抗ヘルペスウイルス剤「ファムビル錠250mg」
単純疱疹に対する効能・効果追加の承認取得のお知らせ

2013年2月21日
マルホ株式会社
旭化成ファーマ株式会社

 マルホ株式会社(本社:大阪市北区、社長:高木 幸一、以下「マルホ」)と旭化成ファーマ株式会社(本社:東京都千代田区、社長:浅野 敏雄、以下「旭化成ファーマ」)は、旭化成ファーマが製造販売承認を有し、マルホが販売を行う、抗ヘルペスウイルス剤「ファムビル錠250mg」(一般名:ファムシクロビル)について、これまでの「帯状疱疹」の効能・効果に加え、「単純疱疹」に対する効能・効果の承認を、本日、旭化成ファーマが取得しましたのでお知らせします。

 ファムビル錠は、ノバルティス社が世界約50カ国で医薬品販売承認を有する抗ヘルペスウイルス剤です。国内では旭化成ファーマが製造販売承認を取得し、2008年7月からマルホが販売しています。

 マルホと旭化成ファーマは、共同で「単純疱疹」の効能・効果に関する開発を進め、有効性を大規模臨床試験にて検証した上、2012年1月31日に効能・効果の追加申請を行っておりました。

 今回の「単純疱疹」の効能・効果追加により、単純疱疹の治療の選択肢として、「ファムビル錠250mg」を患者さんや医療関係者にお役立ていただけるものと期待しております。
※「ファムビル」はノバルティス ファーマAG社の登録商標です。

<参考資料>

ファムシクロビルについて

 ファムシクロビルは、ヘルペスウイルスの増殖抑制作用を有するペンシクロビルをプロドラッグ化することにより、経口吸収性を改善したプリン骨格を有する抗ヘルペスウイルス剤です。服用後速やかにペンシクロビルに代謝された後、ヘルペスウイルス感染細胞内において特異的にリン酸化され、ペンシクロビル三リン酸となりウイルスのDNA合成を阻害することにより、ヘルペスウイルスの増殖を抑制します。

単純疱疹について

 単純ヘルペスウイルスの皮膚や粘膜への感染、あるいは神経節に潜伏感染していた単純ヘルペスウイルスの再活性化によって発症する疾患です。ウイルスの感染後、症状の再発を繰り返すことが特徴で、病変部位や臨床症状の違いにより、口唇ヘルペス、顔面ヘルペス、性器ヘルペス、カポジ水痘様発疹症等の病型に分類されます。臨床経過は、まず前駆症状としてそう痒感、違和感が認められ、その後、皮膚症状として皮疹が出現します。皮膚症状は、紅斑・丘疹から、水疱、膿疱、びらん・潰瘍を経て、痂皮に至り、最終的には痂皮が脱落して治癒します。初感染では多くは無症候性ですが、症状が顕性化した場合には、皮膚症状に加え、発熱、リンパ節腫脹、疼痛等の全身症状が認められ、重症化することもあります。既存の経口治療薬として、アシクロビルおよびバラシクロビル塩酸塩などがあります。

帯状疱疹について

 水痘罹患後、神経節に潜伏感染していた水痘・帯状疱疹ウイルスが再活性化し発症する疾患です。20〜30代に小さな発症ピークがあり、50〜60代で大きな発症ピークが見られ、高齢になるほど疾患の重篤度が上昇します。臨床経過は、まず前駆症状として神経痛様の疼痛や知覚異常が認められ、その後、疼痛部位に皮疹が帯状に出現します。皮膚症状は紅斑・丘疹から、水疱、膿疱、びらん・潰瘍を経て、痂皮に至り、最終的には痂皮が脱落して、発症後2〜3週間で治癒します。また、皮疹の治癒後も帯状疱疹後神経痛として疼痛が長期間残存することがあります。経口治療薬として、ファムシクロビル、アシクロビルおよびバラシクロビル塩酸塩などがあります。

以上


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