既存の単世帯ヘーベルハウスをコンパクトな二世帯住宅にリフォーム
「ヘーベルハウス リメイク コンパクト二世帯タイプ」新発売

2012年8月9日
旭化成リフォーム株式会社

 旭化成リフォーム株式会社(本社:東京都 新宿区、代表取締役社長:森田 敏晴)は、旭化成ホームズ株式会社が過去に供給したヘーベルハウスへのリフォーム提案強化の一環として、延床面積40〜50坪の単世帯ヘーベルハウスを対象とした二世帯化リフォームにより高齢期の親世帯と共働き子世帯の同居を応援する商品「ヘーベルハウス リメイク コンパクト二世帯タイプ」を2012年8月20日より発売します。

 高齢社会の進展により高齢夫婦2人や単身での居住が増加することで将来的な介護などへの不安が高まり、一方では若年世代の共働きが一般化して待機児童問題が注目されるなど様々な問題が表れつつあります。このような状況を反映し、旭化成ホームズの二世帯住宅研究所の調査においても、2世帯同居の理由に「家事・育児の協力」や「3世代で楽しく」といった回答が増えるなど、お互いにとってよりメリットの大きい積極的な2世帯同居が増加する傾向にあります。

 同社の供給する新築二世帯住宅のうち約半数を占める共用二世帯(キッチン2つ、玄関1つ)では延床面積40〜50坪の建物が多く(約40%)、旭化成リフォームへの二世帯化リフォームの相談も従来は延床面積50〜60坪の規模が多かったのに対し、最近は40〜50坪での計画が増加傾向にあります(二世帯リフォーム調査)。

 当社ではこれを踏まえ、築20〜30年を迎えるヘーベルハウスのうち40〜50坪の2階建て単世帯住宅が全国で1.5万棟近く存在し、その約半数が既に2人以下の少人数で暮らしていると推測される(リフォーム訪問時アンケート)ことから、これまで蓄積してきた二世帯住宅プランニングのノウハウを活用し、特にストック数の多い40坪台の建物を魅力ある二世帯住宅にリフォームするための提案として「ヘーベルハウス リメイク コンパクト二世帯タイプ」を発売することとしました。

 商品の特徴としては、40坪の単世帯住宅から二世帯住宅へのリフォームが可能となるよう「2方向ユニットバス」「コンパクトキッチン」など省スペースアイテムを採用、「ビッグテーブルのLDK」「孫共育ゾーニング」などの3世代が楽しく暮らすためのプランニングの工夫や「太陽光発電+燃料電池」によるエネルギーシェアシステムも提案しております。

 旭化成ホームズグループでは従来から「ロングライフ住宅の実現」に取り組んでおり、社会的課題でもあるストック住宅の活用という視点でも、今回の新提案により、建物規模と居住者数のミスマッチの解決策として「住み替え」だけでなく「住み継ぎ」が選択肢の1つとして増えていくことを期待しています。

I.開発の背景

 旭化成ホームズでは、1975年に「二世帯住宅」を世の中で初めて商品化し、その後「二世帯住宅研究所(現・くらしノベーション研究所の内部機関)」を中心に、家族社会学や心理学的視点も含め各種の生活実態調査などを実施し、時代の変化を反映した二世帯住宅商品を上市することで高い評価を得てきました。特に最近は「i_co_i(イコイ)」や「&NiCO(アンドニコ)」などの二世帯住宅新商品を発売し、2世帯同居ならではの世帯間・家族間交流から生まれる楽しい暮らしを積極的に提案しています。

 高齢社会の進展とともに将来の生活・介護や災害時の不安が高まる一方、共働き世帯が1000万世帯を超え待機児童問題や学童保育不足が問題となる中で、2世帯同居のニーズは高まっていると考えられます。2010年以降は同社の二世帯住宅の受注数も上昇傾向にあり、また、2世帯同居の理由のトップ3は「親の老後を考えて(56%)」「家事・育児の協力(47%)」「3世代で楽しく暮らしたい(44%)」で、中でも「家事・育児の協力」「3世代で楽しく」の回答は増加傾向にあり(2005年二世帯住宅研究所調査)、お互いにとってよりメリットの大きい積極的な2世帯同居が増加傾向にあります。更に震災以降クローズアップされる機会が増えた「家族の絆」といった考え方なども背景に、今後も二世帯住宅の需要は増える傾向にあると予想されます。

