Zosano Pharma 社とのライセンス契約について

2011年10月11日
旭化成ファーマ株式会社

 旭化成ファーマ株式会社(本社:東京都千代田区 社長:浅野 敏雄)は、Zosano Pharma 社(ゾサノファーマ社 本社:米国カリフォルニア州フレモント、CEO:ゲイル シュルツ)と、Zosano Pharma社が開発した経皮的微小突起薬物送達システムを用いたヒト副甲状腺ホルモン(ヒトPTH)経皮吸収製剤の日本における独占的開発・製造・販売権を、旭化成ファーマが取得するライセンス契約を本年2月に締結しておりましたが、このたび臨床試験に向けた準備が整い、来年には臨床試験を開始できる見込みとなりましたのでお知らせいたします。

 当社は、骨形成促進作用を有するヒトPTH製剤である骨粗鬆症治療薬「テリボン」の製造販売承認を2011年9月26日付で取得しています。今回の契約により、週一回投与の皮下注射剤である「テリボン」に加え、自己投与可能なニードルフリー(針なし)の微小突起型パッチ製剤を開発することで、整形外科分野、特に骨粗鬆症領域でのパイプラインのより一層の充実を図りたいと考えています。

<Zosano Pharma社の概要>

(1) 会社名 : Zosano Pharma, Inc.
(2) CEO : Gail Schulze
(3) 本社 : 米国Fremont(California州)
(4) 主力開発品 : ZP-PTH(微小突起型経皮PTH製剤)の米国第U相試験終了

<骨粗鬆症について>

 骨粗鬆症の国内における患者数は、高齢化の進展に伴い増加しており、潜在患者を含めると現在1,100万人以上と推定されています1)。骨粗鬆症の患者さんには、脊椎や大腿骨頸部などの骨折が生じやすく、それらの骨折が寝たきりの原因になる可能性が高いため、骨粗鬆症に対する対策は社会的にも重要な課題となっています。
参考文献1) Satoshi Soen, et al. Progress in Medicine Vol.27 No.3 621-627, 2007

<経皮的微小突起薬物送達システムについて>

 治療薬物を多数の微小突起を介して皮膚表皮に浸透させることによる、迅速かつ効率的な薬物送達システムです。本システムによれば、簡便かつ容易に種々の医療用ペプチド、タンパク質、低分子及びワクチンをニードルフリーかつ自己での投与を可能とすることから、針とシリンジを用いる注射製剤に対し大きな利点を有します。このシステムを利用した経皮製剤は、薬物が被覆された微小突起が配置された薄膜(アレイ)が装着された粘着性パッチと、再利用可能なアプリケータから構成されています。

以上


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