九州実業団選手権
2008年5月17〜18日/北九州
5月17日、18日、北九州鞘ヶ谷陸上競技場において九州実業団陸上が行われました。
レースの結果は http://natupapa.plala.jp/frk/ からご覧になれます。
主な選手のコメントはこちら(リンク)をご覧下さい。
初日、午後7時25分、日が落ち、気温が下がりこの時期としては絶好のコンディションの中で男子10000m3組がスタートしました。
既にマラソンで北京オリンピックのケニア代表に決まっているS・ワンジル(トヨタ自動車九州)が先頭に出てオリンピック参加A標準記録を狙ってハイペースの展開になりました。
5000mを13分57秒で通過すると先頭グループはワンジル、三津谷(トヨタ九州)、大野龍二の3人に絞られました。20m差で岩井勇輝、等間隔で豊後友章の集団と足立知弥、瀬戸口賢一郎、佐々木悟の集団が続きました。
8000m手前で三津谷が離れるとワンジルと大野の2人になりました。しかし三津谷が離れたのを知ったワンジルがペースを落とし大野の後ろに下がりました。単独トップに立つと大野が苦しくなりペースが少し落ちました。
ラスト2周で三津谷を引っ張るのを諦めたワンジルがペースを上げ、大野を猛追し始めました。大野はゴール手前250mで抜かれましたが、最後の直線で追い込み、胸差の2位でゴールしました。大野の走りは自己記録を4年ぶりに更新する素晴らしいものでした。
岩井も最後まで良く粘り自己新記録で日本人3位、豊後、足立、佐々木も自己記録を更新しました。1組に出場した宮崎健司も自己記録を大幅に更新して1位でした。2組の爪丸晋吾も最後まで先頭グループで粘り、4位で自己記録を大きく更新しました。
二日目の5000mは日中の高い気温の中で行われ、若手が出場しました。連戦で高温の為、スローペースになり牽制しながらレースは進みました。4000mで足立がスパートすると集団がばらけました。ラスト1周でベテランの有隅選手(西鉄)がスパート、豊後が最後まで競り合いましたが胸の差で惜しくも2位でした。3位に土橋が入りました。足立は5位、佐々木が7位でした。
今レースでオリンピックA標準記録に6秒86と迫った大野はGGNを取りやめて、6月1日に新潟で行われる10000m記録会に出場することになりました。4年前にきっかけを掴んだ九州実業団で自己記録を更新し、勢いづきましたので、新潟でA標準を突破し、日本選手権に希望をつないで欲しいと思います。
岩井、豊後、足立、佐々木等若手から、中堅が自己記録を更新し、おもしろいシーズンになっています。
更に、個人の記録更新を目指しますので、暖かいご声援をよろしくお願いします。
九州実業団陸上成績
(5月17日) | ||
男子10000m1組 | ||
1位 | 宮崎健司 | 29分38秒38 [自己新] |
4位 | 渡辺史侑 | 29分57秒38 |
5位 | 清水将也 | 30分04秒62 |
男子10000m2組 | ||
4位 | 爪丸晋吾 | 29分22秒55 [自己新] |
8位 | 小島忠幸 | 29分48秒06 |
男子10000m3組 | ||
2位 | 大野龍二 | 27分56秒86 大会新 [自己新] |
4位 | 岩井勇輝 | 28分10秒58 [自己新] |
8位 | 豊後友章 | 28分26秒20 [自己新] |
10位 | 足立知弥 | 28分29秒24 [自己新] |
11位 | 瀬戸口賢一郎 | 28分33秒66 |
12位 | 佐々木悟 | 28分34秒78 [自己新] |
16位 | 佐藤智之 | 28分39秒87 |
22位 | 土橋啓太 | 28分51秒67 |
29位 | 白石賢一 | 29分23秒76 |
女子10000m1組 | ||
14位 | 松原由貴子 | 34分39秒68 |
(5月18日) | ||
男子5000m1組 | ||
3位 | 爪丸晋吾 | 14分57秒14 |
男子5000m2組 | ||
2位 | 豊後友章 | 14分20秒41 |
3位 | 土橋啓太 | 14分23秒06 |
5位 | 足立知弥 | 14分24秒63 |
7位 | 佐々木悟 | 14分25秒64 |
男子5000mJr | ||
2位 | 宮崎健司 | 14分56秒99 |
4位 | 松原康浩 | 15分07秒67 |
女子5000m1組 | ||
12位 | 松原由貴子 | 17分05秒26 |
選手のコメント
<大野龍二> <足立知弥> <佐々木悟> <宮崎賢司> <豊後友章> <爪丸晋吾> <岩井勇輝> |
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<大野龍二> 今回の試合ではオリンピックA標準記録を狙うレースをしました。 トヨタ九州の外国人選手がペースメーカーで8000mまで引っ張ってくれ、残り2000mは一人旅になりペースがなかなか上がらずA標準記録には届きませんでしたが、4年ぶりの自己ベストが出たので嬉しかったです。 次は6月に新潟で10000mの試合があるので、そこでA標準を狙い北京に近づけるように頑張りたいと思います。 |
