近居のメリットとデメリットにはどんなものがある?トラブルを防ぐコツとは?

親子による二世帯同居に代わる新たな選択肢として、近年注目されているのが「近居」です。近居のメリットとデメリットをそれぞれ把握しておけば、実際に住み始めてから起きるトラブルを防ぐことにもつながります。
今回は、近居のメリットとデメリットについて紹介いたします。
近居のメリットについて
近居には複数メリットがありますが、特に大きなメリットは下記の5つです。
➀お互いに助け合える
近居の場合、どちらかが病気やケガになってしまっても、すぐに駆け付けられます。生活の中では「風邪を引いてしまい家事ができない」「怪我をしてしまって身の回りのことができない」など、どうしても人の手を借りなければいけない場面が出てくるでしょう。遠居だとすぐには助けに行けませんが、近居の場合はすぐに駆けつけてサポートできるため、もしもの時でも安心です。なおかつ、お願い事もしやすくなります。
②子どもを預けやすい
子世帯側のメリットになりますが、近居の場合は親世帯に子どもを預かってもらいやすいということが挙げられます。共働きの世帯では、子どもの体調不良によって急に仕事を休まざるを得ないことがあるでしょう。どうしても仕事を休めない場合には、病児保育などの預け先が必要ですが、タイミングや地域によっては利用が難しいケースもあります。近居であれば、そのような事態にも臨機応変に対応してもらうことができるでしょう。
また、子どもの長期休暇中や、帰宅時間が遅くなってしまったときなども、親世帯に子どもを見てもらうことができます。
③ペットを飼うかどうか世帯ごとに決められる
ペットを飼うかどうかは、家族が多くなるほど意見が分かれやすいです。同居の場合は、一緒に住んでいる人の意見を無視するわけにもいきません。
ペットは好き嫌いやアレルギーの関係で意見が分かれてしまうため、中には意見が合わずペットを飼うことを諦める、もしくは同居を諦める場合もあるでしょう。その点近居であれば、世帯ごとにペットの飼育を決めることが可能です。
➃同居に比べて程よい距離感がある
近居は、同居と比べて程よい距離感が保てるため、それぞれの世帯のプライバシーを守ることができます。同居ほど密にコミュニケーションをとったり、お互いの状況を把握できたりするわけではありませんが、近くに頼れる人が住んでいることで、子育てに疲れたときや困ったことがあった際に助けてもらえます。
また、近居だと遠居に比べて祖父母と子どものコミュニケーションがとりやすくなります。離れた世代と交流することで、子どもの成長にもつながるでしょう。
⑤生活リズムの違いによるストレスが少ない
違う世帯の家族が同居をすると、生活リズムに違いが出てきます。現役の子世帯は朝早くから活動し、夜遅くに帰宅する場合も多く、親世帯とは食事や入浴、起床、就寝などの時間が合わないことが考えられるでしょう。
日々の生活リズムが異なると、お互いにストレスを感じてしまいます。近居であれば、お互いに都合がよい時間に必要な場合だけ顔を合わせることができるので、それぞれの生活リズムに合った暮らしが可能です。
近居のデメリットについて
近居には、メリットがある一方でデメリットも存在します。生活するうえで特に気になるデメリットは、以下の3つです。
➀世帯間の関係に影響する可能性がある
実の親子であっても、頻繁に家に来られることにストレスを感じる可能性があります。義理の親子の場合はなおさらでしょう。そのため、行き来が簡単にできる近居では、過度な訪問に気を付ける必要があります。
また、過干渉やおせっかいにも注意が必要です。会う度にあれこれと口出しをされる場合は、関係性の悪化にもつながりかねません。
②介護に関して兄弟などと話し合う必要がある
兄弟がいる場合は、近居を始める前に親の介護について話し合っておく必要があります。実際に親の介護が必要になった際、近いからという理由で介護を押し付けられてしまうかもしれません。
近居を始める際に、ある程度介護の負担を想定していたとしても、思った以上に負担が大きくなればストレスなどから兄弟間のトラブルに発展してしまう可能性も考えられます。近居をする際は、兄弟間で介護の負担割合や金銭的な援助などの取り決めを行い、負担が偏らないようにしましょう。
③同居に比べると緊急時の対応は遅れる
近居をしていると、頻繁にお互いの家を行き来できることから、体調の変化などに気付きやすいでしょう。しかし同居しているわけではないため、緊急時の異変に気が付くまでの時間は同居と比べると遅くなる可能性があります。
近居でトラブルにならないためには?
近居をする際は、トラブルを避けるために心がけることがいくつかあります。特に重要なポイントは以下の5つです。
距離感を大切にする
近居だからこそ、適度な距離感を保って生活することが大切です。例えば、子どもの教育方針や健康を心配して相手のライフスタイルに口を出すなど、過度な干渉は控える必要があります。干渉のしすぎは、ストレスの原因や自分らしい生活を送るうえでの妨げにもなりかねません。適度な距離感でお互いの生活を見守り、何かあったときには助け合えるような関係を築いておきましょう。
感謝の気持ちをきちんと示す
近居だからといって助けてもらえるのが当たり前と考えず、日頃から感謝の気持ちをきちんと示すことが大切です。たとえ親子であっても、感謝の気持ちは言葉や行動にしなければ伝わらないでしょう。近居ではちょっとした用事を頼む機会も多くなるため、その都度感謝の気持ちを伝えることをおすすめします。
訪問に関するルールを決める
近居では、お互いの家へ訪問する際の頻度や方法を巡ってトラブルが起こることもあります。訪問する頻度が多すぎると、ストレスを感じる人もいるでしょう。
また、事前に連絡を入れずに訪問する、留守の家に上がり込むといった行動は避けたほうがいいです。近居を始める際は、事前に訪問に関するルールを決めておきましょう。
一方的に頼らない
親世帯と子世帯のいずれかの負担が大きいと、片方がストレスをためてしまい、長期的に良好な関係を維持していくのは難しくなってしまいます。つい頼ってしまいたくなる気持ちもあるかもしれませんが、相手には相応の負担がかかっていることを意識し、一方的に頼りすぎないようにしましょう。
もし相手から頼られることが少ない場合でも、日頃から困ったときは手助けすることを伝えて、ギブアンドテイクの関係を心がけることが大切です。
互いのライフスタイルを尊重する
ライフスタイルは世帯ごとに違うため、お互いの生活リズムや習慣を崩さないようにすることが重要です。お互いのライフスタイルを尊重するためにも、訪問ルールなどを決めて共有しておくようにしましょう。
まとめ
近居は、同居に比べて世帯ごとのライフスタイルを尊重しやすい住まい方です。お互いに干渉しすぎず、適切な距離感で支え合いましょう。
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