ゾール基金の設立について
〜生命蘇生及び救命救急医療の研究・教育活動を支援〜

2013年12月12日
旭化成株式会社
ZOLL Medical Corporation

 米国の救命救急医療機器メーカーであるZOLL Medical Corporation (本社:米国マサチューセッツ州、CEO:Richard A. Packer、以下「ゾール・メディカル」)は本年11月15日、科学技術の振興・教育を目的とした独立法人として「The ZOLL Foundation(ゾール基金)」を設立することを発表しました。同基金は、生命蘇生措置の質の向上や、患者さんの心停止や罹患による容体悪化の防止、救急患者の死亡率・罹患率を下げるケアの向上に関連した、研究・教育・啓発活動に助成金を支給し、これら活動を支援します。今後ゾール基金のウェブサイトにて、対象分野に関心を持ち、資格要件を満たす個人や組織からの提案を募集します。

 突然の心停止によって、世界で年間約100万人が死亡しています。この場合、大半の患者さんは発症リスクを認識しないまま、突然死に至っています。また平均生存率は5-7%と低い水準にとどまっていますが、CPR(心肺蘇生法)の訓練や、AED(自動体外式除細動器)の設置、低体温療法及び蘇生措置の質向上をめざすプログラムを採用している地域では、患者さんの約半数の命が救われています。さらに、致死性不整脈を起こす危険性のある患者さんに着用型自動除細動器を使用することで、生存率を90%以上まで高めることができます。

 ゾール基金は米国連邦法・マサチューセッツ 州関連法律に基づき、慈善目的の組織として運営されます。ゾール・メディカルのCEOであるRichard A. Packer氏は、以下の通り述べています。

 「当社は生命蘇生措置の初期研究や、心停止の予防・救命救急分野の教育を推進するため、独立した非営利団体を設立したいと考えました。これは商業的な成功よりもむしろ、突然の心停止やその予後の改善に関する新たな洞察や、新しい取り組みを追求するためのものです。

研究の活性化を図る助成金を活用することにより、多くの臨床研究者がそれぞれの技術や能力を生かし、この重要な医療の課題に取り組むことができると確信しています。この初期研究への助成金がより大きな取り組みを促し、さらなる研究支援につながることを願っています。」

 またゾール・メディカルは従来通り、電気除細動・心電図波形・体外式ペーシング・着用型自動除細動器・低体温療法の研究への投資を続けていきますが、この度のゾール基金設立により、この分野における基礎知識を深めることができると考えています。

以上


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