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特徴と用途

ポリカーボネートジオール(PCD:PolyCarbonateDiol)とは

カーボネート骨格を有し、両末端に水酸基を持った長鎖ジオールです。
一般に、PCDを用いたポリウレタンは、ポリエーテルポリオール(PTMG)やポリエステルポリオール(PHA・PCL)のそれらと比較して、耐熱性、耐加水分解性、耐薬品性、耐候性、機械物性が優れています。
PTMG:Polytetramethylene glycol(Polyether polyol)
PHA:Poly1,6-hexamethylene adipate(Polyester polyol)
PCL:Polycaprolactone polyol(Polyester polyol)

デュラノール™の特長

一般に、PCDは他のポリオールと比較して、耐久性、耐加水分解性、耐薬品性に優れるものの、柔軟性に劣る部分があります。
当社PCD「デュラノール™」は、上述したPCDの特長を維持しつつも、柔軟性を改良し、市販のホモポリマータイプのPCDと比較して、以下の特長を有しております。

常温で液状のため、取り扱いやすい。
T5652・T5651・T5650J・T5650E・G4672・T4671

結晶性が低く、各種溶媒への溶解度も高い。
T5652・T5651・T5650J・T5650E

耐薬品性が相対的に優れる。
G3452・G3450J・T4692・T4691


固体PCD
<グレード>
T6002
T4692
ほか
液状PCD
<グレード>
T5652
G4672
G3452
ほか

デュラノール™の主な用途

皮革(合成皮革・人工皮革等)、塗料、接着剤、エラストマーなど、特に耐久性を必要とする用途に適しています。

塗料皮革エラストマー接着剤

【塗料】
デュラノール™を使用することで、耐傷付性、耐薬品性、耐摩耗性、耐候性に優れたポリウレタン塗料を得ることができます。中でも、液状タイプのデュラノール™は、非結晶であり、固体タイプのPCDに比べ低ひずみ時の応力が小さいため、ソフトフィール塗料のバインダーとして、より柔らかい感触を与えることができます。また、溶剤への溶解度が高く、溶剤系塗料においては溶剤使用量の低減、ハイソリッド化が可能となり、水系塗料においては少量の溶剤(あるいは無溶剤)で水に分散するため、環境に配慮した塗料設計が可能となります。自動車、家電、モバイル端末、一般工業など、幅広い分野にデュラノール™が使用されています。

【皮革】
デュラノール™を使用することで、耐加水分解性、耐湿熱性、耐薬品性、耐摩耗性に優れたポリウレタン樹脂が得られ、合成皮革・人工皮革のバインダー、各種皮革の表面処理剤等、皮革用ポリウレタン樹脂の耐久性向上が可能となります。
自動車、家具、靴、衣料、雑貨など、幅広い分野にデュラノール™が使用されています。

【エラストマー】
デュラノール™を使用することで、耐薬品性、耐摩耗性、柔軟性に優れた熱可塑性及び熱硬化性のエラストマーや樹脂が得られます。各種ローラー、ロール、ベルト、シーリング、パッキンなど、幅広い分野にデュラノール™が使用されています。

【接着剤】
デュラノール™を使用することで、耐湿熱性、耐加水分解性、柔軟性に優れたポリウレタン接着剤が得られます。各種構造材、電子材料、一般工業など、幅広い分野にデュラノール™が使用されています。

旭化成 アルミペースト旭化成 デュラネート