もしも、LSIがなかったら｜旭化成マイクロテクノロジ

検証！LSIのない生活。

日々の暮らしの中で、LSIを目にすることはありません。
ともすれば自分たちとは無関係な、遠い世界の話のように思えるかもしれませんが、
実は、LSIの進化は、生活の進化そのものでもありました。
今ではすっかり当たり前になってしまった利便性を、当たり前に提供するために、
今この瞬間もLSIの設計図と向かい合っている技術者たちがいるのです。

スマホで撮った写真がピンボケしちゃう。

スマホで簡単に写真が撮れるのは、オートフォーカスと手ぶれ補正を行うLSIが搭載されているおかげ。被写体にスマホを向けている時も、私たちがディスプレーに触れ写真を撮ろうとする最中も、常にLSIが敏感に磁気を検知。フォーカスのあった写真を撮るためレンズを適切な位置に動かし、ピントを調整しています。どんなに優れたレンズが採用されていても、LSIがなければ自動でピントを合わせることは不可能。なかでも私たちのLSIは、オートフォーカスの精度と速さで世界で戦える性能を誇っています。
自動車の燃費が悪くなる。

私たちの電流センサは、電気自動車やハイブリッドカーにも搭載されており、モーターに流れる電流量とパワーのコントロールをつかさどっています。もし私たちの電流センサがなかったら、過電流や電流不足が発生。モーターの燃費が悪くなるだけでなく、安全運転をサポートするシステムにも支障をきたします。
スマホが巨大になる。値段も高くなる。

スマホのサイズは小さいままなのに、機能だけがどんどん向上していくのはなぜか。それは、内部に搭載されるLSIの小型化が実現できているから。もし私たちのLSIを使わずに、今と同じようなカメラ機能を持たせようと思ったら、非常に大きく、かつ高価格なスマホになってしまうでしょう。
スマホで、お気に入りの音楽が聴けない。

スマホで音楽を聴くためには、アナログ信号である歌声や楽器音を、デジタル信号に変換する必要があります。そんな役割を録音時に担っているのが、Audio ADC（Analog-to-Digital Converter）というLSI。しかも私たちの製品は、不必要なノイズは取り除きつつも、そのアーティストならではの音の揺らぎは忠実に録音。だから、生演奏を聴いたときとほとんど変わらない高音質の音楽を、スマホで聴くことができるのです。
ロボットが繊細なモノを扱えない。

例えば、卵をつかんで、所定の位置に運ぶというロボットがあるとします。もしロボットが少しでも強く握りすぎてしまえば、卵は割れてしまうはず。そんな微妙な力加減をコントロールするのが、私たちの電流センサの役割なのです。
コピーができない。
できるとしても、すごく時間がかかる！

私たちが簡単にコピーできるのも、コピー機にイメージセンサーが搭載されており、その信号を調整・変換するLSIがあるからこそ。なかでも私たちが設計している「アナログフロントエンド回路」の性能は高く、消費電力が小さいため、高速で動作できるうえ、発熱による画質の変化も防ぐことができます。