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建て替えするなら知っておきたい費用のこと
リフォームや住み替えと迷ったときの判断ポイント

「そろそろ家が古くなってきた…」「実家の親とみんなで暮らしたい」そんな風に建て替えを検討する方も多いでしょう。“愛着のある土地に建てられる家”という目線で考えると、実家を建て替えることには大きな魅力がありますよね。ただ、そこで気になるのは“費用のこと”ではないでしょうか。
建て替えよりも費用を抑えつつ、今の家の雰囲気を残しながらリフォームする方法もあります。ただ、これから長く快適に暮らすためには、費用を含めて、長い視点で考えることが大事です。そこで、今回は、建て替えとリフォームで悩んだときの判断ポイント、建て替え時の費用の内訳や目安、スケジュールについて詳しくお伝えします。また、「建て替えして良かった」という成功のためにおさえておきたいポイントもご紹介します。

目次INDEX

  1. 建て替えとは?リフォームと迷ったら何を決め手にする?
  2. 「建て替え」と「住み替え」の比較ポイント
  3. 建て替え費用の内訳と目安について
  4. 建て替えを成功させるポイント
  5. まとめ

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建て替えとは?リフォームと迷ったら何を決め手にする?

家が古くなった、家族が増えて二世帯住宅にしたいといった理由から、「建て替えしようか」「リフォームしようか」と迷う方も多いです。

まずは、建て替えがどんなものかを知るところからはじめましょう。

そして、リフォームと迷ったときにどんな視点で判断すべきかもいくつかご紹介していきます。

建て替えとは~すべてを撤去し更地にしてから新しく家を建てる

建て替えとは、現在建っている住宅を解体・撤去し、何もなくなった“更地”に新しく家を建てる方法です。

メリット

基礎も柱もすべてを取り払うので、全部が新しくなります。古い時代に建てられた家の場合、耐震性や断熱性が充分でないことが多いですが、建て替えにより「安心・快適」も手に入れられます。

“新築”になれば、築年数の観点から資産価値が向上するのもメリットのひとつです。

また、間取りやデザインも新しくできるので、より理想的な暮らしに近づきます。「窓を大きくしたい」「日当たりの良いリビングに」「階段の位置を変更したい」といった悩みも解決。これから住む家族みんなのライフスタイルに合わせて、新たな家へと変えることができるのが「建て替え」です。

デメリット

これまでの家を壊す建て替えは、そこに思い入れが深いほど解体の日が近づくと寂しい気持ちになるでしょう。

また、新築ですからコストは高くなります。そのうえ、解体費用や仮住まいの費用もかかるでしょう。

ただし、建て替えには土地購入費がかからず、新たに土地を購入して建てるケースと比べると建物に予算をかけやすいというメリットもあります。

建て替え、それともリフォーム?迷って決められないときの判断ポイントをご紹介

メリット・デメリットを比べるとなかなか決断できないものですよね。そこで、決め手にできるポイントをまとめてみました。

築年数が古いなら…

建て替えの判断ポイントとして「築50年を超えているかどうか」を考えてみてはいかがでしょうか。

昔建てられた家は、基礎や構造、建材などが古く、今よりも性能が低い傾向にあります。それに、構造や配管が傷んでいるケースも多いので、新しくした方が今後安心と言えるでしょう。

築50年でも状況によってはリフォームで寿命を延ばすこともできますが、「何年か人が住んでいなかった」「空き家になって結構経つ…」というケースでは、屋根材の傷みによる雨漏りや、配管の劣化がひどい可能性が高いです。リフォームするならかなり大がかりな補修工事で、コストや手間が必要となるでしょう。

注文住宅で建て替えを選べば、理想に近い間取りやデザインを選ぶことが可能。しかも、これから長く暮らせるという安心感や機能性の高い暮らしにより、満足度が高まります。

耐震性能をアップさせたいなら…

1981年に改正された建築基準法により、耐震基準が「旧耐震基準」から「新耐震基準」となりました。“新耐震”を基準にして建てられた家の方が大きな地震に対応できる強固な家づくりが行われています。

万が一の地震に備えるなら、旧耐震基準で建てられた古い住宅は、耐震診断で状況に応じて補強工事をしなければなりません。

建て替えで新しく家を建てれば、もちろん「新耐震基準」の家を建てることができます。ヘーベルハウスの注文住宅では、鉄骨による強靭な骨格と独自の制震技術を駆使し、かけがえのない日常を守るための家づくりを行っています。

建て替えが難しい土地なら…

さまざまな観点から建て替えを決断した場合でも、土地の制限によって建て替えができないケースもあります。

状況によって「建て替えが可能・不可能」が異なるため、ご不安な方はぜひご相談ください。

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「建て替え」と「住み替え」の比較ポイント

「住み替え」という選択肢もありますが、建て替えとの比較ポイントについて見ていきましょう。

住み替えってそもそもどんな意味?

