第33回講道館杯全日本柔道体重別選手権大会
齋藤圧巻の4連覇、5度目の優勝を飾る!!
高松、復活優勝!!代表争いに一歩リード!!
増渕、齋藤に決勝で敗れるも今後に繋がる準優勝!
73kg千葉、66kg寺居、3位入賞に留まる!
11月18日(日)に、第33回講道館杯全日本柔道体重別選手権大会が、千葉県千葉ポート
アリーナにおいて開催され、7階級239名の選手が出場して、競技が行われました。尚、本大
会は来年8月に行われます、北京オリンピック柔道競技大会第1次選考会も兼ねております。
当部より、-66kg級に寺居高志。-73kg級に千葉大介。-81kg級に塘内将彦、高
松正裕、谷口徹。-90kg級に斎藤制剛、増渕樹。100kg超級に高橋宏明、高井洋平、大
鋸新の100名の選手が出場しました。
-90kg級で齋藤が、4連覇のプレッシャーを撥ね除け、決勝戦も増渕と当部同士の接戦を
制し見事4連覇を達成しました。-81kg級では高松が、安定した試合内容で勝ち上がり決勝
戦も見事な体落しで『一本勝ち』を収め、811kg変更後の連勝記録を3に伸ばし存在感をアピ
ールした。
また、90kg級で増渕が、齋藤に敗れ準優勝に終わった。66kg級寺居、73kg級千葉
は、飛躍を期待させる3位入賞を飾った。
詳細は、以下の通りです。
個人戦 -66kg級
2回戦
寺居 | ○ 効果 (払 腰) |
梅津 (綜合警備保障) |
3回戦
寺居 | ○ 技有 (袖釣込腰) |
六藤 (三重県警察) |
4回戦
寺居 | ○ 一本 (合 技) |
横口 (了徳寺学園) |
準決勝
寺居 | 効果○ (内 股) |
荘司 (東海大学) |
3位決定戦
寺居 | ○ 一本 (裏 投) |
小倉 (埼玉栄高校) |
寺居は、2回戦全日本選抜体重別選手権準優勝の梅津選手との対戦。序盤より先手先手で組み
に行きペースを握る。その直後、組み勝った瞬間に払い腰で「効果」を奪う。その後も攻撃の手
を緩めずに寺居ペースで試合が進み試合終了。『優勢勝ち』を収めた。
優勝候補梅津選手に勝ち、勢いに乗った寺居は、続く3回戦を袖釣込腰「技有」、4回戦合技
で『一本勝ち』で2年ぶりの準決勝進出。
準決勝、荘司選手との対戦。試合開始より、激しい攻防が続く。試合中盤、内股の掛け合いを
した一瞬の隙に不用意に潰れてしまい効果を奪われる。その後、何とかポイントを奪い返そうと
攻め込むも試合終了となり惜しく準決勝敗退。3位決定戦へ回った。
3位決定戦、小倉選手との対戦。若手の選手に焦る事無く、しっかりと組み合い狙いすました
ような裏投げを見事に決め『一本勝ち』。準決勝敗退にも気持ちを切らなかった価値ある3位入
賞となった。
個人戦 -73kg級
2回戦
千葉 | 一本○ (体 落) |
齋藤 (天理大学) |
敗者復活2回戦
千葉 | ○ 有効 (朽木倒) |
白井 (国士舘大学) |
敗者復活最終戦
千葉 | ○ 技有 (朽木倒) |
海老沼 (警視庁) |
3位決定戦
千葉 | ○一本 (掬 投) |
西岡 (明治大学) |
千葉は、2回戦齋藤選手に一瞬の隙をつかれ『一本負け』を喫したが、敗者復活戦では自らの
柔道を取戻し、敗者復活2回戦白井選手に『優勢勝ち』。3回戦では、同年の学生チャンピオン
海老沼選手に終始攻め続け、朽木倒しで「技有」を奪い『優勢勝ち』と危なげない試合内容で3
位決定戦へ駒を進めた。
