2010年10月26日

各 位
旭化成ホームズ株式会社


都市向けに、一層の進化を遂げた3階建ての住まい
「ヘーベルハウス FREX monado(フレックス モナド)」新発売
〜都市の制約条件の多い敷地でも、より広く、より快適に〜
 

 旭化成ホームズ株式会社(本社:東京都 新宿区、代表取締役社長:平居 正仁)は、本年1月に従来商品から大幅に性能向上を実現して発売した「ヘーベルハウス フレックス 」を、都市特有の間口の狭い敷地や接道状況など制約が多い敷地でも、豊かな居住空間が創出できるように、躯体構造も含めて一層進化させ、「ヘーベルハウスFREX monado(フレックス モナド)」として2010年11月5日より発売します。
 今回の商品の特徴は、当社の得意とする都市型3階建て市場における一段の競争力強化を目指して、従来のシステムラーメン構造躯体の見直しを行い、都市における敷地対応力を格段に向上させ、併せて内部空間を豊かにする新たな提案を盛り込むと共に、都市住宅としてのデザインを一層向上させたことです。
 本体価格は今回提示のプロトタイプで3,800万円(エレベータ、消費税込み)、全国で500棟の販売を目指します。
 
I. 開発の背景
   当社はこれまで市場にて大きな強みを持つ3階建て住宅商品として、鉄骨軸組制震フレーム(ハイパーフレーム)工法とシステムラーメン構造の2つの躯体システムを販売してきました。しかしながら、都市の建替え市場における競争力強化を目指すに際して、より構造的開発余地の大きなシステムラーメン構造に経営資源を集中投下することで、都市の3階建て市場における圧倒的差別化の実現を目指して、積極的な技術開発を進めて参りました。本年1月に、より求めやすい価格設定で従来商品から大幅に性能向上を実現し発売した「フレックス G3」は、その第一号商品であり、順調に販売棟数を伸ばしています。今回の新商品は、都市住宅として求められる資材搬送性も含めた敷地対応力・空間提案力・デザイン性に格段の進歩を実現し、都市3階建て住宅市場での一層のシェア拡大を目指して発売するものです。
 
II. 新たな開発アイテム
  1. 敷地対応力強化
     法令による斜線制限が厳しい都市部では、建物を低く建てるほど内部空間が広げられるという特性があります。当社では、これまでの都市向け小規模3階建て住宅の供給実績を踏まえ、都市の限られた敷地でも居住空間の拡大と快適性向上を両立させることを目的とした新たな躯体システムの拡充を行いました。
    1)1階階高ダウン仕様の導入
     小規模な都市3階建て住宅の1階部分は、ピロティガレージや玄関・水廻りなどの非居室用途になることが多いことを踏まえ、これらに適した、従来より32cm低い新たな1階階高仕様を導入しました。これにより、建物全体の高さも低くなり、斜線制限の中で、居室用途になる2〜3階の空間がより広く確保できます。
    2)斜線制限対応の躯体カットバリエーション追加
     道路斜線や北側斜線といった斜線制限に対応して、躯体を斜めにカットするバリエーションを従来の2種類から5種類へと拡充することで、一階階高ダウン仕様と併せて、敷地対応力を一層強化しました。同時に3階床からR階までを繋ぐ登り梁が導入されたことで、構造躯体が一層シンプルで合理的となりました。
    3)各層柱継ぎ工法
     狭隘道路が多い都市部での資材搬送性を高めるため、独自技術であるコラムカプラによる柱継ぎの設定に、従来の2層分プラス1層から、各階毎に分けた柱を継ぐ仕様を追加。これにより2tショートのトラックでの部材搬送が可能となり、施工可能な敷地が大幅に広がります。
 
  2. 豊かな居住空間の実現
     躯体システムの拡充により、可能な限りの居室空間の広さを確保するとともに、居室内の縦方向での空間も拡充させ、都市向けの新たな空間も提案しました。
    1)ピロティ上の2階居室の床を約40cm下げる「ダウンフロアユニット」の導入
     ピロティガレージ上部の床を約40cmm下げることで、ガレージとして使い切れない上部の空間を2階へ取り込み、そこに約2.8mの高天井空間を実現しました。これにより本年8月に提案した「家族が自然に集う居心地の良いリビング空間、フラワーリビング(F.lower living)」も2階に設置可能となるなど、2階居室の縦方向での空間の豊かさを実現しました。
    2)新たな半屋外空間を実現するベランダ腰壁「スカイウォール」
     ベランダのALCコンクリート腰壁を約1.9mまで立ち上げることで、隣家や通りなどからの視線を遮り、上方から光や風を取り込むプライベート半屋外空間を提案。
 