住み替えは、現在居住中の住居を離れ、まったく別の家に移り住むことです。

現在持ち家に住んでいるなら「別の土地での新築」や「建売住宅の購入」、「中古住宅の購入」など、住み替えのパターンはさまざまでしょう。

なかでも、家族みんなの理想の間取りやデザインを反映し、ライフスタイルにあった家にできるのが注文住宅です。

建て替えと住み替えで迷ったときに比較したい点とは?

建て替え・住み替えで迷ったときの判断ポイントとしたいのが次の点です。

現在の土地環境に満足しているなら…

建て替えと住み替えの大きな違いが「土地環境」です。

建て替えなら、現在の周辺環境をまったく変えずに新しい生活を送ることができます。お隣に住む方も変わらず、良好な関係を築けている場合は今後も安心して暮らせます。住み替えは、今とは違う環境に移り住むことになります。新しいご近所づきあいや場合によっては子どもの転校も必要に。新しい環境に慣れるまでの時間がかかります。

そのため、「長年慣れ親しんだ環境を変えたくない」「学校を転校したくない」「新たなご近所づきあいが不安」というときは、建て替えを選んだ方がより快適に暮らせるでしょう。

土地探し・家探しの時間があまりないなら…

住み替えでは「土地探し」や「家探し」が難航することもあります。

・土地の広さ
・理想の間取りか
・予算に合った価格
・周囲の環境
・希望の立地

など、それぞれ譲れない条件も出てくるでしょう。

しかし、それらに合致する土地や家はすぐに見つかるとは限りません。

「広さはいいけれど希望する立地から離れている」「価格は予算に合うけれど周囲の環境が不便そう…」といったように、“良い点”もあれば“妥協しなくてはならない点”もあるかもしれません。

一方、建て替えなら条件に合った土地探しに悩むことはありません。

建て替えは環境を変えずに暮らしていける

建て替えは、「解体中・建築中」のときに一時的に仮住まいへの引っ越しが必要ですが、その後は環境を変えずに現在の土地で暮らせます。

短期間の仮住まい候補の物件は選択肢が少なく、築年数や間取り、予算的にもある程度の妥協が必要です。特に、これまで戸建て住宅で住んでいた場合、アパート暮らしは慣れない環境。数か月程度は仮住まいで不便かもしれません。でも、それは期間限定のことです。

新しい家が完成すれば住み慣れた土地・これまでの近隣関係も保つことができ、安心して住むことができるのが大きな魅力です。

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建て替え費用の内訳と目安について

建て替えで必要な費用には、主に「解体費用」「建築費用」「仮住まい費用・引っ越し費用」「諸費用」などがあります。それぞれの内容や注意点などについて説明していきます。

解体費用~既存住宅を取り壊す

建て替えする場合、まずは現在建っている家を解体しなければなりません。「家の解体」は人生のうちでなかなか経験できることではなく、費用のイメージさえつかない人がほとんどでしょう。

「平均的な戸建て住宅(30坪ほど)なら100~150万円くらい」などの一般的な費用を耳にすることがあるかもしれませんが、実際のところケースバイケースです。

構造による解体費用の違い

まず、建物の構造によって坪単価は異なります。家の構造は木造・鉄骨造・鉄筋コンクリート造などさまざまありますが、木造の方が解体費用は安くなります。

立地条件も費用に影響する

解体工事には、家屋を壊すための重機や、壊した廃材を運ぶための大型車などが出入りします。

そのため、重機や大型車が敷地まで入りづらい立地条件の場合、手壊しの作業が増える、人力で運搬しなければならないなど手間と工期がかかります。解体によって出た廃材を入れておく産廃コンテナを置く場所も確保できなければ、その都度、車両に積んで運搬作業を行わなければならないでしょう。

構造別のおおよその目安

細かな状況によって解体費用は異なりますが、木造住宅なら1坪単価が3~5万円ほどと言われるケースが多いです。

たとえば、木造30坪の戸建て住宅なら、90~150万円前後がおおよその目安として参考にできるでしょう。

ただ、そのほか諸費用やアスベストに関する費用、外構を壊す費用もかかります。事前にしっかりと見積もりを取ることが大事です。

建築費用~新しい家を建てていく

建築費用のなかでも多くを占めるのが「本体工事費」です。

建築費用は、家の規模・構造、建材、設備などによって変動します。同じ広さなのに「高い・安い」と感じるのは、構造の違いや建材の質なども関係してくるでしょう。

特に注文住宅の場合、依頼する建築会社によって内容が大きく異なります。単に価格だけで比べられるものではなく、価格が高ければそれだけ内容が充実し、安全性や快適性につながることも多いのです。

