第92回日本陸上競技選手権大会

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2008年6月26日・28日/神奈川県

 

 

第92回日本陸上競技選手権大会の様子1   第92回日本陸上競技選手権大会の様子2   第92回日本陸上競技選手権大会の様子

北京オリンピックの選考を兼た第92回日本陸上競技選手権大会が川崎市の等々力陸上競技場で行なわれました。

曇りで気温18度、湿度67%のこの時期にしては最高のコンディションの中を男子10000m決勝がスタートしました。参加選手は41名です。
スローペースになればチームの総力戦でペースを作る作戦でしたが、木原選手(中央学院大)が積極的に先頭に立ち、最初の400mを63秒で通過し, 1000mは2分43秒と高速レースになりました。

縦長になった集団の2番目を大野龍二がキープしました。豊後友章は集団の中程、岩井勇輝がその後ろ、瀬戸口賢一郎と足立知弥は後方に下がりました。少しずつペースが落ち始め、5000mを13分59秒で通過した直後に、木原選手が一周ラップを69秒から65秒に上げて揺さ振りを掛けると、岩井等が離れました。この辺りから、優勝候補で唯一オリンピックA標準記録を突破している松宮選手(コニカミノルタ)が3番手に上がって来ました。

ペースがやや落ちた8000mを過ぎたところで、大野が先頭に立ってペースを上げると、先頭集団は大野、松宮選手、三津谷選手(トヨタ九州)の3人になりました。

豊後は苦しくなり、先頭から徐々に離され始めましたが、数人の集団の中で我慢しました。8400mで松宮選手が得意なロングスパートを放つと大野が対応できず、三津谷選手が大野をかわして2位に上がりました。しかし、三津谷選手もきつくなり、直ぐに離れると大野が抜いて単独2位に上がりましたが、松宮選手との差が一気に7秒に広がってしまいました。

大野は懸命に前を追い、最後の1周で先頭との差を縮めましたが、4秒差の2位でのゴールとなりました。しかし、又してもA標準に届かず、その差はわずか5秒16でした。

粘った豊後は自己記録を18秒更新して7位に入賞しました。岩井は最後は粘れず15位でした。人数が多かった為に周回遅れの選手が途中で10名、強制的に止めさせられる中、瀬戸口と足立は何とかゴールしました。

 

2008年6月28日

 

 

第92回日本陸上競技選手権大会の様子4   第92回日本陸上競技選手権大会の様子5   第92回日本陸上競技選手権大会の様子6

6月28日に行なわれた男子5000mには、豊後友章と足立知弥が26日の10000mに続き出場しました。

中山選手(早稲田大)が先頭に立ってレースは進みましたが、3000mを8分28秒と2日前の10000mより10秒遅いペースで通過しました。入船選手(カネボウ)がスパートすると松宮選手が対応し、やや遅れて瀬戸選手(カネボウ)が2人に追い付きました。

足立が3000m手前で離れ、豊後は入船選手のスパートで力尽きました。松宮選手(コニカミノルタ)が残り2周でスパートし独走態勢に入りました。 松宮選手は戦後初の2種目3連覇を達成しました。

松宮選手と共に5000m、10000mの2種目でA標準記録を突破している竹澤選手(早稲田大)がラスト1周で追い込み2位に入り、豊後は13位、足立は18位に終わりました。

竹澤選手の2位で大野の代表入りの可能性は無くなり、72年のモントリオールから続いた連続出場が途切れてしまいました。

大野の代表入りは惜しくも成りませんでしたが、3試合連続で27分台をマークしたのは手ごたえのあるものでした。
若手選手もマラソンを見始めました。

4年後のロンドンでは再びマラソンで複数の選手、10000mでも代表を送り込めるように頑張りますので、変わらぬご声援を宜しくお願いします。

 

日本選手権成績

男子10000m決勝
2位 大野龍二 27分55秒16
7位 豊後友章 28分07秒20 [自己新]
15位 岩井勇輝 28分28秒02
28位 瀬戸口賢一郎 29分02秒67
31位 足立知弥 29分16秒67
男子5000m決勝
13位 豊後友章 14分01秒10
18位 足立知弥 14分11秒99

 

10000mの手元のラップタイム

  通過タイム 1000m毎のラップタイム
1000m 2分43秒  
2000m 5分29秒 2分46秒
3000m 8分18秒 2分49秒
4000m 11分08秒 2分50秒
5000m 13分59秒 2分51秒
6000m 16分49秒 2分50秒
7000m 19分40秒 2分51秒
8000m 22分33秒 2分53秒
9000m 25分12秒 (大野: 25分15秒) 2分39秒 (大野: 2分42秒)
10000m 27分51秒 (大野: 27分55秒) 2分39秒 (大野: 2分40秒)

 

 

<大野選手のコメント>
大野龍二 大野龍二   今回10000m北京代表を狙い日本選手権に出場しました。
最初から積極的なレースをしました。

5000mを過ぎてからも自分のリズムを崩す事なく走る事が出来ましたが、残り1500mからの松宮さんのロングスパートに対応出来ずにそのまま離されて2位に終わりました。

今回は3回連続での27分台では走りましたが、レースで負けた悔しさはとても強く感じています。
これからもっと強くなり日本人選手には負けない走りが出来るよう頑張って行きたいです。
 
<豊後選手のコメント>
豊後友章   今回初めて日本選手権を走る事ができました。緊張もありましたが、それよりこの舞台で走れる事に楽しみな気持ちを持って臨む事ができました。 目標は、とにかく大野さんの背中を限界ギリギリまで追いたいという事でした。

レースの内容としては、前半余裕を持って走れ、後半はしっかり粘れたのが、この結果につながったのだと思います。でもまだまだ大野さんの背中は遠かったです。今回はすごく良い経験をさせてもらいました。

良かったところ、まだ自分に足りないところを踏まえて、これからしっかり練習に生かして頑張って行こうと思いますので、応援よろしくお願いします。

 

 

 

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