2011年3月23日

各 位
旭化成ファーマ株式会社


「ザイアフレックス」のライセンス契約締結について
 

 旭化成ファーマ株式会社(本社:東京都千代田区、社長:浅野 敏雄)は、Auxilium社(オキシリウム社 本社:米国ペンシルバニア州マルバーン、CEO:アルマンド アニド)と、Auxilium社が開発した「ザイアフレックス」(クロストリジウムヒストリチクス菌由来のコラゲナーゼ)の日本における独占的開発・製造・販売権を旭化成ファーマが取得するライセンス契約を、3月22日に締結しましたのでお知らせいたします。
 今後、旭化成ファーマは日本における「ザイアフレックス」の承認申請に向けて開発を進めます。
 「ザイアフレックス」は、デュピュイトラン拘縮およびペイロニー病に対して手術以外の治療法を提供することでアンメットメディカルニーズに応えられる薬剤であり、今回の契約によって、旭化成ファーマは、重点領域である整形外科および泌尿器科分野におけるパイプラインのより一層の充実を図りたいと考えています。
 
<Auxilium社の概要>
 
(1) 会社名 Auxilium Pharmaceuticals, Inc.
(2) CEO Armando Anido
(3) 本社 米国ペンシルバニア州マルバーン
(4) 株式時価総額 $1.1billion(約880億円)(2011年3月15日時点)
(5) 事業内容 生物製剤に特化したスペシャリティーファーマで泌尿器科、内分泌科、手の外科、リウマチ科などの製品を開発・販売している。
(6) 売上高 $211 million(約169億円)(2010年1-12月実績)
 
<「ザイアフレックス」について>
   「ザイアフレックス」は、Auxilium社が開発したコラゲナーゼ製剤です。手術しか治療法の無かったデュピュイトラン拘縮に対して、手術以外の効果的な治療法を提供するべく開発された新規の局所注射剤で、線維腫を伴う成人のデュピュイトラン拘縮の適応で米国、欧州で承認されており、現在、Auxilium社が、ペイロニー病の適応でPhase 3、五十肩の適応でPhase 2の臨床試験を行なっています。
 
<用語解説>
  1. デュピュイトラン拘縮
     デュピュイトラン拘縮は、手のひら内部の腱膜と呼ばれる線維組織の束が肥厚し、病態の進行とともに手指の屈曲拘縮(関節が動かなくなる状態)が生じる疾患です。北欧系の白人に多い疾患ですが、発症機序については不明な点が多いようです。「ザイアフレックス」は、これまで主に手術で治療が行なわれていたデュピュイトラン拘縮に対して、唯一適応を持つ薬剤です。
 
  2. ペイロニー病
     ペイロニー病は、陰茎頚部にコラーゲンのかたまりが形成されることにより、陰茎の屈曲収縮が起こる疾患で、これにより勃起不全となり、結果として性機能不全につながります。中・高年で発症することが多く、糖尿病・ED・デュピュイトラン拘縮などと併発する可能性があると言われていますが、正確な患者数は不明です。
 
  3. クロストリジウムヒストリチクス菌
     クロストリジウムヒストリチクス菌は、コラゲナーゼのような種々のたんぱく質分解酵素を分泌して組織を破壊し増殖することが知られており、その酵素活性の強さから、本菌由来のコラゲナーゼは、動物組織からの細胞の分離など生化学・生理学の研究用ツールとして、広く利用されています。
 
  4. コラゲナーゼ
     動物の結合組織や骨格の維持に重要な役割を果たす線維状のコラーゲン蛋白を分解する酵素の一つです。
     
 
 
以上
 
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