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ミオイノシトール測定試薬ルシカ®MIの性能

こちらは医療関係者の皆様への情報提供ページです。

(1)特徴

✓ 糖負荷前後の尿中ミオイノシトール(MI)を測定します。

✓ 採血が不要、室温で安定であり、一度に多くの人の検査が可能です。

✓ 酵素サイクリング法による高感度MI検出液状測定試薬です。

✓ 各種汎用生化学自動分析装置で簡単に測定できます。


(2)測定原理:酵素サイクリング法

ミオイノシトールデヒドロゲナーゼ(MIDH)の作用によりミオイノシトールからミオイノソースが生成します。このとき同時に補酵素thio-NADからthio-NADHが生成します。同じMIDHの逆反応によりNADHを補酵素としてミオイノソースからミオイノシトールが生成し、もう一度先の反応へと再利用されます。このときミオイノシトール濃度に依存したthio-NADHの増加速度を、特異的な波長405nmの吸光度変化により測定し、ミオイノシトール濃度を定量します。


(3)測定範囲

測定レンジは10~1500μMです。

承認時評価資料


(4)測定精度

再現性
  尿-1 尿-2 尿-3
平均値 (μM) 104.2 351.9 1086.8
CV(%) 1.1 0.7 0.5

日間再現性
  尿-1 尿-2 尿-3
平均値 (μM) 105.8 352.1 1084.9
CV(%) 1.3 0.4 0.6

方法:本試薬の日内、および日間再現性を濃度の異なる3種類の管理尿を用いて検討しました。

承認時評価資料


(5)基質特異性

基質 相対%
ミオイノシトール 100
カイロイノシトール 18
グルコース 0
ソルビトール 0
フルクトース 0
1,5-アンヒドログルシトール 0
ガラクトース 0
マンノース 0
マンニトール 0

社内データ

方法:各種基質として、ミオイノシトール、D-カイロイノシトール、グルコース、ソルビトール、フルクトース、1,5-アンヒドログルシトール、ガラクトース、マンノース、マンニトールを用いました。各種試料を測定し、ミオイノシトールに対する特異性を100%とした時、各種基質に対する反応性を比較しました。


(6)共存物質の影響

尿中の共存物質としてグルコースは2g/dLを超える場合は負誤差を、クレアチニンは500mg/dLを超える場合は正誤差を与えますが、その他の物質はほとんど影響を及ぼしません。

共存物質 測定値に影響を与えない濃度範囲
アスコルビン酸 ~500mg/dL
シュウ酸 ~500mg/dL
酒石酸 ~500mg/dL
クエン酸3ナトリウム ~500mg/dL
塩化アンモニウム ~500mg/dL
クレアチニン ~500mg/dL
尿素 ~500mg/dL
ガラクトース ~50mg/dL
尿酸 ~50mg/dL
グルコース ~2g/dL
溶血ヘモグロビン ~96.8mg/dL

方法:各種共存物質として、アスコルビン酸、シュウ酸、酒石酸、クエン酸3ナトリウム、塩化アンモニウム、クレアチニン、尿素、ガラクトース、尿酸、グルコース、溶血ヘモグロビンを検討しました。共存物質を添加しない場合の濃度を100%とし、各尿試料の相対%濃度を求めました。、共存物質を添加しない対照と比較し100±5%の濃度範囲である場合を共存物質の影響なしとしました。

承認時評価資料


(7)希釈直線性

 4種類の濃度の尿サンプルに関する希釈直線性の結果を示します。何れの尿においても希釈直線性は良好でした。

方法:濃度の異なる4種類の管理尿L、N、M、Hを試料とし精製水で希釈し、ミオイノシトール濃度(μmol/L)を測定し、希釈直線性を検討しました。

承認時評価資料


(8)試薬測定例

 

 

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