AsahiKASEI

どのくらい軽量?

「発泡体」は内部に気泡構造を持つ素材です。
多くの気泡がある事で、元々の素材に比べて非常に軽い特徴を持っています。
一般的に使用されている発泡プラスチックとしては汎用プラスチックを原料とした発泡スチロールや発泡ポリオレフィン等がありますが、サンフォースは機能性に優れたエンジニアリングプラスチックの変性ポリフェニレンエーテル樹脂(m-PPE)を主な原料にした高機能発泡プラスチックです。

発泡体だから「軽量」

発泡体だから「軽量」

サンフォースは専用に開発された原料のミニペレットに無機ガスを注入して発泡させ、粒として既に発泡した発泡ビーズとして製造・販売されます。
発泡体は発泡前の原料(ソリッド)を「1倍」として、膨らんだ体積によって発泡倍率や密度が決まります。
サンフォースは3.5倍、5倍、7倍、10倍発泡用の発泡ビーズをラインナップしています。
膨らませた分、体積当たりの重量も小さく軽量になります。

倍率ごとによる特徴としては低発泡(3.5倍)側に近いほど強度・薄肉成形に、高発泡(10倍)側に近いほど断熱性・コストにメリットが出てきます。ご使用の条件や求められる特性によって倍率を選択頂く事を推奨しています。

低倍品高倍品

低倍品 高倍品

サンフォースと他素材との密度を下記に比較します。
ご覧の通り、金属や射出樹脂などの他素材と比べて密度が非常に小さく、サンフォースで部材を設計頂く事によって最終製品の軽量化に大きく貢献する事が可能です。軽量化は、製品の持ち運びの容易化、製品組立の負荷軽減、燃費効率の向上など多くのメリットに繋がります。

素材名 密度
(g/cc)
素材名 密度
(g/cc)
素材名 密度
(g/cc)
イリジウム 22.6 ポリ塩化ビニル 1.45 けやき 0.69
19.3 ポリアセタール 1.40 MDF(中密度繊維板) 0.61
10.5 ポリカーボネート 1.20 コルク 0.24
8.9 ポリアミド66 1.14 バルサ 0.20
ステンレス 7.9 ABS 1.10 サンフォース®5倍 0.20
7.9 変性PPE 1.07 サンフォース®7倍 0.14
チタン 4.5 ポリスチレン 1.06 サンフォース®10倍 0.10
アルミニウム 2.7 LDポリエチレン 0.96 カーボンナノチューブ 0.037
グラスウール 2.5 HDポリエチレン 0.94 メフ®30倍 0.033
コンクリート 2.3 ブタジエンゴム 0.93 発泡ポリウレタン30倍 0.033
マグネシウム合金 1.74 天然ゴム 0.92 発泡ポリスチレン60倍 0.017
カーボンファイバー強化プラスチック 1.60 ポリプロピレン 0.91 空気 0.001

単純な例として、アルミと樹脂とサンフォースそれぞれで10cm角の箱を作るとすると、下記の様に40~50%の軽量化になります。
(おおよそ同程度の強度に想定)

アルミ 0.7㎜厚
アルミ 0.7㎜厚
ABS樹脂 2㎜厚
ABS樹脂 2㎜厚
サンフォース7倍 8㎜厚
サンフォース®
7倍 8㎜厚