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1. 開発の背景 |
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世界的に環境問題や温暖化対策への対応が必要とされており、特にCO2を始めとする温暖化ガス削減への取組みは、日本のみならず全世界に共通した喫緊の課題となっています。
この環境負荷の軽減・省エネルギー化・CO2排出量削減といった時代の要請に応えるべく、麻益と旭化成せんいは共同でフィルターバグの開発を続けてきました。今回開発した環境対応型新フィルターバグ「 」は、長年工業用フィルター関連製品を扱ってきた実績による高い技術とノウハウを有する麻益と、独自技術で特長ある不織布の開発・販売を手掛けてきた旭化成せんいの両社の共同技術から生まれた、環境に配慮した全く新しい構造のフィルターバグです。 |
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2. 「 」とは |
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「 」は、従来のフェルト型フィルターバグと比較して、“省エネルギー”と“長寿命”を実現した画期的な商品です。素材に旭化成せんいの特殊不織布「スマッシュ」を使用し、フィルター表面に特殊な立体凹凸形状を付与することで以下の様々な機能を発揮します。 |
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(1) |
集塵時の通気量を増大させ、圧力損失を低減します。 |
(2) |
ダストの払い落とし性に優れ、圧力損失の上昇を長時間抑制します。 |
(3) |
集塵機の新規導入時に設備の小型化が可能となります。 |
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「 」は既存の集塵機に対応した仕様となっていますので、フィルターバグを従来品から交換することで消費電力量を削減し、電力代とCO2排出量の削減に貢献します。麻益の実証機での検証結果では、従来品のフェルト型フィルターバグと比べて、約20%のCO2削減効果が確認出来ました。 |
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3. 事業計画 |
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(1) |
旭化成せんいはフィルター素材を供給し、麻益がフィルターバグの製造と販売を担当します。 |
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(2) |
2015年度には国内外で売上高10億円を目指します。将来的には数十億円規模の事業に育成する計画です。 |
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(3) |
素材はポリエステルでスタートし、耐熱性・耐薬品性などの市場ニーズに応じて他素材での展開も図ります。 |
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(4) |
2010年2月10日(水)~12日(金)に東京ビックサイトで開催される省エネルギー・新エネルギーの総合展示会、「第34回地球環境とエネルギーの調和展(ENEX2010)」へ出展します。 |
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※1 特殊不織布「スマッシュ」とは |
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旭化成せんい独自の技術で開発したスパンボンド法の特殊ポリエステル長繊維不織布で、熱可塑性の特長を持ち、加熱プレス成型加工ができる高機能不織布です。主に、
食品・薬剤容器、育苗ポット、成型フィルター分野でご採用いただいています。 |
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※2 フィルターバグとは |
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様々な業種の製造現場で、含塵ガス内の煤塵分離や生産工場における有価粉体製品の回収などを目的に濾過式集塵装置が設置されていますが、この集塵装置の中で使用される袋状のフィルターが“フィルターバグ”です。 |
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<ご参考> |
麻益株式会社の概要 |
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社名 |
: |
麻益株式会社 |
本社 |
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名古屋市中区錦一丁目6番9号 |
代表者 |
: |
代表取締役社長 髙木喜弘 |
資本金 |
: |
9,600万円 |
売上高 |
: |
30 億円(2009年9月期) |
従業員数 |
: |
90名(2009年10月1日現在) |
事業内容 |
: |
各種工業用繊維資材の製造と販売 |
主要商品 |
: |
乾式集塵用フィルター、湿式用フィルタークロス、物流コンテナー、整理用ラッピングクロス、高圧ゴムホース用繊維、小型汎用機向けカートリッジフィルター、空調フィルター |
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旭化成せんい株式会社の概要 |
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社名 |
: |
旭化成せんい株式会社 |
本社 |
: |
大阪市北区中之島三丁目3番23号 中之島ダイビル |
代表者 |
: |
代表取締役社長 高井 秀文 |
資本金 |
: |
30億円 |
売上高 |
: |
1,022億円(連結、2009年3月期) |
従業員数 |
: |
2,527名(2009年3月31日現在) |
事業内容 |
: |
ポリウレタン弾性繊維「ロイカ」、不織布(スパンボンド「エルタス」、人工皮革「ラムース」、キュプラ不織布「ベンリーゼ」など)、キュプラ繊維「ベンベルグ」、ナイロン66繊維「レオナ」などの製造・販売 |
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※ |
「スマッシュ」「ロイカ」「エルタス」「ベンリーゼ」「ベンベルグ」「レオナ」は、旭化成せんいの登録商標です。 |
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以上 |
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