 同社の新築二世帯住宅のうち約半数を占める共用二世帯(キッチン2つ、玄関1つ)では延床面積40〜50坪の建物が40%と多く、比較的小規模な面積でも2世帯居住を計画していることが窺われます。また、当社が2010年と2011年に実施した「二世帯リフォーム調査」の結果では、50〜60坪規模の二世帯化リフォームが41%⇒20%と減少しているのに対し、40〜50坪は25%⇒48%と増加傾向にあります。築20〜30年を迎えるヘーベルハウスで40〜50坪の2階建て単世帯住宅の数は全国で1.5万棟近く存在し、その年代の建物を対象とした訪問時アンケートでは約半数(回答数708件のうち49%)が1〜2名という少人数で住まわれていることがわかりました。そのような少人数のお住まいでは部屋が余っている状況が考えられ、リフォームによる有効活用ニーズが潜在的に存在すると予想されます。その一環として、これまで蓄積してきた二世帯住宅に関するノウハウをリフォームにも活かし、「二世帯化による住まいの再生」を提案するリフォーム商品を開発しました。

U.商品の特徴

 「ヘーベルハウス リメイク コンパクト二世帯タイプ」は、元々の新築当初に、核家族を想定した単世帯住宅として建築された延床面積40〜50坪のヘーベルハウスが対象です。既に独立して別に住んでいる子世帯と一緒に住むために「二世帯化」し、2世帯同居ならではの楽しい暮らしを提案するリフォーム商品です。これまで蓄積してきた二世帯住宅に関するノウハウを活かし、空間を有効に活用するための省スペースアイテムを取り入れ、40坪という限られた面積でも快適な2世帯同居を実現します。

 ヘーベルハウスは柱と梁を主体とした頑強な鉄骨構造のため大部分の壁は自由に移動することができ、また、2階床にもALCコンクリートを使用していること、上下階間の音が響きにくい二世帯天井仕様を今回リフォームにも導入したことなどから、既存間取りにとらわれず、新しいライフスタイルに合わせた自由なプランニング提案が可能となります。

1.コンパクトな二世帯プランニングを実現する省スペースアイテム

(1)2方向ユニットバス

 従来から2世帯同居における気兼ねの1つとして、浴室・脱衣スペースの共用が挙げられており、可能であれば子世帯にも浴室・脱衣スペースを設けることが推奨されます。しかし、限られた面積の中では浴室・脱衣スペースの分離が困難な場合が多いのが現状です。

 一方で、最新のユニットバスでは気兼ねの原因となる浴室清掃や入浴時間帯の違いによる光熱費の無駄が解消されているため、最新のユニットバスでは浴室共用による世帯間の気兼ねはかなり軽減されるものと思われます。そこで、浴室は両世帯共通の1ヶ所でも脱衣スペースを世帯別に分け、どちらの脱衣スペースからも(2方向から)出入りできるユニットバスを導入することで、省スペース設計を実現しました。

 また、浴室を共有することで祖父母と孫(親世帯と子世帯の子)との入浴など世代間のふれあいがより一層促進されます。

(2)コンパクトキッチン

コンパクトキッチン

 キッチンセットと家電収納を向かい合わせの2列に配置する場合、通常2200mmの寸法が必要となりますが、今回は奥行のある家電収納をキッチンセット側に並べ、背面には奥行300mmの薄いオリジナルの食器棚を新規設定することで1830mmの寸法でプランニングできるようにしました。既存の間取り納戸のスペースを活用し、基本的な機能を備えたキッチンのプランニングが可能となります

(3)階段上洗面化粧台+洗濯スペース

 面積の限られた2階子世帯スペースに洗面台を設置するため、階段上スペースや廊下の一部を活用したサニタリースペースを可能としました。

(4)ベランダリビング

 既存間取りの1階よりも2階の方が小さく、ある程度の広さのベランダが確保できている場合、2階リビングとベランダが一体空間と感じられるようなプランニングを提案します。ベランダの床をタイル素材で化粧仕上げし、室内とベランダとの一体感を演出することで、緑を育てたり光や風を感じたりしながら寛ぐことができるもう1つのリビングとして活用できます。