  3. 間口の狭い都市の敷地に合わせた大空間設計の容易化
     システムラーメン構造は、構造壁を用いずに柱だけで空間を構成できるために、大空間設計の自由度に優れ、将来的可変性も含めて優れた特性を備えています。都市部の間口の狭い敷地においては、柱間隔を間口いっぱいに取ることで側面以外に柱の無い無柱空間で構成する住まいが実現します。
    1)外形寸法を変えない厚さ12mmの柱部材を追加
     外形寸法を変えず、鉄骨の厚みを12mmに強化した柱部材を追加することで、幅・奥行きともに柱間隔を広げた柱の無い大空間の実現をより容易にしました。(間口方向最大:6,405mm)
    2)新たに採用した構造補強部材、「デルタダンパー」の採用
     柱と梁の接合部に、低降伏点鋼を利用した補強部材(デルタダンパー)を採用。柱と梁の接合部分に方づえ形式で設置されるため、ピロティや室内の空間設計への影響が少なく、大空間設計を容易にします。
 
  4. 外観デザインの刷新
     間口が狭く、斜線制限に対応して大きくカットされた新たな独特のシルエットを美しく見せるために、余分な飾りを排除し、機能的に必要な要素のみでモダンで印象的な外観デザインを実現。
    1)外壁に縦貼りタイル調の新たな目地パターン「TS目地」を追加
     外壁デザインに、間口の狭い都市3階建て住宅に多い縦長外観に合う、縦貼りタイルをイメージしたエッジの効いた、彫りの深い印象を与える新目地デザイン(TS目地)を新たに追加しました。
    2)「ドミノスラブ」仕様の導入
     付け庇などの水平突出部の意匠向上を目的に、外壁の袖壁や独立柱の見つけの厚さと揃えた「ドミノスラブ」仕様を導入することで、よりシャープで洗練されたデザインを実現しました。尚、「ドミノスラブ」は通常の庇よりも厚みが薄いために、斜線制限により高さが制限される場合には、階高ダウンと同様に建物をより広く設計することが可能となります。また、付け庇などの突出部のみでなく、通常の屋上外周にも採用可能なため、階高ダウン仕様と併せて採用することで敷地対応力が一層高まります。
    3)パラペット仕様と外部金物の仕様を他の商品シリーズと共通化
     スカイラインのデザインを、外樋からパラペット仕様へ変更し、併せて、玄関ドアやサッシ、ベランダ手摺などの外装部材をファインキュービックシリーズと共通化することでデザインの統一と合理化を図りました。
 
III. 商品概要
 
1. 構  造   重量鉄骨システムラーメン構造
2. 本体価格   今回提示のプロトタイプで本体価格3,800万円 (エレベータ、消費税込み)
3. 販売地域   関東、東海、関西、山陽の一部、九州北部
4. 展示場   住宅総合技術研究所内 モデル棟(静岡県富士市)
駒沢公園展示場(東京)   2011年2月オープン予定
千里展示場(大阪)           同上
5. 販売目標   (年間)500棟
6. 発 売 日   2010年11月5日(金)
 
  ◆ プロトタイプ外観
  プロトタイプ外観
    プロトタイプ外観
  ◆ プロトタイプ間取り図
  プロトタイプ間取り図
     
  ◆ 断面イメージ説明図
  断面イメージ説明図
     
  ◆ 階高ダウンピロティ ◆ ピロティ上階 ダウンフロアー事例
  階高ダウンピロティ ピロティ上階 ダウンフロアー事例
     
  ◆ スカイウォールによる半屋外空間
  スカイウォールによる半屋外空間1 スカイウォールによる半屋外空間2
   
  ◆ パラペット仕様とドミノスラブ
  パラペット仕様とドミノスラブ
   
  (画像はウェブサイトhttp://www.asahi-kasei.co.jp/j-koho/にてダウンロードできます。)
   
  ◆ コラムカプラによる各層柱継ぎ
  コラムカプラによる各層柱継ぎ
   
  ◆ デルタダンパー
  デルタダンパー
   
  以上 
   
  本リリースのPDF版はこちら
   
   

ニュース


ページ上部へ