そして、付随する工事の「付帯工事費(別途工事費)」の費用も発生します。建て替え工事の場合、解体工事費は付帯工事費のひとつです。

そのほか、必要に応じて

・地盤改良工事費(軟弱地盤で土地を補強する工事)
・電気やガス、水道の工事
・外構工事
・エアコン工事

などの費用がかかります。

これらの費用は、工事内容や範囲によってだいぶ異なるため、事前に相場を予想しておくのはかなり難しいものです。契約時には、内容をしっかりと確認しておきましょう。

仮住まい費用・引っ越し費用~解体や完成までの“仮”の家

建て替えでは、仮住まい費用がかかります。多くの場合、賃貸物件を借りることになるでしょう。

たとえば、月8万円の物件なら6か月借りれば48万円です。しかも、たとえ短期間とは言え、賃貸では、敷金や礼金、仲介手数料、火災保険料などの初期費用が必要になるでしょう。退去するときにハウスクリーニング代が発生することもあります。

家賃や初期費用の内容によっても差はありますが、仮住まいにかかる費用は全体で100万円近くになることも多いでしょう。

また、仮住まいの選択肢が限られているため、狭い間取りとなるケースも多いです。その結果、全ての荷物を持ち込むことができず、トランクルームや荷物保管サービスを利用しなければならないこともあります。

そして、「仮住まいへの引っ越し」「仮住まいから新居への引っ越し」というように、引っ越し代も2回分かかります。

たとえば、1回10万円の引っ越しなら2回で20万円です。ただし、「繁忙期・閑散期」「土日祝日・平日」などの引っ越し時期や曜日によって引っ越し費用も変わってきます。

前もって見積もりを取っておくことが大事です。必要経費として予算に入れておきましょう。

諸費用~登記費用や住宅ローン諸費用など

建て替えで必要となるのが、新しい建物を取得したことを登記する「建物表題登記・所有権保存登記」、解体後に建物が無くなったことを登記する「建物滅失登記」です。手続きを確実に行うために専門家に依頼するケースが多いです。

土地家屋調査士が行う登記

建物表題登記と建物滅失登記は、土地家屋調査士に依頼ができます。

あくまでも相場の目安となりますが、建物表題登記は8~10万円ほど、建物滅失登記は4~5万円ほどかかります。

司法書士が行う登記

所有権保存登記や抵当権設定登記は、司法書士への依頼となります。

所有権保存登記は報酬が2~5万円ほど、抵当権設定登記は報酬が3~6万円ほどがおおよその相場です。そのほか、固定資産税評価額を基準にした登録免許税も必要となります。

住宅ローン諸費用

金融機関への事務手数料のほか、保証会社への事務手数料なども必要になってきます。金融機関によって異なります。

各種税金

印紙税や不動産取得税、固定資産税、都市計画税など税金も必要です。印紙税は契約書類に添付しますが、それ以外は後から支払うことになる税金です。たとえば、不動産取得税は不動産を取得した後に1回だけ支払うものです。条件によっては軽減税率で税額はおさえられます。また、固定資産税などは今後毎年必要となってくる税金です。

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建て替えを成功させるポイント

“これまでの家の解体”と“新たな住まいを建てる”という、人生のうちでレアな経験を一度に行う建て替え。高額な出費となるからこそ、失敗したくありませんよね。成功させるために、あらかじめ押さえておきたいポイントをご紹介します。

土地による制限をしっかりとチェックする

前述したように、土地によっては「再建築不可」というケースがあります。その場合、「建て替えするつもりだから」と早まって解体をすると、新しく家を建てることができなくなってしまいます。

かなり古い時期に建てられた家の場合、当時と現在の法令の違いがあるので注意しなければなりません。再建築が可能かどうかはプロに見てもらうなど、しっかり確認しましょう。

土地の所有者についても注意が必要です。古い土地の場合、「亡くなった祖父、もしくは祖母の名義」というケースもあり、名義変更に関係する相続人の数が増えているかもしれません。亡くなった方の名義のままの場合、相続人全員の了承を得られないと土地の名義変更も難しいので、メーカーの担当者に相談しましょう。

