HIPSの耐衝撃性と光沢性をバランスよく調整
旭化成の合成ゴムはHIPSの用途で広く使用されています。スチレン溶液粘度 (SV)が異なるグレードを豊富に取り揃えており、HIPSの耐衝撃性と光沢性を、お客様がお求めの水準でバランス良く調整できるグレードを提供します。また不純物が少なくゲル化が抑制されていることも、旭化成の合成ゴムの特徴です。さらに「熱安定性向上・ゲル化抑制」が可能なグレードもご用意しています。
旭化成の合成ゴムはHIPSの用途で広く使われています
ポリスチレン (PS)は、単体では硬く脆い素材です。そのためPSの成形物は、衝撃を受けた際に割れやすいという課題があります。旭化成の合成ゴムは、PSの耐衝撃性を改善したHIPS (耐衝撃性ポリスチレン)の原料として、多くの実績を積み重ねてきました。食品容器をはじめとして様々な用途で広く活躍しています。
耐衝撃性と光沢性をバランス良く調整したHIPSを実現
HIPSを製造するためにポリスチレン (PS)にゴムを重合させる際、耐衝撃性と光沢性は析出するゴムの粒子径に依存しています。粒子径が大きいほど、耐衝撃性は向上するものの光沢性が低下します。一方で粒子径が小さいほど光沢性は向上するものの耐衝撃性が低下します。用途によって、耐衝撃性と光沢性をバランス良く制御する必要があります。
旭化成の合成ゴムは、スチレン溶液粘度 (SV)が異なるグレードを幅広く取り揃えています。そのため、適切なグレードを選択することで、HIPS中のゴムの粒子径を制御することが可能です。これにより、耐衝撃性と光沢性を、お客様のご要望の水準にバランス良く調整したHIPSを製造することができます。
光沢性に特化した「超高光沢」グレードもご用意しております。これまでにない高い光沢性のHIPSをお求めの場合、お気軽にお問い合わせください。
不純物やゲルが非常に少ないなど、高品質な製品を提供
一般的に、合成ゴムの品質は不純物やゲルの有無によって左右されます。不純物があると、予期せぬ反応が起こり、物性が安定しなかったり、着色が生じたりします。またゲルは、狙い通りの物性が得られない、外観が悪くなるなどの問題を生じさせます。
HIPS用途で使用される旭化成の低シスポリブタジエンゴムやスチレンブタジエンゴムは、溶液重合によって製造されています。そのため、無色で不純物が少なく、スチレンに不溶なゲルが非常に少ない高品質な製品となっており、物性や外観などの問題の発生を抑制することができます。
また、耐コールドフロー性にも優れ、ベールの形状を長期間維持することが可能です。
「熱安定性向上・ゲル化抑制」が可能なグレードもご用意
一般的に合成ゴムは熱に弱く、保管時や輸送時、切断時など、熱が長時間加わる場合に、色調の変化やゲル化が生じてしまう可能性があります。
HIPSに活用される旭化成のポリブタジエンゴムL110とL113は、ポリマー設計や製造プロセスを調整し、熱安定性の向上とゲル化の抑制を実現しました。これにより、お客様の製品製造における歩留まりを改善して、生産性向上に貢献します。
お気軽にお問い合わせください
お客様のご要望に合わせて、最適なグレードのご提案やサンプルの提供をさせていただきます。HIPS用途について、ご興味がある場合は気軽にお問い合わせください。