コラムCOLUMN

要介護認定とは?仕組みや流れ、認定基準などを分かりやすく解説

要介護認定とは?仕組みや流れ、認定基準などを分かりやすく解説

介護保険サービスは1~3割の自己負担で利用できますが、利用するためには要介護認定を受ける必要があります。

そもそも要介護認定とは何か、要介護認定を受けるための流れを知りたいと考えている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、要介護認定とは何なのか、要介護認定の基準や流れなどについて解説します。要介護認定について詳しく知りたい方は是非参考にしてください。

要介護認定とは?

人によって介護の度合いは大きく違います。それを客観的に分かりやすく数値化したのが要介護認定です。

要介護認定は身体機能、生活機能、認知機能、精神・行動障害、社会生活への適応といった5項目からチェックされます。

介護サービスの必要度の判定は、客観的・公平に行わなくてはならず、コンピュータによる一次判定、それを原案として保健医療福祉の学識経験差が行う二次判定の二段階です。

要介護認定の仕組みをさらに詳しく見ていきましょう。

要介護と要支援の2種類がある

要介護認定は要介護と要支援の大きく2種類に分けられます。

要支援状態とは、基本的に1人で生活できるものの、部分的に介護を必要とする状態です。要介護状態の前段階で、介護予防サービスを利用することができます。介護予防サービスは要介護状態になることを予防する、状況の悪化を防ぐことを目的とするサービスです。

要介護状態とは、運動機能だけではなく、思考力や理解力の低下を伴い、基本動作を自身で行うことが困難で支援や介護を必要とする状態です。要支援と大きく異なるのは、1人では生活できない状態にあることです。要介護状態にある方は、介護サービスを利用できます。介護サービスは日常生活に必要な介護や介助を受けられます。

要介護状態になれば介護保険が適用

要介護状態になった場合、介護保険が適用されます。介護保険が適用されることによって、介護予防サービスや介護サービスを1~3割の自己負担で利用可能です。

要支援は1~2、要介護は1~5に分類されており、1か月の支給限度基準額が以下のように違います。

段階 月の支給限度基準額
要支援1 50,320円
要支援2 105,310円
要介護1 167,650円
要介護2 197,050円
要介護3 270,480円
要介護4 309,380円
要介護5 362,170円

要介護認定の基準

要介護・要支援の認定基準が不明瞭な場合は、客観的・公平な判断をすることができません。要介護認定では、要介護・要支援それぞれに認定基準を設けて、認定審査で客観的・公平な判断ができるようにしています。

要介護認定の認定基準は、介護にかかる時間を基準としており、介護の内容は以下の5つに分類されます。

  • ・直接生活介助:入浴、排せつ、食事などの介護
  • ・間接生活介助:洗濯、掃除などの家事援助
  • ・問題行動関連介助:徘徊に対する探索、不潔な行為に対する後始末
  • ・機能訓練関連介助:歩行訓練、日常生活訓練などの機能訓練
  • ・医療関連行為:輸液の管理、じょくそうの処置などの診療の補助

要介護と要支援の認定基準を詳しく解説していきます。

要介護の認定基準

要介護の認定基準は、先ほどの介護の内容に対してかかる時間で以下のように分類します。

要介護度 基準
要介護1 要介護認定等基準時間が32分以上50分未満またはこれに相当する状態
要介護2 要介護認定等基準時間が50分以上70分未満またはこれに相当する状態
要介護3 要介護認定等基準時間が70分以上90分未満またはこれに相当する状態
要介護4 要介護認定等基準時間が90分以上110分未満またはこれに相当する状態
要介護5 要介護認定等基準時間が110分以上またはこれに相当する状態

参照:厚生労働省「要介護認定はどのように行われるか

要支援の認定基準

要支援の認定基準は、先ほどの介護の内容に対してかかる時間で以下のように分類します。

要介護度 基準
要支援1 要介護認定等基準時間が25分以上32分未満またはこれに相当する状態
要支援2 要介護認定等基準時間が32分以上50分未満またはこれに相当する状態

参照:厚生労働省「要介護認定はどのように行われるか

要介護1と要支援2の基準が同じであるため、どのような違いがあるのか気になった方も多いでしょう。要介護1と要支援2では、サービスや給付金額が異なるため、両者の違いを把握しておくことが大切です。

