の土を押し広げていくことから、残土の発生がなく、また振動・騒音の発生も少ない環境に優しい工法です。 |
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3) |
周辺地盤を押し広げて均一なコラムを築造するため、高い鉛直支持性能を発揮します。 |
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4) |
施工機械は、2tトラックとほぼ同じ大きさで、かつ従来の柱状改良工法で必要なプラント・サイロ等は不要なため、搬入・敷地条件に合わせた省スペースでの施工が可能です。 |
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3.開発の経緯 |
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2003年 |
BAUER社と当社間で日本での「CSV」基礎研究をスタート |
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2004年 |
ドイツから日本に施工機械を移送、日本の地盤への適合性を確認する実験工事を実施 |
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2006~2007年 |
基本技術、施工技術、施工機械の改良、開発を実施 |
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2007年 |
(財)ベターリビングにて性能評定を取得 |
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4.開発の経緯 |
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対象建築物 |
小規模建築物(1~3階建ての木造・軽量鉄骨造を主とする住宅・集合住宅等) |
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販売エリア |
関東地区 |
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販売目標 |
2015年度売上高10億円 |
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5.製品に関するお問い合わせ先 |
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旭化成建材株式会社 基礎事業部 電話 03-3296-3539 |
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※「CSV」はBAUER社の登録商標です。 |
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<ご参考> |
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旭化成建材株式会社の会社概要 |
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本社所在地 |
東京都千代田区神田神保町1-105 神保町三井ビルディング |
代表者 |
代表取締役社長 小林 宏史 |
売上高 |
650億円(2007年度) |
事業内容 |
建築用資材(ALC、杭、断熱材など)の製造・販売、工事の設計・請負 |
従業員数 |
1,116名(2008年4月1日現在) |
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工法概念図 |
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施工イメージ図 |
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掘り起しコラム |
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以上 |
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