2010年9月22日

各 位
旭化成ケミカルズ株式会社


 
タイAN・MMAプロジェクトの最近の状況について
 

 旭化成ケミカルズ株式会社(本社:東京都千代田区、社長:坂本 正樹)は、PTT Public Company Limited(本社:タイ国バンコク市、社長:Prasert Bunsumpun)および丸紅株式会社(本社:東京都千代田区、社長:朝田 照男)との合弁会社であるPTT Asahi Chemical Company Limitedにて、アクリロニトリル(AN)およびメチルメタクリレート(MMA)のプラント建設工事をタイ国ラヨーン県マプタプット地区にて進めておりますが、本プロジェクトに関連する、最近の状況についてお知らせいたします。
 
 
(1) 昨年6月より継続しておりましたタイ政府機関対象のマプタプット環境訴訟(*1)に関して、今月2日に、タイ中央行政裁判所が以下の骨子の判決を下しました。
  1) 政府告示で「地域の環境・天然資源・住民の健康に、深刻な影響を与える恐れのあるプロジェクト」と規定され、憲法の要求する環境・健康影響評価が未了のプロジェクトに対する政府の許可は、全て取消される。
  2) 許可取消対象プロジェクト以外のプロジェクトに対する差止命令は、本判決日をもって解除される。
 
(2) タイAN・MMAプロジェクトは、上記差止命令の対象となっておりましたが、今般、関係政府機関から上記判決に関し「タイAN・MMAプロジェクトは、環境や健康に深刻な影響を与えるプロジェクトではないので、差止命令を解除されるプロジェクトである」という公式な文書を受領しており、本プロジェクトに対する差止命令は9月2日をもって解除されたと判断いたします。

 なお、これまでに実施した環境訴訟問題への対応などによる工事計画変更により、本 プロジェクトの稼働開始予定時期が当初計画の2010年末から2011年央に変更となりますので、あわせてお知らせいたします。
 
(*1)マプタプット環境訴訟の経緯
 
  • 2009年6月19日にタイのマプタプット地区の住民の一部及び環境NGOが共同でタイの中央行政裁判所に対し、タイ関係政府機関を相手取り、「マプタプットの76のプロジェクトは憲法の手続きを履行していない為、プロジェクトへの認可を取消すべきである」との訴訟を提起。(本訴)
  • 2009年9月29日に中央行政裁判所は、上記訴えに対する裁判所の判断が出るまでの間の仮処分として、76プロジェクトの差止命令を下した。
  • 政府機関は上記仮処分に対し異議申立てを行うも、同年12月2日、最高行政裁判所は65プロジェクトに対する異議申立てを却下し、これらに対する差止命令が確定した。(タイAN・MMAプロジェクトも差止命令の対象となった。)
  • 2010年9月2日に本訴に対する中央行政裁判所の判決が下された。(今回の判決)
     
 
【ご参考】
  1.AN・MMAプラント計画の概要
   
(1) 立  地 タイ国ラヨーン県・マプタプット工業区内
(2) 生産能力
1) ANプラント   年産20万トン
2) MMAプラント   年産 7万トン
 

2.合弁会社の概要

   
(1) 会社名 PTT Asahi Chemical Company Limited(PTT旭ケミカル株式会社)
(2) 社 長 橋爪 宗一郎
(3) 設 立 2006年8月
(4) 所在地 タイ国ラヨーン県マプタプット
(5) 出資比率 旭化成ケミカルズ48.5%,PTT社48.5%,丸紅3.0%
     
 
 
以上
 
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