用語集
な行
にじゅうろかけっしょうこうかんりょうほう
二重濾過血漿交換療法
(Double Filtration Plasmapheresis:DFPP)
体外に取り出した血液を血漿分離膜により血球成分と血漿成分に分離した後、分離された血漿を血漿成分分離器を用いて病因物質等を分離除去し、アルブミン等の有用なタンパクを患者さまに戻す治療法。
は行
はっけっきゅうじょきょふぃるたー
白血球除去フィルター
輸血による白血球由来の副作用防止を目的とした除去フィルター。白血球混入によって生じる代表的な輸血副作用には、
●非溶血性発熱反応: 輸血直後の頭痛・悪寒・発熱等
●血小板輸血不応状態: 血小板輸血を行っても予期したほどの血小板の上昇が得られない場合
●サイトメガロウイルス、成人T細胞白血病ウイルス等: 白血球を介するウイルス感染に加えて、vCJD(新型クロイツフェルト・ヤコブ病)の輸血感染抑制に効果のあることも知られている。
ふくすいろかのうしゅくさいじょうちゅうほう
腹水濾過濃縮再静注法
(Cell-free and Concentrated Ascites Reinfusion Therapy: CART)
がん疾患や肝硬変などによって溜まった腹水(又は胸水)を濾過濃縮して有用なタンパク成分を回収し、患者さまに戻す治療法。溜まった腹水(又は胸水)をバッグに取り出し、その後濾過器を用いて細菌や癌細胞等を除去した後、濃縮器で除水を行い、アルブミン等の有用な物質を濃縮して 再び体内に戻す。
ぽりするほんちゅうくうしまく
ポリスルホン中空糸膜
ポリスルホン樹脂を使用した中空糸膜。β2-MGなどの低分子量タンパクの除去性能が高く、また生体適合性及び抗血栓性に優れている。
ま行
まくぶんり
膜分離
各種の濾過膜を使用して、供給液中の溶質や懸濁物質などを分離して、有用な濾液あるいは濃縮液を得る方法。
や行
ゆけつようけつえきせいざい
輸血用血液製剤
輸血用血液製剤は、おもに「赤血球製剤」、「血漿製剤」、「血小板製剤」の3種類に分類される。これらの輸血用血液製剤は、採血した血液(全血)を遠心分離することによって、各血液成分の比重差を利用し分離・調整されている。今日の輸血医療は、患者さまの循環器(心臓や腎臓など)への負担を少なくするため、患者さまが必要とする血液成分だけを輸血する「成分輸血」が主流となっている。