要支援から要介護に切り替わる基準

要介護1と要支援2で異なるのは「認知症の有無」です。思考力や理解力に支障がある場合、要介護1に分類されます。

また、状態の安定性も重要な判断材料です。かかりつけの医師の判断で、将来状態が大きく変化する可能性が高いとされた場合は、要介護1に分類されます。

上記の両方を満たす必要はありません。どちらか一方を満たせば、要支援2から要介護1に切り替わります。

要介護認定の流れ

要介護認定は以下の流れで行います。

  1. 1.市町村の窓口で申請する
  2. 2.訪問調査を受ける
  3. 3.医師が意見書を作成する
  4. 4.一次判定
  5. 5.二次判定

それぞれの流れを詳しく説明していきます。

市町村の窓口で申請する

要介護認定は国の管轄(要支援は一部市区町村)ではあるものの、申請は介護者が居住する各市区町村の窓口で行うものとなっています。

窓口がどこなのかが分からない方は、総合案内で確認しましょう。

訪問調査を受ける

窓口で申請した後は訪問調査を受けます。訪問調査を行うのは、ケアマネージャーといった認定調査員です。

訪問調査では、以下のような項目についての調査が実施されます。

  • ・概況調査:サービスの利用状況、家族・住居・病気などの現在置かれている環境
  • ・基本調査:身体機能や生活機能、認知機能などの過去2週間で受けた特別な治療
  • ・特記事項:基本調査事項の中で具体的な説明を要するものを明確にする

医師が意見書を作成する

訪問調査後は市区町村が主治医に意見書の作成を依頼します。主治医がいないケースでは、市区町村が指定する医師による診察を受けなくてはなりません。

一次判定

一次判定とは、コンピュータによる判定です。医師によって作成された意見書と訪問調査で得られた情報をコンピュータに入力して要介護認定について判定します。

二次判定

二次判定とは、介護認定審査会による判定です。一次判定の結果や特記事項などを踏まえ、保健・医療・福祉の専門家などが会議を行って判定します。

一次判定、二次判定において重要な判断材料となるのが訪問調査と医師の意見書です。認定調査員による訪問調査では、調査員に漏れなく情報を伝え、正確に判断してもらえるように心がけましょう。

まとめ

介護保険を利用するには、要支援や要介護といった要介護認定を受けなくてはなりません。要介護認定は要支援と要介護に分類され、身体機能、生活機能、認知機能、精神・行動障害、社会生活への適応といった5項目からチェックされます。

介護の内容に対してかかる時間で、要支援1~2、要介護1~5のいずれかに区分されます。要支援2・要介護1の基準は同じですが、認知症がある、将来状態が悪化する可能性が高いケースでは要介護1と判断されるのが一般的です。

介護サービスの利用を検討している方は、要介護認定の仕組みを理解するほか、スムーズに手続きを進めるためにも申請の流れもしっかり把握しておきましょう。

まだ、介護サービスを受ける必要はないものの、加齢に伴い生活に不安を抱いている方にはシニア向け賃貸住宅がおすすめです。

ヘーベルVillageは、シニア向けの安心賃貸住宅を提供しています。駆けつけサービス、健康や暮らしをサポートする相談サービス、看護師による健康相談、医療機関の紹介サービスなどサポートが充実しています。

自立しながら安心した老後を過ごしたいという方は、旭化成ホームズのヘーベルVillageにご相談ください。

施設ではなく、自宅より安心・安全な住まい

へーベルVillageをもっと知る

関連記事

TOPへ戻る

お電話でのご質問・お問い合わせは(フリーダイヤル)

9:00~18:00 定休:水/日/祝日

旭化成ホームズ株式会社 シニア事業推進部
〒101-8101 東京都千代田区神田神保町1-105 神保町三井ビルディング
国土交通大臣(12)第2739号
(公社)首都圏不動産公正取引協議会加盟 (一社)不動産流通経営協会会員

お電話でのご質問・
お問い合わせ


0120-998-9450120-998-945

9:00~18:00 定休:水/日/祝日

旭化成ホームズ株式会社 シニア事業推進部
〒101-8101 東京都千代田区神田神保町1-105
神保町三井ビルディング
国土交通大臣(12)第2739号
(公社)首都圏不動産公正取引協議会加盟
(一社)不動産流通経営協会会員

資料請求・お問い合わせ資料請求・お問い合わせ

その他のお問い合わせその他のお問い合わせ