嘉納治五郎杯国際柔道大会
2008ワールドグランプリ結果報告

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-66kg級内柴、北京オリンピックの再現ならず!ツァガンバータルに敗れる!

-81kg級の塘内は講道館杯に続き、見事優勝!

-90kg級増渕は3回戦で韓国の選手に敗れる。

+100kg級高井は、ライバル棟田を破り見事優勝!!

 12月12~14日までの3日間、東京体育館で嘉納治五郎杯東京国際柔道大会2008ワールドグランプリが開催され、当部より4階級4名の選手が出場致しました。
 大会初日、-66kg級に内柴が出場しましたが、2回戦でアテネオリンピック3位のツァガンバータルに逆転の一本負けを喫し上位入賞を果たすことは出来ませんでした。
 大会2日目、-81kg級には11月に行われた講道館杯を圧倒的強さで制した塘内が出場した。塘内は1回戦から危なげなく勝ち上がり、決勝でも「寝技の加藤」から内股で有効ポイントを奪い、貫録の優勝を成し遂げた。
 同じく2日目に登場した増渕だが、実力を発揮出来ず3回戦で韓国の選手に合技一本で敗れてしまった。
 大会3日目には+100kg級で高井が出場しました。高井は常に世界を狙える位置にいたが、僅かの差で石井、棟田に代表の座を奪われてきました。高井は初戦から動きが悪く苦戦していたが、尻上がりに良くなり決勝では優勝候補の棟田を破り、「高井時代」到来をアピールした。

詳細は以下の通りです。

-66kg級

1回戦

内柴 一本
(横四方固)
S.ウォン
(香港)

2回戦

内柴 一本
(肩車)
H.ツァガンバータル
(モンゴル)

 内柴は、1回戦で得意の寝技から横四方固で一本勝ちし好スタートを切った。
 しかし、2回戦でアテネオリンピック3位の強豪ツァガンバータルに逆転の一本負けを喫した。内柴は試合序盤からペースをつかみ、指導2が相手に与えられポイントでリードしていたが試合終了間際、一瞬の隙をつかれ肩車で逆転の一本負けを喫した。

 

-81kg級

1回戦

塘内 技有
(袖釣込腰)
F.リネルザラ
(オーストリア)

2回戦

塘内 一本
(内股)
C.アウ
(香港)

3回戦

塘内 有効
(指導2)
G.ビロディド
(ウクライナ)

準決勝

塘内 一本
(体落)
D.ハック
(ドイツ)

決勝戦

塘内 有効
(内股)
加藤博剛
(日本)

 塘内は1回戦から安定感抜群の試合運びで勝ち上がる。2回戦でも相手に何もさせず内股で一本勝ち、3回戦ではなかなか攻めきれなかったが、最後まで集中力を絶やすこ となく指導2のポイントを守り勝ち上がった。
 準決勝の相手は日本の武藤、韓国のキムを破って勝ち上がってきた強豪ドイツのハックだったが、冷静に相手の動きをみてタイミングの良い体落で豪快に投げて決勝進出を決めた。
 決勝の相手は講道館杯決勝と同じカードで「寝技の加藤」と呼ばれている寝技の得意な選手だったが、その寝技を完璧に防いで後、塘内得意の内股で有効ポイントを奪い価値ある優勝を果たした。

 

-90kg級

2回戦

増渕 一本
(内股)
B.アリウンエルデネ
(モンゴル)

3回戦

増渕 一本
(合技)
K.W.イ
(韓国)

 増渕は2回戦でモンゴルのアリウンエルデネに見事な内股で一本勝ちして、波に乗るかと思われたが、3回戦で韓国の選手と対戦した際、最後までペースをつかむことが出来ないまま合技で一本負けをしてしまった。

 

+100kg級

1回戦

高井 有効
(指導2)
S.M.キム
(韓国)

2回戦

高井 一本
(大内刈)
D.マコーミック
(アメリカ)

準決勝

高井 判定
(G.S2-1)
A.タングリエフ
(ウズベキスタン)

決勝戦

高井 有効
(指導2)
棟田康幸
(日本)

 高井は初戦で大内刈、内股で攻める姿勢を見せるが、これらの技を返しにくる韓国のキム、高井はこの返し技を警戒してなかなか攻めきれないが、試合序盤に奪った指導2のポイントを守り辛くも2回戦進出を決めた。
 2回戦では初戦の動きの悪さを吹き飛ばすような勝ち方で試合開始直後に組際の大内刈で一本勝を決め準決勝に進んだ。
 準決勝は北京オリンピック銀メダリストのタングリエフとの対戦であったが、高井は積極的に大内、内股で攻め、タングリエフも袖釣込腰で攻め返し激しい攻防戦となるが決着が付かずゴールデンスコアに突入する。ここでも決着が付かず判定に持ち込まれ、最終的に判定21の僅かな差で勝利をものにすることができた。
 決勝戦はライバル棟田、高井は奥襟を掴み前に出てプレッシャーをかけていく、棟田は頭を下げて消極的になり指導を2回与えられる。その後も高井は棟田の攻めを冷静に捌いて試合終了となる。「高井時代」をアピールする事ができた価値ある優勝であった。

 

各階級の結果

-60kg級

優勝 秋元 希星 (日本)
2位 G.H.チェ (韓国)
3位 T.エングルマイヤー (ドイツ)
3位 福岡 政章 (日本)

-66kg級

優勝 江種 辰明 (日本)
2位 J.H.アン (韓国)
3位 海老沼 匡 (日本)
3位 T.コバルスキ (ポーランド)

-73kg級

優勝 粟野 靖浩 (日本)
2位 K.Cワン (韓国)
3位 稲澤 真人 (日本)
3位 齋藤 涼 (日本)

-81kg級

優勝 塘内 将彦 (日本)
2位 加藤 博剛 (日本)
3位 河原 正太 (日本)
3位 D.ハック (ドイツ)

-90kg級

優勝 小野 卓志  (日本)
2位 K.W.イ (韓国)
3位 A.ベニクレフ (アルジェリア)
3位 西山 将士  (日本)

-100kg級

優勝 穴井 隆将 (日本)
2位 小林 大輔 (日本)
3位 O.デスパイン (キューバ)
3位 L.コヘア (ブラジル)

+100kg級

優勝 高井 洋平 (日本)
2位 棟田 康幸 (日本)
3位 立山 広喜 (日本)
3位 O.ブライソン (キューバ)

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