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ニュースリリース

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2018.1.15

旭化成株式会社

旭化成ホームズ株式会社

個別の敷地特性に応じた地震動を予測するシステムを共同開発へ
~極小アレイ微動観測を利用した敷地別地震動の予測システムの開発について~

旭化成株式会社(代表取締役社長:小堀 秀毅)及び旭化成ホームズ株式会社(代表取締役社長:川畑 文俊)は、このたび国立研究開発法人防災科学技術研究所(理事長:林 春男)と、「極小アレイ微動観測を利用した建築物敷地別地震動予測システムの開発」の共同研究を開始しましたのでお知らせいたします。(契約締結は2018年1月9日)

   本研究は、国立研究開発法人防災科学技術研究所などが開発した、表層地盤ごとに異なる揺れやすさを推定する「極小アレイ微動観測」によって蓄積された地盤構造データをもとに、実際の地震時の地震動予測を行うものです。将来的には個別の敷地における地震動の予測に基づき、建築する建物に発生する建築物の損傷を推定するシステム(建築物ヘルスチェックシステム)を構築することを視野に入れています。

   2016年4月に発生した熊本地震では、多くの住宅が倒壊した原因に表層地盤の揺れやすさが大きく関わっていると言われています。しかし、表層地盤に関する微動調査や解析は、これまでも大規模建築物、大規模構造物などの特殊建築物には実施されていましたが、調査に大掛かりな装置が必要で解析にも時間が掛かるため戸建住宅レベルの建築では利用されていませんでした。
   今回使用する「極小アレイ微動観測」は、地表付近で発生する微小な振動を、戸建住宅の敷地でも測定可能なようにコンパクトに設置された複数の微動計で測定し、データを解析することで地盤構造を推定する調査手法です。表層地盤は、同じエリアでも敷地によって異なるものですが、地震による建物の揺れやすさを手軽に個別に推定することが可能となります。今回の共同研究で、旭化成ホームズは住宅展示場約60か所の敷地を「微動観測」のために提供するとともに、スマートフォンを用いた地震計を設置して地震発生時のデータ取得を行うことで、「微動観測データ」による敷地の地震動予測の有用性、正確性の検証を行います。

   今後、旭化成ホームズでは共同研究の成果を踏まえ、お客様の建設予定地で「微動観測」を実施し、その結果から想定される予測地震動を「地震ザブトン※1」で体験してもらうサービスの開発などを検討する予定です。さらに、その予測地震動データを、建物の揺れを軽減させ損傷を最小限に抑える設計や構造を検討することにも活かし、安全・安心な住まいづくりに貢献することを目指して参ります。
※1 地震ザブトン:「可搬型地震動シミュレーター」白山工業株式会社製


*本観測実施方法は国立研究開発法人防災科学技術研究所にて特許出願中の技術です。

<本件に関するお問い合わせ先>

〒160-8345 東京都新宿区西新宿1-24-1 エステック情報ビル
旭化成ホームズ株式会社 広報室
(電話)03-3344-7115 (FAX)03-3344-7050 (メール)j-koho@om.asahi-kasei.co.jp