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「ローストビーフ」など、イギリスの伝統的な家庭料理と アフタヌーンティーメニューの数々をご紹介します。

イギリスの食文化 イギリスの食文化

日本の約2/3の国土をもつイギリス。そのうちの約半分は牧草地で、羊、牛、豚などの肉類や、生乳、チーズなどの乳製品が豊富に生産されています。また、イギリスでは古くより魚も食べられており、「金曜日は魚の日」という習慣が根づいていて、国民食として名高い「フィッシュ&チップス」は、今でも金曜日に食べる人が多いそうです。

「フィッシュ&チップス」は町中で食べるファストフードとして発展したものですが、「ローストビーフ」をはじめとした伝統的なイギリス料理の多くは、家庭の中で受け継がれてきました。
パイはその代表選手。パイには菓子類はもちろんのこと、メイン料理として扱われるものが多くあり、料理ごとにパイ生地を使い分けたり、パイ生地を使わないものもあったりと、スタイルもさまざまです。牛肉と牛や豚の腎臓のシチューを容器に入れパイ生地をかぶせて焼いた「ステーキアンドキドニーパイ」、魚を使った「フィッシュパイ」、マッシュポテトでふたをして焼くラムのひき肉料理「シェパーズパイ」などが有名です。
またプディングも、イギリスの特徴的な家庭料理です。プディングは蒸し焼きにするなどしてかためた料理が多いようですが、調理方法や形にこれといった決まりはなく、こちらもスタイルは実にさまざま。「ブラックプディング」のように、豚の血にハーブやスパイスを入れたソーセージや、肉料理のつけ合わせにされるシュー皮のような「ヨークシャープディング」、夏の定番デザート「サマープディング」、伝統的なクリスマスケーキ「クリスマスプディング」など、バラエティに富んだメニューが存在します。

また、イギリスといえば「アフタヌーンティー」。この習慣は、19世紀中頃、第7代ベドフォード公爵夫人アナンナが、遅い夕食までの間、友人を招き、紅茶とちょっとしたものを食べたのが始まりといわれています。社交の場として上流階級の女性の間でもてはやされたこのスタイルは、家族や友人で楽しむものへと形を変え、人々の間に浸透していきました。数種類の手作りのお菓子と紅茶、個性あふれるテーブルセッティング。おもてなしの心とともに現在まで、受け継がれています。

家庭内に見られる伝統的な料理の数々には、ゆったりとした時間の中で育まれてきた豊かさが感じられます。たまにはポットでいれた紅茶を用意し、おいしい料理やお菓子をお供に、イギリス気分を味わってみませんか?

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