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入居者が元気になる!! 高齢者の新しい住まい

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2023年5月11日

入居者が元気になる!! 高齢者の新しい住まい

これまでにない新しい高齢者の住まいとして開発された「ヘーベルVillage(ヴィレッジ)」。2005年の誕生以来、夫婦二人でもゆったり暮らせる間取りや見守りサービスなどが好評を得ています。さらに2022年4月からは健康寿命を延ばすためのサービス、「安心・安全・健康長寿応援メソッド」を導入しました。その結果、サービスを通じて入居者の健康度が上がったとの調査報告が発表されています。今回は、その詳細を解説します。

高齢者の新しい住まい、シニア向け安心賃貸住宅「ヘーベルVillage」

「ヘーベルVillage」は、自立したシニア向けの賃貸住宅です。介護施設はまだ早い、しかし自宅は広すぎて老朽化も進んでいる。そんなシニアの住み替えニーズ、また子世帯が近くに呼び寄せたいニーズに合致し、誕生以来15年以上、入居者やその子世帯に高い評価を得ています。

特徴の一つは、夫婦二人でもほどよく、ゆったり暮らせる1LDK~2LDKの広い部屋を設定していること。今の施設やサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)には、単身者向けの間取りが多く、夫婦向けの広い間取りが少ないのが現状です。
また、今は元気でも将来の健康不安はあります。「ヘーベルVillage」では、医療機関や警備会社と連携し、「人」と「設備」による見守りサービスを行っています。例えば、社会福祉士などの生活相談員による定期訪問(月1回)やセンサーによる見守り・駆けつけサービス、看護師による電話健康相談、連携医療機関の紹介などがあります。入居者同士の交流会も積極的に行われ、ゆるやかなコミュニティが形成されているのも特徴の一つです。

■高齢者の新しい住まい、シニア向け安心賃貸住宅「ヘーベルVillage」

これまでの一般的な高齢者の住まいは自宅か介護施設の二者択一。「ヘーベルVillage」はその中間に位置し、元気なシニアが気兼ねなく安心して住める新しい住まい。

健康長寿への取り組み「安心・安全・健康長寿応援メソッド」

人生100年時代といわれていますが、課題は健康寿命をいかに延ばすかです。
「ヘーベルVillage」ではこれまで「自宅より安心・安全な住まい」を目指し、バリアフリーなどの「設計」、「相談員」による定期訪問、設備による見守り・駆けつけの「しかけ」といった取り組みをしてきました。
さらに2022年4月から、新たに「健康長寿」の視点を加えたサービス「安心・安全・健康長寿応援メソッド」の提供を始めています。
これは、設計(活動・交流を促す住環境)×相談員(健康長寿視点の面談)×しかけ(交流を促す・見守り)が一体となり、「へーベルVillage」での暮らしを通じて、入居者の健康長寿な暮らしに貢献することを目指したサービスです。

■健康長寿への取り組み「安心・安全・健康長寿応援メソッド」

具体的なサービスとしては「イキイキ!応援シート」、「デジタルサイネージを活用したコンテンツ」などがあります。
「イキイキ!応援シート」とは、入居者と月に1回訪問する相談員とのコミュニケーションツールです。これまでの訪問では、困りごとの相談やインシデント(事故予防)などを主な視点にしてきました。新サービスでは「イキイキ!応援シート」を活用して、入居者のできることに目を向け、「健康長寿・フレイル(虚弱)予防」に大切な「運動・栄養・交流(社会参加)」へのアドバイスとはたらきかけを実施します。

■健康長寿延伸を目指した相談員業務の考え方

「デジタルサイネージを活用したコンテンツ」とは、入居者参加型の「写真館」やリアル旅行気分で共有体験ができる「バーチャル旅行」、日々の継続で生活体力を維持する「ラジオ体操」などをコミュニティラウンジのデジタルサイネージで配信するものです 。スタッフが介在しなくても入居者がコミュニティラウンジに集まる(交流をする)きっかけづくりとして活用します。

コミュニティラウンジにおけるデジタルサイネージコンテンツ視聴イメージ

「ヘーベルVillage」では「健康長寿」の視点を加えたサービス「安心・安全・健康長寿応援メソッド」の提供を開始。

入居半年後、入居者の健康度が向上!

旭化成ホームズ(株)シニア事業推進部及びシニアライフ研究所では新サービス「安心・安全・健康長寿応援メソッド」について、その効果を図る目的で追跡調査を行いました。
その結果、新サービス導入初期~半年経過後の比較により、次のことが分かりました。

1.健康寿命延伸につながる健康行動(活動量・食事・交流)を維持・向上した入居者割合は97%

健康寿命の延伸を目指す上では、「健康行動(活動量・食事・交流)」があることが重要となります。調査によると、「ヘーベルVillage」の入居者は活動量・食事・交流のすべて、もしくはいずれかの項目について、健康行動を維持もしくは増加した入居者の割合は97%と、高い値を示しました。
また、活動量・食事・交流別の行動の維持・増加については、特に食事の向上(行動していなかった状態から行動に移せた入居者の割合)が25.2%と高い結果となりました。
具体的な入居者の行動変化を見ると、活動量では外出頻度が毎日1回以上と答えた割合が15%増加し58%、食事では調理頻度が毎日2回以上と答えた割合が15%増加し65%となっており、新サービスを通じて相談員の応援行動や「ヘーベルVillage」の設計、しかけが、暮らしの中の健康行動を後押ししていることが分かりました。

■健康行動(活動量・食事・交流)の維持・増加状況

■活動量・食事・交流別 半年間の行動の維持・増加状況

2.基本チェックリストによるフレイル該当者数が約5%減少し、入居者の健康度が向上

入居者の健康状態を確認する基本チェックリストの結果を調査期間内で比較したところ、半年経過後には約5%の入居者がフレイル(虚弱)の状態からプレフレイル、もしくはロバスト(頑健・健常)の状態へと向上したことが分かりました。新サービス導入による健康行動の維持・増加により、フレイルが減少しており、フレイルを予防し健康寿命が延伸する可能性が示されたのです。

■調査期間内における健康度の変化

「ヘーベルVillage」に新サービスを導入して半年で、健康行動を維持・向上した入居者は97%に達し、フレイル該当者数が約5%減少。入居者の健康度が向上したことがわかった。

高齢者の8割は元気なシニア、世帯も増加する

今後も「ヘーベルVillage」の入居者層となる高齢者は増加すると思われます。
東京都の世帯数の将来推計を見ると、2040年までに65歳以上の「高齢者のみ世帯」は28.7%増加(2020年比)すると見られています。
高齢者と聞くと介護のイメージもありますが、実は高齢者の8割は介護認定者以外の元気な高齢者です。今は子どもが独立し定年を迎えた後も、夫婦二人でのんびりと暮らすなど、高齢者もライフスタイルが多様化しつつあります。また、将来ひとりになっても、子どもの世話にはなりたくないと、子どもとの同居は避け、ひとり暮らしを続ける高齢者が多いのも事実です。
そんな高齢者の住まいは自宅か介護施設かの二択の時代が長く続きましたが、今後は住まいも多様化すると思われます。大切なのは、自宅より安心・安全、そして今回の「ヘーベルVillage」入居者の調査結果にあるように健康長寿に配慮した住まい、元気になる住まいが求められているということです。

■世帯数の将来推計(東京都)■第1号被保険者に占める要介護(要支援)認定者の割合(認定率)

自由気ままに暮らしたいと思う高齢者は今後も増加し、「ヘーベルVillage」のニーズは高まると思われる。

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