予想外の追加費用に注意する

建て替えでは予想外のお金がかかることもあります。

たとえば、解体中に見つかった「地中障害物・埋設物」の除去費用です。先祖代々の土地のように、かなり昔から建物が存在していた土地では、古い時代の建物の解体時に発生した廃材などが埋まっている場合があります。それらが埋まっていた場合、廃材の撤去や除去に追加費用がかかるでしょう。

また、新築の前には、建物が長期間にわたって安定して建てられるかどうかを確認するために、地盤調査が行われます。建て替えで強固で安全性の高い構造の家を建てても、地盤が弱ければ危険です。今後、新しい家に安心して住み続けるためにとても大切な調査です。

多くの方は「これまで家が建っていたから安心だろう」と思いがちですが、古い時代には地盤調査が不要だったことから、その安全性は立証できません。

そのため、建て替えで新しく家を建てるなら、必ず地盤調査を行います。「地盤改良工事が必要」という調査結果が出れば、予想外の出費となるでしょう。

このように、建て替えでは予想外の出費が発生することも少なくありません。前もって、予備費を予算に組んで資金計画を立てましょう。

流れと段取りを把握してスムーズに建て替えを

建て替えは、解体業者や建築業者の選定、仮住まいの手配など、並行して行う作業が多くあります。

おおよその流れは、

①建て替えを検討・情報収集・予算を考える
②依頼するハウスメーカーを決める
③プランの提案・見積もり作成してもらう
④建築請負契約を結ぶ
⑤解体業者探し・仮住まい探し・引っ越しの段取り
⑥解体工事をスタート
⑦地盤調査をする、場合によっては地盤改良工事をする
⑧建築工事をスタート
⑨完成・引き渡し

です。

「何とかなる」と無計画に進めると、スムーズに進まず立ち止まることも。結果的に建て替えまでの期間が長引く可能性もあるので、だいたいの流れを頭におさえておくことが大事です。

仮住まいを探し始める時期にも注意する

解体工事が始まる前には、仮住まいへの引っ越しを事前に行う必要があります。

しかし、仮住まい中の「短期」で借りられる賃貸物件は少なく、「会社に近い方がいい」「ファミリー向けの間取りを希望」など条件に合う物件がタイミング良く見つかるとは限りません。しかも、引っ越しシーズンと重なるとなかなか借りられないこともあります。

特に、ペットを飼っているケースでは、借りられる物件が少なく、さらに選択肢が絞られるでしょう。解体工事直前で「見つからない」と焦らないためにも、早めに探し始めるのがコツです。

そして、仮住まいで賃貸を借りる場合は、お問い合わせのときに「仮住まいのための短期契約をしたい」旨をしっかりと伝えましょう。

また、引っ越し業者の手配も早めにおさえておくことをおすすめします。特に、土日祝日に引っ越しを希望している場合、繁忙期と重なるとすでに希望日が埋まっている可能性があるからです。

注文住宅で今後の暮らしを快適に

愛着のある住まいを解体するのですから、新しく建てる家へも想いをこめたいものですよね。

注文住宅で新しい家を建てれば、快適な暮らしにつながります。すべての理想をつめこむことができるフルオーダーのほか、プロが厳選したプランから選んでいくセレクトタイプなど、注文住宅の形はさまざま。自分に合った暮らしを叶えることができます。

建て替えプランの充実した信頼できる業者に依頼する

建て替えの成功は依頼する業者選びにも左右されます。お伝えしたように、建て替えは流れや手続きが複雑なため、ハウスメーカーのサポートが欠かせません。

しかし、慣れていないと思わぬところで想定外の予算の発生やトラブルが起こります。

現在の土地に柔軟に対応できるプランの提案ができるかもハウスメーカー選びのポイントです。建て替えならではの知識とノウハウを持った実績多数の業者に依頼した方が安心です。

ヘーベルハウスでは、建て替えプランを多数ご用意しています。フルオーダー・セレクトタイプ・二世帯住宅・平屋など、お客様に合ったプランをご提案いたします。

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まとめ

注文住宅で建て替えするとき、解体や仮住まい、新築…と多くのイベントが重なるため、「大変そう」「多くの費用がかかりそう」というイメージがあるかもしれません。でも、住み慣れた土地で暮らせる点は大きなメリットです。完成までの道のりは長いかもしれませんが、建て替えだからこそ得られる魅力的なポイントも多いのです。

建て替えの経験豊かな建築会社なら、解体や建築から引き渡し、その後のアフターサービスまでサポートしてくれるので安心して建て替えを進めることができます。ヘーベルハウスなら建て替えの実績も多く、お客様の理想の暮らしを叶えられるプランをご提案することもできます。ぜひお気軽にお問い合わせください。

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