2009年12月24日

各 位
旭化成メディカル株式会社



北米でのバイオプロセス事業の統合について
 

 旭化成メディカル株式会社(本社:東京都千代田区 社長:吉田 安幸)は、全世界での生物学的製剤※1製造プロセス事業(以下「バイオプロセス事業」※2)の拡大を目指し、北米での「プラノバ™」輸入販売事業と装置事業とを統合し、2010年1月1日より「旭化成バイオプロセス」(Asahi Kasei Bioprocess, Inc.)として事業を展開することを決定しましたので、お知らせいたします。
 
 
1. 北米事業統合の目的について
   当社は、バイオ医薬品※3や血漿分画製剤※4といった生物学的製剤の製造工程に使用されている中空糸型ウイルス除去フィルター「プラノバ™」の製造販売事業を展開しており、北米においては旭化成メディカルアメリカの一部門においてその輸入販売業務を行っています。また、本年3月1日、米国にてバイオプロセス用装置事業を行ってきた「TechniKrom, Inc.」を買収し、「旭化成テクニクロム」(Asahi Kasei TechniKrom, Inc.)としてバイオプロセスに関わる装置事業を開始しました。
 「プラノバ™」や今後当社で販売を開始するバイオプロセス関連の各種商品に使われる装置の開発、製造、販売は、旭化成テクニクロムが行なっています。また、「プラノバ™」の販売事業とバイオプロセスの装置事業は、顧客の多くが重なっており、同一企業にて両事業の営業活動や技術・学術活動等を進める方が事業の展開がより効率的になり、その結果シナジー効果の発揮も期待されます。今後大きな伸びが期待されるバイオプロセス事業のより一層の強化を図るため、旭化成メディカルアメリカのプラノバ輸入販売事業を旭化成テクニクロムに統合し、2010年1月1日より「旭化成バイオプロセス」として事業展開することとしました。
   
2. バイオプロセス事業の拡大について
   近年、遺伝子工学や細胞培養などのバイオテクノロジーを利用して生産されるバイオ医薬品の需要が大きく伸びており、これに伴い、より高品質で安全な医薬品を製造する技術に対する要求が大きくなっています。当社は、有害なウイルスを除去する中空糸型ウイルス除去フィルター「プラノバ™」を製造販売しており、その品質は世界の医薬品メーカーでは高く評価され、特に血漿分画製剤の製造分野においては圧倒的なトップシェアを取得しています。また、旭化成テクニクロムでは、バイオプロセス製造工程に使われる装置の製造販売も開始しており、この分野においても独自の地位を築いています。
 当社は、今回の北米事業の統合とともに、旭化成グループの保有する多数の優れた技術を生かして差別性のある商品・装置の開発を行い、本年6月に発売した高タンパク質濃度域でのろ過が可能な「Planova™ BioEX」の市場への投入などにより、今後の成長市場であるバイオプロセス分野での事業拡大を加速してまいります。
   
3. 統合会社の概要
 
社 名   旭化成バイオプロセス (Asahi Kasei Bioprocess, Inc.)
本 社   米国イリノイ州グレンビュー市
社 長   Louis Bellafiore (ルイス・ベラフィオーレ)
設 立   2008年9月19日
株 主   旭化成メディカル(株)100%
従業員   約50名
事業内容   バイオプロセス関連装置の開発、製造、販売、ウイルス除去膜「プラノバ™」の輸入販売、及びそれらに関するに関する学術活動等。
   
<用語解説>
※1 生物学的製剤
  ヒトおよび動物由来成分、遺伝子等を原料とした医薬品。
※2 バイオプロセス事業
  生物学的製剤の製造プロセス(バイオプロセス)で使用される分離剤、膜、装置、及びそれらを組み合わせたシステムを取り扱う事業。
※3 バイオ医薬品
  遺伝子工学、細胞培養などのバイオテクノロジーを利用して生産されるペプチドやタンパク質を有効成分とする医薬品。インターフェロン、成長ホルモン、エリスロポエチン、各種モノクローナル抗体などがある。
※4 血漿分画製剤
  血漿から精製して得られる治療に有益なタンパク質製剤で、感染症の治療に用いるグロブリン、血友病などの治療に用いる血液凝固第VIII因子などの血液凝固因子製剤などがある。
 
 
 
以上
 
 
 

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