2.2世帯同居だからこそ生まれる楽しい暮らし

(1)ビッグテーブルを囲む2世帯一緒の食事・寛ぎの場

 1階の親世帯LDKは、両世帯が集まって食事を楽しめるようにゆったりした広さのリビングを提案します。大勢で楽しみながら食事の支度ができるオープンタイプのキッチン、家族全員がゆとりを持って食卓を囲めるビッグテーブルなどを設けます。

 2世帯同居では、日常的な食事を世帯別にしている家族の場合も、休日やイベントなど両世帯全員が一緒に食事をする機会が多く、世帯間・家族間の交流の場として楽しい時間が過ごせます。また、子世帯が共働き夫婦の場合は、親世帯と孫だけでの夕食が多くなりますので、家事・育児協力の面からも有効になります。

 更に、このリビングに家族全員が共通に使えるシェアライブラリーを設けて本やアルバムなどを共有できれば、食後なども両世帯で楽しく過ごせる時間となります。

(2)孫共育ゾーニングによる世代間交流

 2世帯同居の場合、特に子世帯がフルタイム勤務の共働き夫婦の場合は、孫は親世帯と一緒に親世帯空間で過ごす時間が長くなります。今回は、2010年発売のヘーベルハウス「i_co_i」で提案された「孫共育ゾーニング」をリフォーム提案にも導入しました。子世帯の主要スペースを通らずに親世帯から孫の部屋までアクセスできる「孫共育ゾーニング」により、両世帯がお互いに気兼ねせず育児協力しやすくなります。

(3)2世帯同居によるエネルギーシェア

 太陽光発電と燃料電池エネファームを搭載し、創エネの熱と電気を2世帯の家族が効率良くシェアし、更に親世帯のいる1階に床暖房を設置することで発電効率をより高めます。2世帯が別々に生活する場合に比べ光熱費を約1/4(※)に抑えることが期待できます。

  • 東京ガスによるシミュレーション。2世帯が別々に生活する場合の試算は両世帯とも80m2相当の暖房負荷で算出。2世帯同居の場合の試算は太陽光発電3.5kW・エネファーム・1階LDK床暖房搭載時、延床面積150m2、1階75m2の暖房負荷で算出。

3.全改装定価制見積システム

 全改装定価制の見積システムを本商品にも導入することで、工事費用を分かりやすくし、お客様の検討を容易にしました。

4.リフォームローンの強化

 二世帯リフォームの場合、子世帯が長期のローンを組むことを想定して、長期固定金利のリフォームローンを新発売し((1)2.50%固定金利※2012年8月現在(2)最長20年返済(3)最大2000万円融資(4)原則無担保)、資金計画の面からもサポートします。

V. 商品概要

1.工事対象 既存ヘーベルハウス各商品、延床面積40坪以上の単世帯住宅
2.販売地域 ヘーベルハウス販売全エリア
(関東、東海、関西、山陽一部、九州北部)
3.販売価格 全改装定価制見積りシステム リメイク間取り替えコースによる
40坪・太陽光発電3.5kW相当・エネファーム・1階LD床暖房搭載で1970万円(税込)
4.販売目標 200棟(年間)
5.発売日 2012年8月20日(月)

<ご参考>

旭化成リフォーム株式会社概要

本社 東京都新宿区西新宿2-4-1
代表者 代表取締役社長 森田 敏晴
資本金 2.5億円
事業内容 ヘーベルハウスのリフォーム工事
売上高 384.5億円(2012年3月期)
従業員数 610名、うち営業担当306名
営業拠点 16営業所

◆プロトタイプ平面図

1階床面積 77.16m2(23.3坪)
2階床面積 63.60m2(19.2坪)
床面積 140.76m2(42.5坪)

リフォーム工事前

1階
1階

2階
2階

リフォーム工事後

1階
1階

2階
2階

(画像はウェブサイトhttp://www.asahi-kasei.co.jp/j-koho/にてダウンロードできます。)

以上


ニュース


ページ上部へ