3位決定戦は、今年の学生チャンピオン西岡選手との対戦。試合開始直後から千葉の持ち味で
もあるスピードを活かした攻撃を行う。大外刈、背負投と動きながら繰り出し相手に攻撃の隙を
与えない。試合が動いたのは試合中盤、千葉の圧力に負け相手の頭が下がった瞬間、強引に掬投
に行くと見事に決まり『一本勝ち』。学生3位の千葉が、学生チャンピオン2人を倒しての3位
入賞を果した。
個人戦 -81kg級
2回戦
塘内 | ○GS効果 (指導1) |
西村 (セコム) |
谷口 | 一本○ (袖釣込腰) |
仲田 (まるや接骨院) |
高松 | ○技有 (大外刈) |
黒澤 (同志社大学) |
3回戦
塘内 | ○GS効果 (小内刈) |
武田 (明治大学) |
高松 | ○一本 (払腰返) |
小林 (日体荏原高校) |
4回戦
塘内 | GS効果○ (朽木倒) |
法兼 (綜合警備保障) |
高松 | ○ 一本 (横四方固) |
花本 (明治大学) |
敗者復活1回戦
谷口 | 一本○ (裏 投) |
渡辺 (自衛隊体育学校) |
敗者復活2回戦
塘内 | 不戦勝○ |
石川 (大阪府警察) |
準決勝
高松 | ○GS有効 (背負投) |
仲田 (まるや接骨院) |
決勝戦
高松 | ○一本 (体 落) |
法兼 (綜合警備保障) |
ブラジル世界代表でただ一人出場していた塘内は、調整不足からまさかの4回戦敗退。谷口も
2回戦敗退の中、4月以降階級を1階級(81kg級)上げ、負け無しの高松が実力を発揮した。
高松は、2回戦、3回戦、と圧倒的内容で勝ち進み、4回戦今年の学生チャンピオン花本選手に
「指導1」を先行されるも慌てる事無く、試合終了間際に逆転の横四方固『一本勝ち』を収め勢
いに乗って準決勝へ。
準決勝、今大会絶好調の仲田選手との対戦。同大学出身の2人は、手の内を知り尽くしてか試
合時間5分間では決着がつかずゴールデンスコア(GS)の延長戦へ。GS開始より果敢に攻め
得意の背負投で「効果」を奪い『優勢勝ち』。8年ぶりの優勝(当時73kg)に王手を掛けた。
決勝戦、実力者法兼選手との対戦。試合開始より、激しい攻防が続く。序盤に一瞬の隙をつか
れ「効果」を奪われるも焦る事無く、攻め立て場外際の大外刈で「有効」を奪い、逆転に成功す
る。その後も守る事無く、高松本来の攻撃柔道で相手を攻め試合中盤、組み際の体落しが見事に
決まり『一本勝ち』。2度目の優勝を飾り、階級変更後負け無しの3連勝となった。
個人戦 -90kg級
2回戦
増渕 | ○一本 (内 股) |
細谷 (同志社大学) |
齋藤 | ○GS一本 (朽木倒) |
山元 (京都府警察) |
3回戦
増渕 | ○一本 (大外刈) |
中村 (国士舘大学) |
齋藤 | ○一本 (合 技) |
青木 (セコム) |
4回戦
増渕 | ○一本 (合 技) |
手塚 (東海大学) |
齋藤 ○ | ○GS一本 (肩 車) |
西山 (国士舘大学) |
準決勝
増渕 | ○一本 (大内刈) |
今井 (綜合警備保障) |
齋藤 | ○一本 (大内刈) |
岩田 (兵庫県警察) |
決勝戦
齋藤 | ○(双手刈) |
増渕 |