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<足立知弥> 先日、北九州で行われた九州実業団陸上10000mを走ってきました。正直体調は今一歩でした。ですが、かなり苦しいレースになるだろうと、覚悟を決め、開き直って走れた事が自己ベストにつながったと思います。この記録は、日本選手権参加A標準を突破しました。日本選手権に向け、しっかり調整し結果を残せるように頑張ります。 |
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<佐々木悟> 今回の九州実業団では28分30秒を切って日本選手権の参加標準を得るということが目標でしたが、いま一歩及びませんでした。 しかし自己ベストを出すことが出来たので次の試合の弾みにして行きます。 |
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<宮崎賢司> 今回の九州実業団陸上は10000メートルで自己記録を更新するこが出来ました。今年度に入り、スタッフ・トレーナーのアドバイスを基に練習を確実にこなすことが出来始めています。これからの課題としては、レースの中での我慢すべき部分の強化・スパート力です。また、自分はトラックの走り方がうまくありませんので、その部分も学びたいです。これからはGGN・記録会などがありますが自己新を狙うチャンスをしっかり活かし、一段一段と階段を上がるようなイメージで、故障だけはしないように取り組みます。 |
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<豊後友章> 今回初めて九州実業団を走らせてもらいました。 今回のレースは、とにかく前半から攻めて先頭集団にどこまでついていけるか、とそこからの粘りをイメージしてレースに臨みました。レースもハイペースで前半を進み、後半に入ってここで我慢だという所で前の集団につくことが出来なく、まだまだダメだなと感じました。でもこのレースで今までにない経験ができましたし、この悔しさを糧に次に向けてしっかりと練習をして、さらにもう一つ上の自分になれるようにこれから頑張って行きたいと思います。 |
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<爪丸晋吾> 九州実業団では、5000mと10000mに出場しました。今季初レースで不安と緊張がある中で一日目は10000mを走りました。スタートに遅れてしまい後ろから追い上げていくレースになりました。緊張からか最初は動きがぎこちなく離されてしまいそうでしたが、少しずつ体が動き出して前の方へ追い上げて行くことができました。その後もしっかり粘れ、結果は29分22秒で大幅に自己記録を更新出来ました。この勢いで二日目の5000mも自己新を狙ったのですが、レースの位置取りの悪さと練習不足からの足の疲労で、14分57秒という結果で終わりました。大会を終えて、練習を継続して積まないとしっかり走れない事と、位置取りを上手くしなければ、トラックでは通用しない事がわかりました。それでも10000mでの自己新は自分にとって大きな自信になりました。今まででは考えられなかった28分台という記録も見えてきました。もっと練習をして自己記録を更新していきたいと思います。 |
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<岩井勇輝> 先日、5/17に九州実業団対抗選手権の10000mに出場してきました。昨シーズンは一年をほとんど故障で過ごしてしまい、3月中頃にようやく走り始めることが出来ました。 それからは着実に練習をこなし、自分の思った通りに調子を上げてくることが出来ました。 5/5には半年ぶりのレース復帰ということで記録会に出場し、余裕を持ってトップで走りました。これがまた良い刺激となり、復帰2戦目となる今回の試合まで更に調子を上げて本番に臨めました。好タイムを狙う大事な試合ということもあり、良い緊張感と集中でもって日々を過ごし順調に練習をこなしてこれていたので、「27分台で優勝」を密かに狙っていたのですが、現実は厳しく、28分10秒58で4位という結果でした。自分自身のレース展開にも反省点があり、自分の弱さ、これからの課題も感じましたが、走りながら「まだタイムを伸ばせるぞ」という感覚を持つことが出来たこと、そして、しっかり自己ベストを更新できたことは評価できると思いますし、今後にもつながっていくレースになったのではないかと感じています。まだまだ成長できる岩井を今後ともよろしくお願い致します。 |
選手のプロフィールは こちら