2008年4月16日

各 位
旭化成クラレメディカル株式会社
旭化成ファーマ株式会社



台湾での医療機器販売会社設立について

 

 旭化成クラレメディカル株式会社(本社:東京都千代田区 社長:吉田 安幸)は、台湾での人工腎臓及び血液浄化関連製品の販売強化、お客様サービス向上を図るため、台北市に現地法人「台湾旭化成療器材貿易股有限公司」を設立し、本年4月15日より営業活動を開始しましたのでお知らせします。
 
1. 背景、目的
 旭化成グループでは、中期経営計画「Growth Action – 2010」において医療機器事業を重点成長領域と位置付け、生産体制および海外販売体制の強化など事業拡大を図っています。当社は、透析治療に使用される人工腎臓では国内トップ、海外においても60ヵ国以上で販売をしているリーディングカンパニーです。これまで米国、欧州、中国に販売拠点を設立するとともに、中国浙江省杭州市に主力製品であるポリスルホン人工腎臓の組立工場を建設するなど、積極的に海外展開を進めてきました。
 また、当社では1989年から台湾で人工腎臓を販売してまいりましたが、台湾の透析患者数は約46,000人(2007年推定)とアジアの中でも多く、年間約4%増加していることから、地元密着のマーケティング活動強化と、代理店、ユーザーへのサービス向上を目的に、このたび現地法人を設立することといたしました。
 今回新設する会社は、当面人工腎臓のマーケティング活動に注力し台湾でのシェアアップを目指しますが、体制が整い次第、血液浄化(アフェレシス)関連製品等のマーケティングおよび販売拠点とする計画です。
 
2. 新会社の概要
(1) 会社名: 台湾旭化成療器材貿易股有限公司
Asahi Kasei Medical Trading(Taiwan) Co., Ltd. (略称:AMT)
(2) 住 所: 台湾 台北市
(3) 資本金: 5,000,000NTドル(約1,800万円)
(4) 董事長: 日吉 辰夫
(5) 取扱品目: 当面は人工腎臓(ダイアライザー)
(6) 設 立: 2008年1月29日
(7) 営業開始: 2008年4月15日
(8) 販売計画: 2010年度16億円(予定)
(9) 株 主: 旭化成クラレメディカル(株) 100%
 
3. 当社の人工腎臓事業展開について
 世界的に人工腎臓需要が伸長する中、当社では、2007年6月に中国浙江省杭州市でポリスルホン人工腎臓の組立工場の能力を増強し、さらに、本年9月には宮崎県延岡市において紡糸・組立一貫工場が竣工します。これにより、人工腎臓の生産体制は3,000万本/年となります。
 海外での事業展開については、ASAHIKASEI MEDICAL AMERICA INC.(米国)、ASAHIKASEI MEDICAL EUROPE GmbH(ドイツ)、旭化成医療機器販売(杭州)有限公司(中国)の拠点設置に続き、今回の台湾の現地法人を地域密着型の販売拠点として発展させることにより、グローバル展開加速のための「海外マーケティング強化」と「アジアNo.1戦略」を実現してまいります。
 
<ご参考>
1.旭化成クラレメディカル株式会社の概要
  (1) 代表者 : 吉田 安幸
  (2) 設 立: 1974年7月24日
  (3) 資本金: 8億円(旭化成ファーマ(株)93%、クラレメディカル(株)7%出資)
※旭化成ファーマ(株)は、旭化成(株)の100%出資会社
  (4) 本 社: 東京都千代田区神田美土代町9−1
  (5) 工 場: 延岡工場(人工腎臓向け中空糸膜製造他)、大分工場(人工腎臓他組立 加工)、
中国工場(浙江省杭州市 人工腎臓組立加工)
  (6) 従業員数: 約1,500名(2008年3月末)
  (7) 主要製品: 人工腎臓、血液浄化(アフェレシス)関連製品等の開発・製造・販売
 
2.人工腎臓について
  (1)慢性透析患者数(2006年12月末現在)
    国内 約26.5万人(腹膜透析を含む)
世界 約130万人
  (2)人工腎臓の市場規模(2006年当社推定)
    国内 約4,000万本
世界 約12,000万本
  (3)当社の市場シェア(2007年当社推定)
    国内シェア 42%(国内第1位)
世界シェア 18%(世界第2位)
  (4)人工腎臓の主要メーカー
    国内 旭化成クラレメディカル、ニプロ、フレゼニウス川澄、東レメディカル、日機装等
海外 フレゼニウス(独)、ガンブロ(スウェーデン)等
 
[用語解説]
  人工腎臓(ダイアライザー)
    血液を体外に誘導し、中空糸膜を介して血液と透析液を接触させ、本来尿中に排出させる尿素、クレアチニン、尿酸などの老廃物を除去して浄化された血液を体内に戻す療法を人工透析といい、この治療を行う際の血液と透析液を接触させるための半透膜を容器に組み込んだものが人工腎臓です。現在国内で約26万人が人工腎臓等による治療を受けており、1回4〜5時間、週3回の治療が必要です。
 
以上
 

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