クリティカルケア(救命救急医療)分野への事業展開について

2011年7月12日
旭化成株式会社

 旭化成株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:藤原 健嗣)は、このたび、米国ゾール・メディカル社(本社:米国マサチューセッツ州、CEO : Richard Packer)と、AED(自動体外式除細動器)「ZOLL AED Plus」の日本における独占的販売に関する契約を締結し、クリティカルケア(救命救急医療)分野へ事業展開していくこととなりましたので、お知らせします。
 両社では、今回の販売提携にとどまらず、他製品の販売、研究開発での提携についても継続して協議を進めていく予定です。

1. 背景、経緯

 当社では、本年よりスタートさせた中期経営計画「For Tomorrow 2015」の中で、「健康で快適な生活」の実現のため医療関連事業の拡大を積極的に進めることを戦略の一つの柱としています。その一環として当社では、本年4月に「これからの医療プロジェクト」を立ち上げ、住宅、エレクトロニクス、医薬・医療といった多様な事業を持つ当社グループ内の融合、及び、それにとどまらない他社との連携による新事業の創出を検討しています。
 その中で、日本での事業拡大を模索していた米国の救命救急医療の大手であるゾール・メディカル社と、提携協議を続けてきましたが、このたび、ゾール・メディカル社AED(自動体外式除細動器)である「ZOLL AED plus」について、旭化成グループが日本での独占的販売を行なう内容の提携契約を締結しました。
 更に両社では、他の医療機器、あるいは医療関連事業についても、マーケティングや販売、研究開発などでの提携の可能性について協議を続けていきます。
 救命救急医療は、家庭・職場などの日常生活と病院をつなぎ、命の危機に瀕した人々を救い、最終的に日常生活へと復帰させる大切な社会的基盤です。当社は、このような命の危機状態を取り除くための、あるいはそのような状態へといたるプロセスを防止するための医療に、これからも関わっていきます。

2.「ZOLL AED plus」について

 「ZOLL AED plus」は、日本初のCPR(Cardio Pulmonary Resuscitation:心肺蘇生法)フィードバック機能付きAEDです。「ZOLL AED plus」には、加速度センサーが装備されており、心臓マッサージの速度、深度を測定し、施術者に適切な心臓マッサージが実施されているかどうかを音声によりアドバイスするフィードバック機能を有しています。なお「ZOLL AED plus」の販売開始は、本年8月を予定しています。

ZOLL AED plus

<ご参考>

1.ゾール・メディカル社(ZOLL Medical Corporation)について

ゾール・メディカル社(Nasdaq:ZOLL)は、蘇生術の発展を支援する技術の開発を企業方針としています。ゾール社は、ペーシング、除細動、血液循環、換気、急速輸液用の製品を製造し、その総合的な一連の技術は、臨床医、EMS専門家、市民救助者が、急性心不全を起こした人や外傷を負った被害者を蘇生させるために活用されています。

2.AED(自動体外式除細動器)およびCPR(心肺蘇生法)について

AEDは、心肺停止状態の方の救命のために、体外(胸の上)から、電極のついたパッドにより自動的に心臓の状態をチェックし、心室細動を起こしている状態と判断すれば、心臓に電気ショックを与えることで、心臓を再拍動させる機能を持つ医療機器です。
CPRは心肺が停止したと見られる人の、脳への酸素供給を続け、救命へのチャンスを維持するために行う人工呼吸や心臓マッサージを指し、適切な速度、適切な強度の胸部圧迫が好ましいとされています。

以上

本リリースのPDF版は こちら


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