2014年1月8日
旭化成株式会社
旭化成株式会社(本社:東京都千代田区、社長:藤原 健嗣)では、このたび、旭化成フェローの吉野彰が全米技術アカデミー(National Academy of Engineering)より「小型で軽量のモバイル電子機器を可能にしたリチウムイオン二次電池(LIB)の設計」を称えられ、John B Goodenough氏(米国)、西美緒氏、Rachid Yazami氏(仏)とともに2014年「Charles Stark Draper Prize(チャールズ・スターク・ドレイパー賞)」を受賞することが決まりましたので、お知らせします。
吉野フェローは、負極にカーボン、正極にLiCoO2(コバルト酸リチウム)を使用することにより、現在のLIBの原型となる二次電池を世界で初めて考案し、製作しました。さらに、正極の集電体にアルミニウムを使用するというLIBの基本技術開発、及び実用化のために必要な電極化技術、電池化技術、周辺技術開発を行い、LIBという小型・軽量の新型二次電池を実用化しました。
LIBは、現在のモバイル機器やノート型パソコン等のIT機器の世界的な普及に大きく貢献したとともに、今後、電気自動車等の新規市場への更なる広がりが期待されています。
※Charles Stark Draper Prize
「チャールズ・スターク・ドレイパー賞」は、全米技術アカデミーが工学の発展に貢献した人物に授与する賞で、工学分野のノーベル賞とも呼ばれています。同賞の受賞は、日本人研究者として昨年に引き続き2人目となります。2月にワシントンD.Cにおいて授賞式典が行われます。
【主な特許】
発明者氏名 | 発明考案の名称 | 登録番号 | 出願日または優先日 (登録日) |
---|---|---|---|
吉野 彰 実近 健一 中島 孝之 |
二次電池 | 特許第1989293号 (特公平4-24831号) |
1985年5月10日※ (1995年11月8日) |
吉野 彰 実近 健一 |
非水系二次電池 | 特許第2128922号 (特公平4-52592号) |
1984年5月28日 (1997年5月2日) |
吉野 彰 中西 和彦 小野 晃 |
防爆型二次電池 | 特許第2642206号 | 1989年12月28日 (1997年5月2日) |
吉野 彰 四方 雅彦 |
二次電池 | 特許第2668678号 | 1986年11月8日 (1997年7月4日) |
吉野 彰 井上 克彦 |
安全素子付き 二次電池 |
特許第3035677号 | 1991年9月13日 (2000年2月25日) |
Akira Yoshino Kenichi Sanechika Takayuki Nakajima |
Secondary Battery | USP 4,668,595号 | 1985年5月10日※ (1987年5月26日) |
※優先日
◆添付資料:経歴書
以上