文武両道のルームメイク

第5回 アイアンルーム「デスク完成」篇

COLUMN

鎌倉の佐助で知り合った"鉄職人"FeNEEDSの浅田君にカスタムオーダーし、自宅のワークルームにあるデスクやブックシェルフをすべてアイアン仕様に変えることにした。

浅田君は、さっそくデスクの製作から取りかかった。強さを残しながらも鉄の持つ冷たさやツーマッチヘビーなイメージは緩和したかったので、打ち合わせ時に「どこかにウッドを使ってほしい」とリクエストしておいた。

自宅の躯体がRC造であることや、ワークルームにはシンプルな白い壁紙を貼っていることに留意し、その環境とハレーションを起こさない塩梅のアイアン家具を作りたかったからだ。浅田君は、難しいことを苦にせず、細かい作業やクリエイティブな作業を楽しみながら行う根っからの職人である。

マニアックな注文をつければつけるほど燃えるタイプにちがいない。だがあえて今回は微に入り細にわたって注文をつけるのではなく、ウッドを使いたいことだけ伝え、あとは彼の創造力に任せてみることにした。

そして2週間足らずで完成したのが、下のデスクである。

05_room_02.jpg

05_room_01.jpg

聞けば、「最初に創った脚は、悪くはなかったのですが、どうもしっくりこないのでやめにして、この形に作り替えました」。4本の脚を総取換えしたそうだ。前に使っていたUSMのデスクに比べ奥行が短くなっているが、それも彼の計算だった。

「デスクワークの妨げにはならないサイズだと思います。その分部屋が広く使えるから、いいかなと」。

天板の手前部にはレザーを貼り付けてあり、それがPCを使う際の腕パッドの役割を果たす。上部に取り付けたラックは両サイドに木板の扉を設けてウッドのアクセントを付けている。

予想以上の出来栄えに、やるなと思った。

Worked by Fe★NEEDS

アイアンルームプロジェクトの製作者は鎌倉佐助と中目黒にショップを構えるFeNEEDSのクラフツマン浅田圭介さん。第一弾として完成したデスク。その天板にはミルスペック調ステンシルを施し、レザーパッドを貼っている。上部の棚はセンターを空け、両サイドに木製の扉を装着。ツーマッチヘビー感を払拭するスマートな脚のデザインも巧みだ。

05_room_03.jpg

完成したアイアンデスクを早速自宅のワークルームにセットアップ。白壁との相性も良く、頑丈なわりにデスク全体がすっきりしている。上部ラックには大小計6か所の仕切りがある。このラックの下には、キーをぶら下げたり、マグネットで書類を留めておけるアイアンネットを装着。これが意外に便利。デスクの奥行は、以前使用していたUSMのデスクより5㎝強短いが、デスクワークするには十分な幅。この幅に合わせて右隣りに置くアイアンラックもこれから製作にとりかかる。

05_room_04.jpg

To be continued...

アイアンデスクを納品した当日、早速つぎに取りかかるアイアンラックとアイアンブックシェルフのサイズと配置をチェック。いずれも次回には完成披露できるという。

05_room_05.jpg

hailmary_05_01.jpg hailmary_05_02.jpg
HailMaryこちらのコラムはHailMary9月号に掲載されています。

文武両道のルームメイク