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繊維・アパレル産業に携わる人材の発掘と育成、産地が抱える課題の明確化やプロジェクト支援など、繊維産業の活性化に向けて様々な取り組みを行なっている「産地の学校」。旭化成は、主宰を務める株式会社 糸編・代表の宮浦晋哉さんの活動に感銘を受け、2017年に産地の学校と共同で産学連携プロジェクト<ベンベルグ>ラボを立ち上げました。
産地の学校<ベンベルグ>ラボ第2期もいよいよ最後の講義です。今回は、その集大成となるプレゼンテーションを行いました。ラボメンバーには、これまでの座学や工場視察で学んだことを個々にまとめ、<ベンベルグ>の新たな可能性や繊維産地の活性化に繋がる提案をしていただきます。
ラボメンバーに与えられた持ち時間は5分。心地よい緊張感が漂うなか、プレゼンテーションがスタート。プロジェクターで資料を投影しながらひとりずつ発表を行いました。
完成度の高いプレゼンテーションの連続に、関係者一同感嘆するばかりです。ラボメンバーの真摯な思いがひしひしと伝わる充実した時間となりました。
今回のプレゼンテーションでは、そのすべてに共通するメッセージがあることに気がつきました。それは「サステナブルへの意識や理解を変えていきたい」という思い。それぞれ表現方法は異なりながらも、伝えたい思いの方向性は同じなんだとラボメンバーのプレゼン内容から感じることができました。
どれも素晴らしいプレゼンテーションでしたが、当社関係者、産地の学校事務局、日本ファッション協会の代表者9名による厳正な選定を行い、下記審査基準に基づき各賞の受賞者を選出させていただきました。
審査基準:
ベンベルグの特徴・特性を理解しているか、ベンベルグの各産地とのかかわり方を自らの視点で見学・考察しているかを審査する。
受賞理由:
産地遠征を通じ、繊維業のサプライチェーンと消費者をつなぐ販売員やECの重要性に気づく。自身の経験もふまえながら、販売員とECの現状や課題を分析し、その具体的な解決策を提言する。
審査基準:
繊維産地の活性に繋がるようなアイデアあるプレゼンテーションであるかで審査する。アイデアには実行現実性を重要視する。
受賞理由:
産地視察で生産工程を知ることの重要さと楽しさを学び、山梨のまちおこしに感銘を受ける。産地の技術や思いを理解し消費行動に移せる倫理観のある消費者の育成を提言。その方法として、生産工程を体感できる産地視察の重要性を説く。
受賞理由:
審査基準:企画の意図やメッセージが伝わるプレゼン力と、ラボの意図を理解して、未来に向けての時代性・先進性が考えられているかを審査する。
受賞理由:
<ベンベルグ>ラボを通して、ものの価値とは何かという疑問と、いいもの(いい服)を大切に長く扱うことの重要性に気づく。そこで、webやSNSを使い、若者に向けた価値情報の発信(価値を知るきっかけ作り)を提案する。
7月のスタートから約5ヶ月間、全10講に渡って行われた第2期<ベンベルグ>ラボ。<ベンベルグ>を通じて、繊維産業への理解の深まりはもちろんですが、サステナブルへの関心やものづくりの工程など多くの知識を得ることができたようです。学生の参加が多かった今期は、今後目指す目標を共有できる仲間に出会えたことがなにより一番の収穫になったのではないでしょうか。この貴重な出会いを生かして、今後の活動に繋げて欲しいと思います。
大学では学ぶことのない、ひとつのモノが出来るまでのプロセスを実感することができました。また、服飾専門学校生や産地の学校生など、これまで関わることのなかった方々と話すことができて視野が大きく広がりました。(荻野さん/大学生)
最初は専門用語も多くてついていけるか不安でしたが、まわりの人が助けてくれたり、積極的に質問することでしっかり学ぶことができました。また、サステナブルな取り組みをしたくても、何をしたらいいのか分からなかったのですが、<ベンベルグ>ラボの講義を受けたことで、メディアを使って消費者の意識を変えてみたいと思うようになりました。(塩澤さん/大学生)
※ベンベルグ®は旭化成の再生セルロース繊維・キュプラのブランドです。