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人気設備ランキングと設備投資の経費計上のポイント

入居者トレンド

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2019年11月19日

人気設備ランキングと設備投資の経費計上のポイント

賃貸市場は、学生の入居希望が年内から動き始め、年が明けると社会人単身者やファミリーの入居希望が加わって、翌年3月まで活気づきます。ここで出遅れないためにも、人気の設備をしっかりと把握し、競争力を高める必要があります。「入居者に人気の設備ランキング2019」(全国賃貸住宅新聞調べ:全国の不動産会社365社が回答)から、単身者向け、ファミリー向けの人気設備のニーズを探ります。あわせて設備投資の経費計上のポイントを解説します。

「この設備があれば周辺相場より家賃が高くても決まる」設備ランキング

単身者向け、ファミリー向けともに1位なのは、「インターネット無料」です。今やインターネット回線は、必須設備といってもいいでしょう。それが、無料となれば強くアピールできることは間違いありません。家賃が2,000円~3,000円高くても決まるといいます。
ネット関連でいうと、ネット通販の利用数増加により宅配ボックスも単身者向け3位、ファミリー向け6位と人気です。若干順位を落としているのは、コンビニや駅前の専用ロッカーで荷物を受け取れるサービスが普及していることが原因のようですが、住居にあったほうが便利なことは言うまでもありません。最近では、ちょっとしたスペースでも設置できる小型の宅配ボックスもありますので、検討の余地はあるでしょう。

今回新しくランクインした設備として「24時間利用可能ゴミ置き場」があります。単身者向け7位、ファミリー向け8位でした。決まった曜日以外でも、ゴミ出しができる利便性は、日々の生活の効率化を図る上でも人気のようです。ささいなことのようにも思えますが、ライフスタイルから利便性を追求するような設備は、今後も人気が高まると思われます。

「この設備があれば周辺相場より家賃が高くても決まる」ランキング■単身者向け物件■ファミリー向け物件

インターネットに関する設備は、現代のライフスタイルを考えると欠かせない。インターネット無料、ネット通販の受け取りに便利な宅配ボックスはアピール度が高い。

「ウォークインクローゼット」など収納設備は大きなアピール

このランキングで注目したいのが、単身者向けの「ウォークインクローゼット」です。
今は、単身者も趣味のグッズや衣類など多くのものを持っています。収納は、男女ともに広く多いほうが喜ばれます。特に若い世代は、実家でもウォークインクローゼットを使っていた可能性が高いので、同じ仕様を求めるのもうなずけます。
さらに、その世代が新婚となった場合は、夫婦であってもそれぞれ別々のウォークインクローゼットが必要ということになります。既存の物件でも、寝室を少し狭くするなど、プランニングの工夫で二つのウォークインクローゼットを設置することは可能です。特に新婚カップルには、ダブル・ウォークインクローゼットは大きなアピールになります。リフォーム、リノベーションを予定している場合は、検討してみるとよいでしょう。

■ウォークインクローゼット2つのプランニング例

また、ファミリータイプに人気なのが「可動式の家具」。キャスター付きの収納なので、家族の成長に合わせて間取りを変化させることができます。最近は、分譲マンションの価格が高止まりし、買い控えが起きているといいます。その影響で、賃貸派が増えているとも考えられますので、ライフスタイルに柔軟に合わせられる機能的なファミリー物件は、今後もニーズが高まると思われます。

■可動式の家具を活用した間取り変化の例

さらに、共働き夫婦やファミリー物件は女性目線で選ばれることが多く、細かい収納設備も喜ばれるポイントです。
例えば、室内物干しスペースをリビングの他に洗面所の洗濯機近くにも設けたり、備え付けの食器棚を増やしたり、シューズクロークもブーツが納められるような大型のものが喜ばれます。

2つの室内干しスペース/食器棚/シューズクローク

単身者でもウォークインクローゼット、新婚カップルはダブル・ウォークインクローゼット、その他可動式の家具や豊富な収納設備で付加価値をアップできる。

この設備がなければ決まらない!「TVモニター付きインターホン」

繁忙期の入居者入れ替えで空室になるかならないか、設備の判断目安が「この設備がなければ決まらない」ランキングです。単身者、ファミリーともに1位は「室内洗濯機置き場」です。洗濯機が屋外にある物件はかなり築年数が古い物件と思われ、設備に関係なく競争力はかなり低下していると考えられます。そうなると物件自体の建て替えも選択肢の一つに入れたほうがよいかもしれません。

気をつけたいのはランキングの2位以下の設備です。これらに関しては、最低限、備えておきたい設備ということになります。特に、"家賃が高くても決まる"ランキングで1位だった「インターネット無料」はここでも、単身者向け3位、ファミリー向け6位となりました。これは、エリアによって差が出るようで、なければ決まらないというエリアと、あると差別化できるエリアとに分かれるようです。

「TVモニター付きインターホン」は、今や定番の設備で、あって当たり前の設備となってきました。既存の物件にも比較的簡単に設置できますので、ぜひ検討したいところです。
また、「独立洗面台」も上位にランキングされています。かつては、3点ユニットではなく、「風呂トイレ別」が最低条件でしたが、「独立洗面台」も必須になってきました。これには、リフォームが必要となりますので、先のウォークインクローゼットなどの収納と合わせて行うとよいでしょう。

「この設備がなければ入居が決まらない」ランキング■単身者向け物件■ファミリー向け物件

このランキングの設備は最低限、備えておきたい設備とも言える。「インターネット無料」「TVモニター付きインターホン」「独立洗面台」は、特に注意したい。

設備投資、リフォームの経費の計上はどうする?

次に設備投資の経理処理について基本を解説します。
繁忙期は、年が明けると本格化します。入居者退出のタイミングもありますが、設備投資はできるだけ、年内に行いたいものです。その場合、業者に依頼して年内に引渡しが完了したものが、年内に経費として計上できます。
設備投資やリフォームの費用は「資本的支出」と言って、減価償却することになります。ただし、少額なもの(30万円未満)は一括して経費に計上できるケースもあります。また、青色申告か白色申告かでも違いがあります。

■30万円未満の少額減価償却資産等の償却について

また、外壁の塗り替えなど、修繕費が多額の場合も減価償却するのかどうか迷う方が多いです。考え方としては、定期的な修繕であれば金額の多い少ないに関係なく、必要経費として全額計上できます。ただし、価値が高くなるような修繕は設備投資と同様に「資本的支出」となり、減価償却することになります。定期でなくても金額が少額な場合は、修繕費として経費計上が認められます。

修繕費と資本的支出

設備投資の経費計上については、青色申告の少額減価償却資産の活用が有利。費用は修繕費として一括計上か資本的支出として減価償却するか、間違いやすいので注意。

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