齋藤、増渕共に全試合一本勝ちの圧倒的内容で決勝戦進出。決勝戦は、当部同士の同門対戦で 全日本選抜体重別選手権大会の再現となった。4連覇の期待がかかる齋藤は、2度も後輩に負け られない。一方の増渕は、是が非でも勝って初優勝を飾りたい。試合は、開始早々増渕が勢い良 く攻め立て、序盤に内股で「効果」を奪う。増渕ペースで試合が進み、再三、内股を仕掛けるも 齋藤は、落ち着いて捌き逆転を狙う。試合中盤齋藤が、増渕の大外刈を大外返で「効果」を奪い ポイントで並ぶ。その後、疲れの見えてきた増渕を齋藤が攻め立て試合の主導権を握る。残り1 分齋藤が組み際の双手刈で「効果」を奪い逆転する。その後もベテランらしい試合運びで増渕に 攻撃の隙を与えずに試合終了。齋藤が『優勢勝ち』で4連覇の偉業を達成した。連覇記録も歴代 2位(1位は古賀選手の5連覇)となり、来年の北京オリンピックに一歩前進した。
個人戦 100kg超級
2回戦
大鋸 | ○効果 (払 腰) |
堂前 (中央大学) |
高井 ○ | ○GS効果 (指導1) |
村上 (綜合警備保障) |
高橋 ○ | ○有効 (大外刈) |
紺野 (京葉ガス) |
3回戦
大鋸 | 一本○ (大外返) |
生田 (綜合警備保障) |
高井 | ○技有 (指導3) |
百瀬 (国士舘大学) |
高橋 | ○一本 (谷 落) |
新井 (山梨学院大学) |
4回戦
高井 | GS有効○ (払巻込) |
高橋 (国士舘大学) |
高橋 | 効果○ (指導1) |
片淵 (JRA) |
敗者復活1回戦
大鋸 | ○一本 (小外刈) |
須藤 (国士舘大学) |
敗者復活2回戦
大鋸 | GS有効○ (小外刈) |
鈴木 (JRA) |
高井 | 不戦勝○ |
加藤 (愛知県警察) |
高橋 | ○有効 (払 腰) |
白本 (筑波大学) |
敗者復活最終戦
高橋 ○ | 一本○ (出足払) |
加藤 (愛知県警察) |
各階級の結果
-60kg級
優勝 | 小川 武志(了徳寺学園) |
---|---|
2位 | 福岡 政章(綜合警備保障) |
3位 | 高橋 寿正(秋田県警察) |
3位 | 豊田 眞太郎(国士舘大学) |
-66kg級
優勝 | 鳥居 智男(了徳寺学園) |
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2位 | 荘司 和大(東海大学) |
3位 | 寺居 高志(旭化成) |
3位 | 篠崎 悠 (了徳寺学園) |
-73kg級
優勝 | 粟野 靖浩(筑波大学) |
---|---|
2位 | 中矢 力 (新田高校) |
3位 | 千葉 大介(旭化成) |
3位 | 成田 泰崇(アルゼ) |
-81kg級
優勝 | 高松 正裕(旭化成) |
---|---|
2位 | 法兼 真 (綜合警備保障) |
3位 | 仲田 直樹(まるや接骨院) |
3位 | 渡辺 一貴(自衛隊体育学校) |
-90kg級
優勝 | 齋藤 制剛(旭化成) |
---|---|
2位 | 増渕 樹 (旭化成) |
3位 | 岩田 勝博(兵庫県警察) |
3位 | 矢嵜 雄大(了徳寺学園) |
-100kg級
優勝 | 竹谷 知記(東海大学) |
---|---|
2位 | 小林 大輔(日本大学) |
3位 | 出口 雄樹(天理大学) |
3位 | 増田 貴大(東海大学) |
100kg超級
優勝 | 生田 秀和(綜合警備保障) |
---|---|
2位 | 片淵 慎弥(JRA) |
3位 | 立山 広喜(国士舘大学) |
3位 | 加藤 光将(愛知県警察) |