2010年10月18日

各 位
旭化成ケミカルズ株式会社


 
シンガポールでの溶液重合法スチレンブタジエンゴムプラントの建設決定について
〜省燃費型高性能タイヤ用合成ゴム事業の拡大〜
 

 旭化成ケミカルズ株式会社(本社:東京都千代田区、社長:坂本 正樹)は、このたび、シンガポールにおいて、溶液重合法スチレンブタジエンゴム(以下、S−SBR)製造プラントを建設することを決定しましたので、お知らせいたします。
 
1. 計画の背景
   近年、環境規制の強化や環境意識の高まりを背景に、世界的に省燃費型高性能タイヤ(いわゆるエコタイヤ)の需要が拡大しており、タイヤの安全性能を確保しつつ省燃費性能を同時に向上させるS−SBRも、省燃費型高性能タイヤに最適の材料として需要が急速に拡大しています。また、アジアでは、モータリゼーションの急速な進展とタイヤ生産のアジアへのシフトにより、タイヤ用ゴム市場の成長が続いています。
 当社は、省燃費型高性能タイヤ用S−SBR事業をグローバル型拡大事業の一つと位置付け、事業の拡大を推進してまいりました。今般、需要の拡大と顧客のニーズに応えた供給体制の拡充を図るため、シンガポールにおいてS−SBRの製造プラントを建設することを決定いたしました。
 今後も需要の増加が見込まれる中、顧客の要請に対応し、高品質、高性能の製品を提供していくため、市場ニーズに合わせた製品開発に取り組むとともに、更なる供給体制の拡大も検討してまいります。
 
2. S−SBRプラント新設計画概要
 
(1) 立 地 シンガポール ジュロン島内 テンブス地区
(2) 生産能力 第1期 年産5万トン(第2期として更に年産5万トンを計画)
(3) 生産品目 省燃費型高性能タイヤ用S−SBR
(4) 製 法 溶液重合法
(5) 稼動予定 第1期は2013年6月 (第2期は2015年前半を計画)
 
(ご参考)
  (1) 当社の合成ゴム事業について
    主要製造品目
      S−SBR、BR(ブタジエンゴム)、熱可塑性エラストマー、スチレン系特殊透明樹脂
    S−SBRの生産能力(BRと併産)
     
川崎工場 10万5千トン/年
大分工場(※) 3万5千トン/年
合 計 14万トン/年
 
(※)子会社の日本エラストマー(株)
  (旭化成ケミカルズ(株)75%、昭和電工(株)25%出資)
  (2) S−SBRについて
    SBRは、ブタジエンとスチレンを主原料とする合成ゴムで、製造法により乳化重合法によるE−SBRと溶液重合法によるS−SBRの2タイプがあります。E−SBRは汎用タイヤ向けが主体ですが、S−SBRは、タイヤ性能を向上させるのに不可欠な材料として、省燃費型高性能タイヤ向けの市場で需要が拡大しています。
当社の連続重合プロセスによる変性S−SBRは、安全性能、省燃費性能に加え、耐磨耗性能も含めてタイヤ性能バランス向上に最適な材料として、顧客である国内外のタイヤメーカーから高い評価を頂いております。
       
 
 
以上
 
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