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高齢者の住まいの変化|今後の課題とは

高齢者の住まいの変化|今後の課題とは

少子高齢化によって人口に占めている高齢者の割合が増えている昨今、高齢者の住まいに変化が見られるようになりました。高齢者の住まいにどのような変化があったのか、今後の高齢者の住まいがどのような課題を抱えているのか気になっている方も多いと思います。

この記事では、高齢者の住まいの変化と今後の課題について解説します。

施設から住まいに変化

高齢者の住居と聞いて、老人ホームといったような高齢者向けの施設を想像する方も多いと思います。

しかし、昨今は元気な高齢者も増加しており、住居が施設から住まいへの変化が見られるようになっています。

具体的に高齢者の住居にどのような変化が見られたのか時代を遡ってみましょう。

老人福祉法の制定

老人福祉法とは、1963年に施行された高齢者のために制定された法律です。この法律では特別養護老人ホームや養護老人ホーム、軽費老人ホームの整備が進められました。

上記の施設は、自立した生活を送ることが困難になった高齢者を受け入れるための医療的な性格を持った施設です。そのため、住まいとは言えません。入所者の自由は制限されており、介護度が高くなった高齢者が安心して生活するための施設と言えます。

老人保健施設の制度化

1986年には老人保健施設が制度化、2000年には介護保険制度が導入されました。その結果、介護付き有料老人ホームやグループホームも設立されました。

高齢者が安心して生活できる環境がさらに整備されるようになりました。しかし、基本的に施設としての性格が残ったままで住まいとはかけ離れたものと言えます。

高齢者専用賃貸住宅の制度化

2005年には高齢者専用賃貸住宅(高専賃)が制度化されました。高齢者専用賃貸住宅とは、自治体などが賃貸住宅の新築や改装費用などの支援を行って、オーナーが高齢者の入居を拒まないようにするための仕組みです。これによって高齢者の住居が施設から住まいへと一歩近づきました。

また、2007年には住宅セーフティネット法(住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律)が施行されました。

この法律で、高齢者だけでなく住宅困窮者全般(障碍者や外国人、災害被災者、母子世帯、父子世帯、DV被害者、犯罪被害者、ホームレス、被生活保護者など)を対象にしています。

2011年には有料老人ホームと高齢者専用賃貸住宅の性格を併せ持ったサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)が始まり、施設から住まいへさらに近づいたと言えます。

高齢者が住まいに抱える課題

高齢者の住環境の整備が進むにつれて、高齢者の住居が施設から住まいへと近づきました。整備が続いているとは言ってもまだ不完全な状況で、以下のような課題を抱えています。

・施設や住まいの不足
・利用料の確保

施設や住まいの不足

少子高齢化の進行によって、人口に占めている高齢者の割合が年々増えています。法整備が進んだとは言っても、増え続ける高齢者に対して施設や住まいの数が追い付いたわけではありません。

少子化は改善が見られておらず、今後益々人口に占めている高齢者の割合が増えることが予想されています。

施設や住まいの不足は今後深刻化する恐れがあるため、早急に高齢者が安心して暮らせる環境を整備する必要があります。

利用料の確保

高齢者向けの施設や住まいに入居するには、初期費用だけでなく、月額費用を支払う必要があります。

しかし、退職後の高齢者の主な収入源は年金だけであるため、高齢者向けの施設や住まいに入居するために必要な費用を補うには不十分です。

高齢者が介護保険を申請して要介護や要支援などの介護認定を受けることができた場合、認定に応じた利用限度額の範囲内で自己負担を抑えながら介護サービスを利用できます。

介護認定を受けられなかった場合は貯金で補う、家族のサポートが必要になるため、事前に利用料をどのように確保するか考えておく必要があります。

高齢者向け住居への住み替え

加齢とともに体力の衰えが目立つようになるため、現在の住まいから高齢者向け住居への住み替えを検討している方も多いと思います。

高齢者向け住居への住み替えは、全ての高齢者に最適な選択肢とは言えません。住み替えを後悔しないためにも、高齢者向け住居に住み替えるメリットとデメリットを理解した上で住み替えを選択することをおすすめします。

高齢者向け住宅へと住み替えるメリットとデメリット、住み替える場合の注意点について詳しく見ていきましょう。

住み替えのメリット

高齢者向け住宅に住み替えるメリットとして、以下の3つが挙げられます。

・高齢者でも契約しやすい
・介護認定されていない高齢者も入居できる
・自由度の高い生活が維持できる

一般的な賃貸物件は、高齢者の入居を前提としていません。そのため、高齢者の入居を断る賃貸物件も多いです。しかし、高齢者向け住宅は高齢者の入居を前提としており、安心して住まいを確保できるというメリットがあります。

高齢者向け住宅は、基本的に自立した生活が可能な元気な高齢者を対象としており、入居に介護認定を必要としません。介護認定は受けていないものの、老後の生活が不安という方も入居できる点はメリットです。

施設の場合、入浴時間が決められている、外出が制限されているといったように、高齢者の生活が制限されます。しかし、高齢者向け住宅は基本的に自分の好きな時間に入浴できる、自由に外出できるため、今まで通り自由度の高い生活を送れます。

住み替えのデメリット

高齢者向け住宅に住み替えるデメリットとして、以下の3つが挙げられます。

・一般的な賃貸物件よりも賃料が高い
・連帯保証人が必要
・永住できるとは限らない

高齢者向け住宅は、高齢者が安心して暮らせるようにバリアフリー対応、見守りサービスが提供されているといったように特別な仕様になっています。そのため、一般的な賃貸物件と比べて賃料が高めに設定されている点に注意が必要です。

また、退職後の高齢者は主な収入源が年金になり、現役の会社員よりも家賃滞納のリスクが高まるため、基本的に連帯保証人が必須です。連帯保証人を確保できない場合は、賃貸物件に入居できません。

一度契約すれば終身利用できると考えている方もいるかもしれませんが、終身利用は原則不可能です。高齢者向け住宅は原則自立した生活ができる方を対象としているため、介護が必要な高齢者は退去を求められる可能性があることを理解しておきましょう。

住み替えの注意点

高齢者向け住宅によって提供されているサービスは異なります。自立した高齢者を入居の条件としていますが、入居後に介護が必要になったという場合でも外部の介護サービスを利用できる場合があります。そのような高齢者向け住宅だと、介護が必要になった場合でも退去をすぐに求められないので安心です。

また、自炊を前提としていますが、自炊が困難になった方向けに食事の提供を実施している高齢者向け住宅もあります。

契約してから後悔しても手遅れなので、契約前に契約条件をしっかりと確認しましょう。

まとめ

高齢者の住環境の整備が進むにつれて、高齢者の住居は施設から住まいへと変化しました。しかし、少子高齢化が進行する日本では、高齢者を対象とする施設や住まいの数が不十分、費用の負担といった面で課題が残っています。

また、高齢者向け住宅への住み替えが最適な選択肢とは限りません。自分に合った住まいを確保するためにも、メリットやデメリット、注意点などを把握してから契約しましょう。

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